2016年03月

2016年03月31日

【図解】基本金の組入額と取崩額の決め方

基本金の組入と取崩こんにちは!大学の監事さんからのご質問です。

 



<Q>基本金の組入額と取崩額の決め方
 基本金は、各号ごとに組入が額や取り崩す額を決めるとのことですが、どういう事ですか?

 


<A>

 基本金の組入額と取崩額は部門別に計算を行っている場合などを除いて、基本金は各号ごとに組入額又は取崩額のいずれかが把握されます(2号からの振替を除きます)。

 これは、文科省の通知で決まっていることです。

「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」

(平17.5.1317高私参第1号)

I基本金の取崩し要件の見直し(第31条関係)

(1)基本金の組入額及び取崩額の計算は、30条第1項各号の基本金毎に、組入れの対象となる金額が取崩しの対象となる金額を超える場合には、その超える金額を基本金の組入額として取り扱うものとし、また、取崩しの対象となる金額が組入れの対象となる金額を超える場合には、その超える金額を基本金の取崩額として取り扱うものとすること。

 ただし、固定資産を取得するために、第2号基本金を第1号基本金に振り替える場合には、この計算に含めないこと。


 早わかりの図解をつけておきます。
 今日は、ここまでです。

取崩


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2016年03月29日

【消費税】リバースチャージの会計処理は?!

消費税こんにちは!今日は、大学の図書館の方がいらしてのご質問です。


<Q>リバースチャージの会計処理

 学校法人が海外に、1年分の図書代(ネットで見る電子図書)30万円を払います。支払方法は、大手の○○書店に払う場合と、直接海外に払う場合があります。ネットで見る電子図書について昨年の10月よりリバースチャージが始まったとのことですが、会計処理を教えて下さい。

 なお、学校は、非課税の収入が多く必ず課税売上割合が95%未満になります。

 

<A>

 2つの会計処理が考えられます。

1.シンプルな会計処理(支払時に消費税を認識しない処理)

支払時 (借)情報利用料 300,000 (貸)預金300 000

決算時 (借)公租公課     ×× (貸)未払消費税 ××

<少し説明>

 新設された法人税個別通達5の2本文に従った会計処理です。

 未払消費税は、リバースチャージ取引分の消費税です。

 

2.支払時に仮勘定で処理する方法

支払時 (借)情報利用料 300,000 (貸)預金300 000

     (借)仮払消費税 32,000 (貸)未受消費税 32,000

決算時(借)仮受消費税 32,000 (貸)未払消費税 32,000

     (借)公租公課    ×× (貸)未払消費税 ××

<少し説明>

 法人税個別通達5の2但し書きの会計処理です。なぜか税務の専門書でこちらの方が多く紹介されていたように感じます。

 

 学校会計では消費税は、ややこしい世界ですが、事務局的にはシンプルな1.の会計処理がおすすめです。


 今日は、ここまでです。

 

 



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2016年03月28日

【監査】財産目録監査の監査対象はどこまで?

案内3

こんにちは!ある大学法人でのやりとりです。

 




<Q>財産目録監査

 財産目録監査は、財産目録(様式第6号その1)も財産目録総括表(様式第6号その2)はともに公認会計士監査の対象になるのですか。

※・様式第6号その1(第11条関係)財産目録その他の最近における財産の状況を知ることができる書類 財産目録

 ・様式第6号その2(第11条関係)財産目録総括表

 

<A>

 財産目録その他の最近における財産の状況を知ることができる書類は、財産目録と財産目録総括表からなっていますが(告示第117 号)、このうち財産目録について、公認会計士の監査の結果を記載した書類が求められています(私学法施行規則第2条第7号、告示第117 号第2条第2号)。

 

 また、公認会計士協会の実務指針40号(※)では、監査の対象となる「財産目録」の定義を「学校法人の寄附行為等の認可申請に係る書類の様式等」(文部省告示第117 号)の様式第6号その1をいうとしています。

()学校法人委員会実務指針第40号 学校法人の寄附行為等の認可申請に係る書類の様式等の告示に基づく財産目録監査の取扱い(最終改正最終改正 H27.10.7

 

 今日は、シンプルにここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 監査 

2016年03月25日

【寄付】個人の寄附金税制について

税金こんにちは!今日は、専修学校法人さんでのご質問です。



<Q>個人の寄附金税制について

 受配者指定寄付金は個人でも使えるのですか?



<A>

 学校法人の公益性を考慮して、広く民間からの寄附金を奨励するため、税制では寄附金の優遇措置があります。代表が「特定公益増進法人への寄付」と「受配者指定寄付金」です。



 個人が寄付する場合は、受配者指定寄付金を利用し寄付金控除の適用を受けることはできますが、学校法人へ寄付者が直接寄付のできる「特定公益増進法人」への寄付の制度と同じ税制上の優遇措置となりますので、原則事業団では取り扱いません。(この部分、事業のHPを参考にしました。)



 ちょっと無理して図解してみます。

 学校法人への寄附と優遇税制



 

寄付者

個人

法人

学校法人のへ直接寄附

(学校法人には特定公益増進法人の証明書がある)

優遇税制あり

優遇税制あり

事業団経由の寄附

(受配者指定寄付金)


(実務:原則事業団で取扱いなし)

優遇税制あり

(全額損金)

 なお、税法では「寄附」、学校会計では「寄付」の文字を使います。



 今日は、ここまでです。



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2016年03月24日

【運営】監事が欠けてしまった?

聞くこんにちは!ある学校の理事長からのご質問です。


<Q>監事が欠けてしまった?

 当法人の監事は2名ですが、うち1名が一身上の都合で監事をやめました。この場合、どうなるのですか?


<A>

 学校法人には、監事を2人以上置かなければならないことになっています(私学法第35条第1項)。このように私学法では、監事を必置機関とし、さらに複数制として、法人運営の公共性が確保されるよう配慮しています。

 このため、理事又は監事のうち、その定数の5分の1を超える者が欠けたときは、1月以内に補充しなければならえりません(私学法40条)。従って、2名定数監事のうち、1名が欠けたときには、1月以内に新監事を補充しなければならないことになります。

(役員の補充)

40条理事又は監事のうち、その定数の5分の1をこえるものが欠けたときは、1月以内に補充しなければならない。


<説明>

 小野先生のP207の引用です。

理事又は監事のうち、定数の5分の1を超える欠員が生じた場合には、1ケ月以内に補充しなければならないこととされている(私学法第40)。役員の定数については、寄附行為の必要記載事項とされている(私学法第30条第1項第5号)が、欠員が生じた場合に速やかに補充されなければ、当該規定が有名無実となり、ひいては学校法人の運営が一部の役員による小数専断に陥りやすいことから、このような規定が設けられた。 

 なお、5分の1」とは、理事及び監事のそれぞれについてであり、「欠けたとき」とは、役員の死亡、辞職、任期満了、失職等の原因により、役員が不在であることをいう。海外出張、長期入院などの場合でも、理事の身分を有する限り、「欠けたとき」には該当しない。


 今日はここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2016年03月23日

【財務】外貨建資産・負債の評価

換算2こんにちは!今日は、大学法人にて銀行出身の財務担当の方からのご質問です。





<Q>外貨建資産・負債の評価

 学校会計では、外貨建資産・負債の評価はどうなっているのですか?


<A>

 学校会計では、外貨建資産・負債の評価基準についての定めはありません。手がかりとしては、文科省の通知に例示された換算基準の注記記載例(25高私参第8号)、会計士協会の研究報告16号の換算基準の注記記載例があります。


<説明>

 外貨建の資産・負債等は、為替相場の変動による影響を受けるため、学校法人の財政及び経営の状況に影響を及ぼすことがあります。計算書類上は、外貨建であることが表示されないので、その換算基準を会計方針に記載し、かつ、円換算額を記載しなければ、財政及び経営の状況の正確な判断を誤りかねなません。

 そこで、重要性がある場合は、注記事項として外貨建の資産・負債の円への換算基準を記載し、また、外貨建の資産・負債の額を注記することになっています。もう少し説明します。


1.外貨建資産・負債等の本邦通貨への換算基準

 外貨建資産・負債は、外貨建を円貨に換算して表示しますが、年度末日の為替相場で換算する場合と取得時又は発生時の為替相場で換算する場合とでは計算書類に与える影響が異なります。そこで、外貨建資産・負債等に金額的重要性がある場合には、本邦通貨への換算基準を注記することになります。

  注記例です。

1.重要な会計方針

(1)引当金の計上基準

   徴収不能引当金

   退職給与引当金

(2)その他の重要な会計方針

【記載例1】

外貨建資産・負債等の本邦通貨への換算基準

…外貨建短期金銭債権債務については、期末時の為替相場により円換算しており、外貨建長期金銭債権債務については、取得時又は発生時の為替相場により円換算している。

【記載例2】

外貨建資産・負債等の本邦通貨への換算基準

 外貨建金銭債権債務については、期末時の為替相場により円換算している。

 参考:・文科省通知(25高私参第8号)

    ・計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16)

    


2.外貨建資産・負債等の本邦通貨への換算基準

 外貨建の預金及び借入金等は、外貨建を円貨に換算して表示しますが、これらの外貨建資産・負債等は、為替変動の影響を受けることから、学校法人の財政及び経営の状況に影響を及ぼすことがあります。計算書類上は外貨建であることが表示されないので、主な外貨建資産・負債につき、取得時又は発生時の為替相場で換算している場合には、その旨、年度末日の為替相場による円換算額及び換算差額を注記することになります。  

 なお、外貨建有価証券については、為替変動の影響が有価証券の時価情報の注記に含まれることになるため、記載を要しません。

【記載例】

科目

外貨額

貸借対照表計上額

年度末日の為替相場による円換算額

換算差額

その他の固定資産(定期預金)

米ドル ××

××

××

△××

長期借入金

ユーロ ××

×××

×××

××

参考:計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16)


 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 注記 

2016年03月22日

【大学】退職給与引当金が戻入になるけど大丈夫??

退職金こんにちは!今日は、ある大学さんからのご質問です。






<Q>【大学】退職給与引当金が戻入になるけど大丈夫??

 大学の退職金は、私立大学退職金財団に加入しています。ただ、退職給与引当金の計算をすると当年度は、退職給与引当金の戻し入れとなってしました。大丈夫ですか?


<A>

 私大退職金財団に加入している場合の退職給与引当金の計算は、退職金の期末要支給額の100%を基にして計算した引当金の額について、期末要支給額に掛金の累積額と交付金の累積額の差額である繰入調整額を加減して計算します。

 正確な言い方では、ありませんが、

 退職給与引当金=期末要支給額100%−財団への累積差額(まるで「みなしの積立金」)

 と計算するわけです。


 この計算をする場合の注意点は、

・私大退職金財団からの退職資金の交付金は、原則として掛金のみを財源としていますが、掛金を財源としない交付金が支給される場合がありました。この掛金を財源としない交付金については、繰入調整額の計算では、交付金の累積額には含めないことになっています。つまり、調整計算上、交付金の累積額は、財源が掛金部分のみによることになります。

・また、累積差額の計算は、長い年月の累積計算ですので、その年月の間に数字の取り違えがあったかも知れません。そこで、学校の記録の掛金の累積額と交付金の累積額が、私学退職金財団側の数字と一致しているか確認してみます。財団ではシステム化が進み、スムーズに数字の確認ができるはずです。


 以上の計算数字が正しければ、退職給与引当金が戻し入れになることもあります。

 私大退職金財団に対する掛金の累積額が交付金の累積額を上回る場合には、当該繰入調整額を、引当金要繰入額から控除して退職給与引当金繰入額を算出します。この場合、控除する当該繰入調整額が引当金要繰入額を上回る場合には、その上回る額を退職給与引当金戻入額として処理することになります。その結果、年度末の退職給与引当金の額はゼロになるわけです。


 一方、掛金の累積額が交付金の累積額を下回る場合には、当該繰入調整額を引当金要繰入額に加算して調整後の退職給与引当金繰入額を算出します。こちらは、貸借対照表に退職給与引当金の金額が出て来ます。


 今日は、ここまでです。



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2016年03月18日

【新】活動区分資金収支計算書(金額の違う管理経費支出)

水道

こんにちは!今日は大学の方からのご質問です。

 

<Q>活動区分資金収支計算書(金額の違う管理経費支出)

 決算に先立ち活動区分資金収支計算書を出力してみました。すると資金収支計算書の管理経費支出と活動区分資金収支計算書の管理経費支出の金額が一致しません。どうしてですか?

 

<A>

 活動区分資金収支計算書は、資金収支計算書の附属表ではありますが、会計上の科目名にあまりこだわっていません。

 管理経費支出について言えば、早見表を作成します。

資金収支計算書

活動区分資金収支計算書

資金区分

科目

管理経費支出

 

 

 ………

教育活動による資金支出

管理経費支出

 デリバティブ解約損支出

その他の活動による資金収支

デリバティブ解約損支出

 過年度修正支出

過年度修正支出

 こうみると同じ管理経費支出でも集計範囲が異なることがわかります。

 どうぞ確認してみて下さい。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 計算書類 

2016年03月17日

【補助金】私立学校施設高度化推進事業費補助金の会計処理

建設補助金

こんにちは! 短期大学でのご質問です。

 





<Q>私立学校施設高度化推進事業費補助金(利子助成の補助金)の会計処理

 決算が近づいてきました、私立学校施設高度化推進事業費補助金(固定資産の借入金の利子助成)の会計処理が心配です。改正基準での表示を確認させてください。

 

<A>

1.資金収支計算書

 私立学校施設高度化推進事業費補助金は、財源が国費であるため資金収支計算書では、(大科目)補助金収入の(小科目)国庫補助金収入に計上されます。

 

2.活動区分資金収支計算書

 固定資産の借入金の利子助成する補助金については、借入金に対する利子の補助金であり、「その他の活動による資金収支」にも該当していないので、「教育活動による資金収支」の活動区分に計上するという考え方もあったようです。

 しかし、改正基準では、施設の充実を図る目的で補助されるものであるので、補助金の交付者の目的に照らして「施設整備等活動による資金収支」の活動区分に計上することになります。

 

3.事業活動収支計算書

 固定資産取得のための借入金の利子の一部を助成する補助金は、施設の充実を図る目的で補助されるものであるので、補助金の交付者の目的に照らして「特別収支」の「施設設備補助金」に計上することになります。

 

 もし学内で会計処理の根拠を求められた場合は、実務指針45号「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算害類の作成について(通知)」に関する実務指針(H26.1.14)の1−4、2−3あたりが良いでしょう。

 

 それでは、今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/補助金収入 

2016年03月16日

【学納金】入学金の分割納付

やりくりこんにちは!今日は、ある専修学校でのご質問です。






<Q>入学金の分割納付

 新一年生ですが、経済的な理由で入学金20万円について分割納付の申し出(3月〜6月まで各月5万円)があり、学校では校長決裁をとって入学金の分割納付を認めました。会計処理はどうなりますか。


<A>

 入学金の分割納付は、例外的なことなので、まず学則や募集要領に取扱いの記載がないか確認します。
 もし入学金の分割納付の取扱いについて記載がなければ、通常は、次のような会計処理になるでしょう。ざっくりとした仕訳です。


3月入金時

 (借)現金    5(貸)前受金  5

41

 (借)前受金   5(貸)入学金 20

    未収金  15

0文紂各月の入金時

 (借)現金    5(貸)未収金  5  


 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/学納金収入 

2016年03月15日

【幼稚園】就園奨励費と施設型給費

教育実習生こんにちは!今日は、会計士さんからのご質問です。


<Q>幼稚園の就園奨励費と施設型給付

 一部の幼稚園では、就園奨励費がなくなったとか聞いたのですか、本当でしょうか??



<A>

 認定こども園に移行して施設型給付を受けている幼稚園では就園奨励費はなくなりました。

 しかし、施設型給付を受けない経常費補助をうける従来からの幼稚園では就園奨励費は残っています。


<少し説明>

1.認定こども園(幼保連携型、幼稚園型)

 幼稚園は私学助成(経常費補助)、保護者は幼稚園就園奨励費(園から見ると預り金)を受けていましたが、平成274月以降は保護者に対して市町村が施設型給付費という形で支給を一本化したので就園奨励費はなくなりました。正確には、施設型給付は、利用者への個人給付なのですが、施設が法定代理して受領する仕組みとなっています。父兄からすると手間なしの仕組みになるわけです。

※施設型給付費とは、簡単に言うと認定こども園、幼稚園、保育所の3施設(教育・保育施設)に対する共通の給付費と言います。結果として、教育保育施設に給付されるので施設型給付費と理解すると簡単です。


2.施設型給付を受けない幼稚園

 施設型給付を受けない幼稚園には、引き続き私学助成(経常費補助)や保護者への就園奨励費補助が行われています。


 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)《特集》子ども・子育て 

2016年03月14日

【基本金】基本金の繰延(未組入)の今昔とは?!

質問こんにちは!学校会計仲間の懇親会でのご質問です。






<Q>昔の「基本金の繰延(未組入)」とは?!

 基本金の話ですが、昔は基本金の繰延(未組入)ができなかったというのは本当ですか?


<A>

 学校法人会計基準は、昭和46年に施行されましたが、基本金についての大改正は昭和63年施行改正(昭和628月改正)と平成17年施行改正にありました。今日は、昭和63年施行改正の話になります。


1.基本金明細表を作らない幼稚園法人の場合

 基準ができた当時の基本金について、知事所轄学校法人(高校を設置するものを除く)は、基本金明細表の作成が任意となっていました(旧基準38条◆法ここで、基本金明細表を作成しない幼稚園法人などは、旧第30条△竜定(借入金又は未払金により固定資産を取得した場合の基本金組入れの繰延べ)は適用しないとなっていました(旧基準38条)。つまり、基本金の明細表を作らない昔の幼稚園法人は、借入金又は未払金で固定資産を取得した場合であっても基本金組入れを行わなければならならないことになっていました。ここでは、基本金の繰延(未組入処理)はできませんでした。


2.大学法人、高校法人等の場合(1以外の学校法人)

 また、大学法人、高校法人については旧基準30条△如∩汎れの繰延べ(未組入処理)ができる旨が定められていました。ここでは「第1号及び第2号に規定する固定資産を取得した場合において、その取得に要した金額のうち当該会計年度の帰属収入をもって充てることができなかった金額があるときは、その金額については翌会計年度以降の会計年度において基本金への組入れを行うことができる」とありましたが、基本金の繰延(未組入)が任意となっていたので、未組入の基本金をどの年度で組み入れる年度が不明確でした。また、固定資産を購入しても、固定資産の「取得に要した金額のうちに当該会計年度の帰属収入をもって充てることができなかった金額」は、ホントに帰属収入で買ったのかそれとも帰属収入でない前受金でかったのか不明確だと言う議論もありました。


 そこで、昭和62年8月改正で旧基準30条△郎鐔され、現30条が全学校法人に適用されるようになりました。ここでは、「学校法人が第1項第1号に規定する固定資産を借入金又は未払金により取得した場合において、当該借入金又は未払金に相当する金額については、当該借入金又は未払金の返済又は支払)を行った会計年度において、返済又は支払を行った金額に相当する金額を基本金へ組み入れるものとする。として、現在と同じ全学校法人に共通のルールができあがりました。こうして基本金の組入と未組入のルールが以前より明確になりました。


<参考:新旧対照表>

昭和46年基準

現行基準

(基本金への組入れ)

30

………

………

2 学校法人が前項第1号及び第2号に規定する固定資産を取得した場合において、その取得に要した金額のうちに当該会計年度の帰属収入をもって充てることができなかった金額があるときは、その金額については翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行なうことができる。



 

(基本金への組入れ)

30

………

………

3 学校法人が第1項第1号に規定する固定資産を借入金(学校債を含む。以下この項において同じ。)又は未払金(支払手形を含む。以下この項において同じ。)により取得した場合において、当該借入金又は未払金に相当する金額については、当該借入金又は未払金の返済又は支払(新たな借入金又は未払金によるものを除く。)を行った会計年度において、返済又は支払を行った金額に相当する金額を基本金へ組み入れるものとする。

(基本金組入れに関する特例等)

38

……

2 知事所轄学校法人は、第4条の規定にかかわらず、基本金明細表を作成しないことができる。

3 前項の規定により基本金明細表を作成しない学校法人については、第30条第2項の規定は、適用しない。

(基本金組入れに関する特例等)

38

……

2 知事所轄学校法人は、第4条の規定にかかわらず、基本金明細表を作成しないことができる。

3 (削除)


 今日の議論は、ざっくりと本質を理解して、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 基本金 

2016年03月11日

【改正】寄付金の新しい表示方法とは?!

案内こんにちは! 高校法人の経理の方からのご質問です。

 

<Q>改正基準の寄付金表示?!

 改正基準では、寄付金の会計処理が変わったとのことですが、どういう事ですか?

 

<A>

 高校法人では、改正基準の施行は4月からですが、既に新年度の予算書の作成が始まっています。改正基準の寄付金の取扱いです。今日は、会計士協会の研究報告第31号を参考にして加筆する形で説明いたします。

 

1.資金収支計算書

  特に変更ありません。

 

2.事業活動収支計算書

 寄付者の意思が施設設備拡充等のためであることが明確な寄付金のみを事業活動収支計算書の「特別収支」区分の(大科目)その他の特別収入に(小科目)施設設備寄付金として計上します。それ以外の寄付金は「教育活動収支」区分の(大科目)寄付金に(小科目)特別寄付金又は一般寄付金で計上します。

 寄付者の意思は、寄付金趣意書、寄付金申込書等により可能な限り明確にすることが望ましいのですが、寄付者の意思が明確でない場合は、割り切って「教育活動収支」区分の(小科目)特別寄付金又は一般寄付金として計上します。

 現物寄付については、施設設備の受贈を事業活動収支計算書に「特別収支」区分の(大科目)その他の特別収入に(小科目)現物寄付として計上し、貯蔵品、固定資産に計上しない機器備品、雑誌等の受入れのように施設設備以外の受贈は「教育活動収支」区分の(小科目)現物寄付として計上します。改正基準では、現物寄付は、現物なので従来の現物寄付金から「金」の文字がとれました。

 

3.活動区分資金収支計算書

 知事所轄学校法人では作成が任意となっていますが、ご参考に資金収支計算書の附属表にあたる活動区分資金収支の計算書の説明をしておきます。

 寄付者の意思が施設設備拡充等のためであることが明確な寄付金収入のみを活動区分資金収支計算書における「施設整備等活動による資金収支」の(科目)施設設備寄付金収入として計上します。それ以外の寄付金収入は「教育活動による資金収支」の(科目)特別寄付金収入又は一般寄付金収入として計上します。消去法的な表示定義です。

 まとめの図表です。

寄付金の表示 

 

 今日はここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/寄付金収入 

2016年03月10日

【補助金収入】「事業団に準ずる団体」とはどこだ??

補助金こんにちは!今日は、学校会計の会合での話題です。





<Q>「事業団に準ずる団体」とはどこだ??

 寄付金収入と補助金収入はともに、お金やその他の資産を寄贈者から学校が贈与される点で共通性があるのですが、補助金収入とは、国又は地方公共団体及びこれに準ずる団体から受け入れたもので、それ以外から受け入れたものは寄付金収入となると聞きました。ここで補助金収入の「準ずる団体」と言うのは、どこの団体を言うのですか?


<A>

 まずは、基本の学校法人会計基準です。

 別表第一 資金収支計算書記載科目

大科目

小科目

備考

補助金収入


 


 

国庫補助金収入

日本私立学校振興・共済事業団からの補助金を含む。

地方公共団体補助金収入


 


 また、「準ずる団体」が出てきません。

 補助金収入の定義は、「寄付金収入・補助金収入に関する留意事項」(学校法人委員会研究報告第31号。H27.10)にあります。旧委員会報告16号から移りました。

補助金収入は、国又は地方公共団体からの助成金をいい、日本私立学校振興・共済事業団及びこれに準ずる団体からの助成金を含む。なお、日本私立学校振興・共済事業団及びこれに準ずる団体からの助成金とは、国又は地方公共団体からの資金を原資とする間接的助成金をいう。

 

 この定義に続き(趣旨)に「事業団に準ずる団体」に説明があります。補助金収入は、形式的な基準で定義しています。

国又は地方公共団体のほかに公益法人等は含まれないため、本研究報告の補助金収入は、

 イ.国又は地方公共団体の直接助成金

 ロ.国又は地方公共団体の間接助成金(日本私立学校振興・共済事業団及びこれに準ずる団体からの助成金)に限られ、日本私立学校振興・共済事業団に準ずる団体とは、例えば、各都道府県の私学振興会及び私学協会等がこれに該当する。

 なお、準ずる団体からの間接助成金については、「国庫補助金収入」又は「地

方公共団体補助金収入」とは別に適当な小科目を設けて表示することができます。

 

 最後にサブノート的に「事業団に準ずる団体」をまとめてみます。

区分

事業団に準ずる団体

事業団に準ずる団体ではない

相手先

各都道府県の

・私学振興会

・私学協会等

(一般の)公益法人等

例:設立母体の宗教法人

表示科目

補助金収入

寄付金収入



 今日は、「準ずる団体」の定義のご質問なので、研究報告31号からの御回答になりました。

 今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/補助金収入 

2016年03月09日

【運営】専修学校や各種学校の教員資格

授業

こんにちは! 今日は、専修学校の理事の方からのご質問です。

 

<Q>専修学校や各種学校の教員資格とは?

 専修学校や各種学校の場合、教員免許はいるのですが?教員の資格を教えて下さい!

 

<A>

 教員資格は、専修学校の場合は、専修学校設置基準(昭和51年文部省令第2号)に、各種学校は、各種学校規程(昭和31年文部省令第31号)に定めがあります。ただ、学校会計の法規集では、専修学校設置基準や各種学校規程がおさめられていないので、今日は小野先生の私立学校法講座の力をお借りします(参考ページp339344)。

 

(1)専修学校の教員資格

 専修学校設置基準で教育の資格が定められています。

 専修学校の教員に求められる資格は、専門課程にあっては大学卒業後実務経験が2年以上ある者程度、高等課程にあっては短期大学卒業後実務経験が2年以上ある者程度、一般課程にあっては高等学校卒業後実務経験が4年以上ある者程度とされており、それぞれこれと同等以上の能力があると認められる者が定められている。小・中・高等学校の教員の場合と異なり教員免許状制度はとっておらず、それぞれの分野、課程に応じその担当する教育に関する専門的な知識技術、技能等を有することが要件とされています。

 

(2)各種学校の教員資格

 各種学校規程にある教員の資格です。

 各種学校の教員は、「専門的な知識、技術、技能等を有する者」となっています。

 

 まとめの図解です。

専修学校

各種学校

根拠

専修学校設置基準

各種学校規程

校長の資格

(法律で、教育に関する識見を有し、かつ、教育、学術、文化に関する業務に従事した者)

同趣旨を規程で定める。

教員の資格

・専門課程…大卒2年の実務経験

・高等課程…短大卒2年の実務経験

・一般課程…高卒4年の実務経験

※上記の程度を基準に詳細に規定

※教員免許状は必要ない

専門的な知識、 技術、 技能等を有する者

※教員免許状は必要ない

教員数

・生徒定員80人までは最低3人

・課程及び目的に応ずる分野の区分ごとに生徒定員に応じて増加半数以上は専任であることが必要)

課程及び生徒数に応じて必要な教員数(最低3人以上

 

 今日のポイントは、専修学校や各種学校の教員資格には、小中高学校のような教員免許はありませんでした。余談ですが、大学の教員にも教員免許は大学設置基準で求められていません。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2016年03月08日

【運用】改正基準後のデリバティブ取引の取扱

資金運用こんにちは! 今日は、高等学校法人でのご質問です。

 

<Q>改正基準後のデリバティブ取引

 デリバティブ取引は、基準改正後、どのように会計処理するのですか?

 

<A>

1.デリバティブ取引とは

 デリバティブ取引は、取引により生じる正味の債権又は債務の時価の変動により保有者が利益を得たり、損失を被るものである。例えば、為替予約取引、金利スワップ取引があり、他社株転換社債、日経平均株価連動社債等のいわゆる仕組債もデリバティブが組み込まれた複合金融商品と考えられます。

 

2.保有期間中の会計処理

 学校法人会計では、デリバティブ取引を行っていても、デリバティブ取引に係る価格変動、金利変動及び為替変動による損失が確定しているか、又は確定が見込まれる場合を除いて、契約上の決済時まで会計処理が行われません。

 ただし、デリバティブ取引の契約金額又は決済金額に重要性がある場合には決済時に多額の損益が計上される可能性があり、会計年度末において時価の変動による影響額を把握するために注記が必要となります。

 注記例は、文科省の第8号通知の別添や研究報告16号のQ18にあります。

 

3.デリバティブ取引に係る損失表示

 デリバティブ取引に係る損失については、第8号通知(※正確には、「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平25.9.225高私参第8号)により、「デリバティブ取引の解約に伴う損失(又は利益)」は、事業活動収支計算書の特別収支に該当するとされているため、大科目「その他の特別支出」に区分し、小科目は「デリバティブ解約損」等とすることになります。

 ただし、貸借対照表に計上されている現物の金融商品と組み合わされたデリバティブ取引に係る損失で、当該金融商品に係る売却又は処分差額と区分することが困難な場合を除きます。

(参考:「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A」学校法人委員会研究報告第16号のQ17。最終改正H26.12.2

 

 今日は、ここまでです。

 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 有価証券 

2016年03月07日

【運営】学校は別会社で何でもできるの??

補助金こんにちは! 今日は、理事会でのご質問です。


<Q>学校は別会社で何でもできるの??

 学校法人では、別会社をつくればどんな事業でもできるのですか?


<A>

1.教育研究事業

 目的については、学校法人は私立学校の設置を目的として設立されるものなので(私学法3条)、寄附行為の目的もこの範囲に限定されます。

寄附行為作成例

(目的)

3条 この法人は、教育基本法及び学校教育法に従い、学校教育を行い、○○な人材を育成することを目的とする。

 しかし、このような教育研究事業にも学校は、一定の条件のもとに収益事業を行うことができます。


2.私学法上の収益事業

 学校法人では、私立学校経営の財政的基盤の強化に資するため、収益事業の実施を制度上認める一方で、学校法人の目的を踏まえて必要な規制を定めています(私学法26)

 学校法人が収益事業を営む場合、私立学校の経営という本来の目的が見失われたり、不測の損害により学校法人の存立を危うくするおそれがあります。このため、私立学校の教育に支障がないこと、収益を学校経営に充てるためのものであること(同条)、無制限に認められるものではなく一定の事業に限定されること(同条)、及び会計を区分すること(同条)という制限を設け、学校の設置者としてあるべき収益事業の実施を求めている。また、所轄庁は一定の場合、収益事業の停止を命ずることができます(私学法61)。(この部分の参考:小野先生のp17)。


 そして、大学法人であれば学校法人が収益事業を行える事業の種類を「文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類を定める件(平成20年8月20日文部科学省告示第141号)」で定めています。ここでは、割りと学校法人ができる収益事業の範囲を幅広く認めていますが、学校なのでキャバレーやナイトクラブのようにできない事業もあります。


3.別会社での収益事業

 こう考えてみると、学校法人が別会社を出資してつくる場合も上記「2.私学法上の収益事業」と同様の制限がかかると考えられます。特に収益事業告示の事業に限られることに注意です。


 以上は、事務局の見解ですが、ご参考になれば幸いです。

 今日はここまでです。



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2016年03月04日

【私学法】事務長と外部理事の選任について

聞く

こんにちは!今日は、理事会でのご質問です。役員人事のご質問です。

 

<Q>元事務長と外部理事の選任について

 過去に設置高校の事務長であった者を外部理事として迎えることはできますか?

 

<A>

 できます。ただ、過去に事務長であったものを外部理事として選任できますが、私学法38では望ましくないと考えられています。もちろん、外部理事にこだわらなければ元事務長の理事選任に問題ありません。

 

<説明>

 外部理事については、私学法38に定めあります。

(役員の選任)

第38条   

……

   理事又は監事には、それぞれその選任の際現に当該学校法人の役員又は職員(当該学校法人の設置する私立学校の校長、教員その他の職員を含む。以下同じ。)でない者が含まれるようにしなければならない。

……

 外部理事は、平成16年の私学法改正に加えたれました。平成16年の私立学校法改正に際して、学校法人の運営に多様な意見を取り入れ、その経営機能を強化する観点から導入された規定です(小野先生p206)。

 

 

 それでは、以前に事務長であったものを理事に選任できるかですが、この点については松坂先生の逐条解説p246では、

「この外部役員については、「選任の際現に当該学校法人の役員文は職員(中略)でない者」とされており、過去に当該学校法人の役員又は職員であった者を排除するものではないが、学校法人運営に多様な意見を採り入れる観点から、できる限り直近の過去において当該学校法人の役員又は職員でなかった者のうちから選出されることが望ましい。」とあります。

 

 以上を総合すると、過去に事務長であった者を外部理事扱いで新理事にすることは法的には、排除されるわけではないのですが、法的には望ましくないということになります。

 

  今日は、ここまでです。

 

参考:改正私立学校法Q&A(文科省・改正私立学校法説明会資料。H169)

問8 次の者が役員(理事又は監事。以下同じ)として選任された場合でも、

「外部理事・外部監事」といえるのでしょうか。

 _甬遒北魄であった者。

 評議員のみに就任している者。

 H鷯鏘亶峪奸

 

(答)

 今回の改正は、理事や監事が内部から登用される者ばかりで占められることがないよう、最低1人は、選任の際「現に」当該学校法人の役員又は職員ではない外部の者を登用することを義務付けるものです。

 このため、学校法人の役員や職員であった者が引き続き理事や監事に就任する場合は、外部人材と位置付けることはできません。

 具体的には、選任の際現に、_甬遒北魄であった者、評議員のみに就任している者については、外部人材と考えられます。ただし、△砲弔い憧道に就任する場合は、兼職禁止規定があるため実際の就任までには評議員を辞任する必要があります。H鷯鏘亶峪佞砲弔い討蓮学校法人と雇用契約によって労務を提供している者であるので学校法人の職員と見なされ、選任の際現に非常勤講師の職にあれば、外部人材とは位置付けられないと考えられます。

 なお、役員の再任については最初の選任時に当該学校法人の役員又は職員でなかった者は外部人材と位置付けることとしています。

 また、法律上は、過去に役員であったものは外部人材としていますが、学校法人に多様な意見を取り入れ外部性を高めるという観点からは、選任の際だけではなく、過去においても学校法人の役員や職員でなかった者を選任することが望ましいと考えます。



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2016年03月03日

【補助金】憲法89条論争って何だろう?!(憲法89条vs私学法59条)

利益相反

こんにちは!今日は、学校法人の理事さんからのご質問です。

 




<Q>憲法89条論争って何だろう?!
  (憲法89vs私学法59条)

 補助金については、憲法89条論争があったと聞いたのですが、どういうことですか?

 

<A>

 学校会計の法規集には、憲法89条は出ていませんが、以前は私立学校への補助金について憲法89条論争がありました。

 

 では、まず憲法89条です。

日本国憲法

7章 財政

………

89条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

 ここで、私立学校への補助金が、89条の「公の支配に属しない」教育事業への公金の支出ではないかとの意見が憲法学者から出たことがありました。

 

 議論の末、この点については、現在では、ほぼ解決されています。この先の説明は、小野先生の「私立学校法講座」p246の力をお借りします。

4.結論

 憲法第89条をめぐっては、立法論を含め種々の議論がなされており、学説上も様々な見解があるが、現行の法制度上結論的には次のように解すべきであると考える。

 すなわち、憲法第89条後段の「公の支配」の規定は、私立学校その他の私立の教育慈善等の事業については、その会計、人事等につき公の機関の特別の監督関係の下になければ公金の支出等をしてはならないという趣旨であるが、私立学校については、私立学校振興助成法、学校教育法及び私立学校法に定める所轄庁の監督規定により「公の支配」に属しており、これに対する助成は憲法第89条に照らし適法である。

 実際には、このような考え方の下に法制度上も、予算面においても私立学校に対し各種の助成策が行われているところである。

 

 このように私学への公的補助は憲法違反ではないため、私学法59条は「国又は地方公共団体は、教育の振興上必要があると認める場合には、別に法律で定めるところにより、学校法人に対し、私立学校教育に関し必要な助成をすることができる。」旨の規定を置いても問題ないわけです。そして、この別に定める法律としては、例えば「私立学校振興助成法」等があります。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年03月02日

【法律】私学法と私学助成法の関係は?

提携

こんにちは!今日は、学校法人の理事さんからのご質問です。

 


<Q>私学法と私学助成法の関係は?

 私学法と私学助成法の関係ってどうなっているのですか?

 

<A>

 私学法59条は、「国又は地方公共団体は、教育の振興上必要があると認める場合には、別に法律で定めるところにより、学校法人に対し、私立学校教育に関し必要な助成をすることができる」と定めています。

 そして、ここにいう別に定める法律として、私立学校振興助成法や産業教育振興法などがあります。

 昭和50年の私学振興助成法の制定に伴って、従来の私学法59条にあった私学法の助成と監督に関する詳細な規定は助成法に移り、私学法59条には助成の法律上の根拠だけが残されました。

 図解すると

  私立学校法第59条 

    ↓ 別に法律で定めるところ

  私立学校振興助成法 

 

 少しずつQ&Aを書く時間がなくなってきました。要旨は書きました。何となくご回答が物足りない気がするのですが、今日は、ここまでです。また、いつかフォローします。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2016年03月01日

【季節】今日から3月!クロッカスの花!

 こんにちは!今日から3月。3月の花には、クロッカスの花を選びました。

H2803クロッカス



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)【季節の休憩室】