2015年10月

2015年10月30日

【基本金】少額重要資産の除却と基本金の取扱い

机

こんにちは! 今日は、高校の経理担当の次長からのご質問です。



<Q>少額重要資産を除却すると基本金はどうなるの?

 机、椅子などの少額重要資産は購入時に、基本金を組み入れます。そして、少額重要資産の減価償却は、グループ償却で行い、耐用年数が到来した最終年度に、現物が残っていても一括除却します。さて、この場合の基本金は、どうなるのですが。



<A>

 グループ償却資産を除却した場合の取扱いは、学校会計の法規集の「学校法人の減価償却に関する監査上の取扱い(学校法人委員会報告第28号)」の中にあります。

 「グループ償却」を採用している場合、償却完了によって機器備品の除却処理をしたときには、当該機器備品の取得価額に相当する額は、当該会計年度の基本金の組入計算に際し、取得更新の対象となります(「基本金設定の対象となる資産及び基本金の組入れについて」(文管振第62号) 3-2-ア参照)。


 それでは、文科省の通知(文管振第62号)に移動します。

 この62号は文部省の昭和49年の通知ですが、該当箇所を拾います。

ァ. 機器備品の取得は、すべて基本金要組入額の増加要因とする。ただし、機器備品の取得価額のうち、当該年度中に除却した機器備品(又は前年度末をもって耐用年数が経過した機器備品。以下同じ。)の取得価額相当額については、機器備品の取替更新分とみなし、両者の差額を基本金要組入額とする。


 この取扱いは、机、椅子などの機器備品の取得の場合は、新旧の個別対応関係が必ずしも明確でない場合が多いので認められています。 格言的に言うと、「少額重要資産の基本金は差額補充法」っと言ったところでしょうか。



 この通知ですが、結局、グループ償却が完了した年度に一括して除却処理を行うと、会計上は固定資産が存在しなくなるので、当該会計年度において基本金の取崩対象とします。ただ、追加取得分の機器備品(少額重要資産は機器備品の一部)があることもあるので、基本金の組入は差額補修法となります。もし、追加取得の機器備品がなければグループ償却完了年度に基本金の取崩対象額となります。

 それと、グループ償却資産は事務処理の簡便化のために設けられたので、備忘価額を残しません。帳簿から消えてしまうのですが、現物管理は別途必要です。現にある備品については、例えば固定資産台帳の中に「簿外管理台帳」の欄を設けて管理していくことになります。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 固定資産 | ☆ 基本金

2015年10月29日

【修繕費】修繕費か資産計上か?

建て替えこんにちは!今日は、専修学校法人さんらのご質問です。



<Q>修繕費か資産計上か?

 修繕や営繕工事について、資産計上するべきか経費処理でよいか迷っています。企業会計のように税法の形式基準を参考しては、まずいでしょうか?



<A>

 経理規程で税法の形式基準によることの定めを設ければ可能と考えられます。

 ちょうど同じようなQ&Aが会計士協会から公表されています。研究報告20号「固定資産に関するQ&A」です。ちょっと見てみましょう。

2−2 資産と経費の区分が困難な支出

Q 施設・設備関係支出と経費支出との区分が困難な場合、税法の形式的区分基準に準じて取り扱うことは認められるでしょうか。



施設・設備関係支出と経費支出との区分は一般に認められた会計慣行によるのであるが、その区分が特に困難な場合に限り、例えば、税法の形式的区分基準を参考にして、次のような基準を経理規程等に定めることも一つの方法であろう。

 この規程を定める場合、,60 万円未満等とあるのは、各学校法人の規模等を勘案して定めるべきであり、下記の例示を、そのまま幼稚園法人等の小規模法人に画一的に利用することは避けなければならない。

1件当たりの支出金額が60 万円未満である場合、又は修理、改良等の対象とした個々の資産の前年度末の取得価額の10%相当額以下である場合は経費支出とする。ただし、明らかに施設・設備関係支出に該当するものを除く。

既往の実績により、おおむね3年以内の期間を周期として、ほぼ同程度支出されることが常例となっている事情がある場合は経費支出とする。

,乏催しない1件当たりの支出金額の全額(△療用を受けたものを除く。)について、その金額の30%相当額と、その改良等をした資産の前年度末の取得価額の10%相当額とのいずれか少ない金額を経費支出とし、残額を施設・設備関係支出として、その除却損を計上しない経理をする。


 


 ただ、これだけだと慣れていないとちょっと分かりづらいので、法人税法の本を借りて図解説明しておきます。

 出典は、図解法人税法(平成27年度版)p178。大蔵財務協会発行です。
税法形式基準



 


 


 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 固定資産 | □□ 支出/経費

2015年10月28日

【運営】外部理事や外部監事って何だ??

聞くこんにちは!高校の経理の方からのご質問です。

 

<Q>外部理事や外部監事って何だ??

 外部理事や外部監事について教えてください。

 

<A>

 外部理事や外部監事については、法人運営に多様な意見を取り入れることが可能となりように、平成16年の私立学校法の改正で法律上必要とされるようになりました。

 規定をみてみます。私学法38条キです。

(役員の選任)

38条 

 ……

5 理事又は監事には、それぞれその選任の際現に当該学校法人の役員又は職員(当該学校法人の設置する私立学校の校長、教員その他の職員を含む。以下同じ。)でない者が含まれるようにしなければならない。

6 役員が再任される場合において、当該役員がその最初の選任の際現に当該学校法人の役員又は職員でなかつたときの前項の規定の適用については、その再任の際現に当該学校法人の役員又は職員でない者とみなす。

 ……

 

 これ以上は38条キΔ砲弔い堂鮴發蓮⊂昇篝萓犬涼狆魏鮴(p246)の力をかります。

・第五項及び第六項は、平成十六年改正において新たに追加された、外部役員(理事及び監事)について規定するものであり、理事及び監事にそれぞれ一名以上の外部の者を含まなければならないこととなる。

 

・同改正において新たに外部役員に関する規定を設けた趣旨は、国民や社会に対する説明責任、意思決定プロセスの透明性の確保等の観点から、学校法人外の意見を積極的に反映しつつ、運営を監管することができる仕組みを整えるところにあると考えられる。

 

・この外部役員については、「選任の際現に当該学校法人の役員文は職員(中略)でない者」とされており、過去に当該学校法人の役員又は職員であった者を排除するものではないが、学校法人運営に多様な意見を採り入れる観点から、できる限り直近の過去において当該学校法人の役員又は職員でなかった者のうちから選出されることが望ましい。

 

・なお、外部役員が再任される場合には、再任時には「現に学校法人の役員である者」に該当することとなるが、このような場合であっても「最初の選任の際」とあることから、これらの者については引き続き外部役員として取り扱って差し支えない。

 

 なお、学校会計の法規集では、改正私立学校法Q&Aに関連設問があります。

問8 次の者が役員(理事又は監事。以下同じ)として選任された場合でも、「外部理事・外部監事」といえるのでしょうか。_甬遒北魄であった者。評議員のみに就任している者。H鷯鏘亶峪奸

問9 改正法施行前に就任している役員についても、当該役員が選任の際現に役員又は職員でなかった者であれば、外部役員の再任の規定は適用されるのでしょうか。

問11 監事については従来より理事又は職員との兼職禁止規定がありましたが、新たに追加された外部監事の規定は従来の兼職禁止規定と何が違うのでしょうか。

 原文はこちらです。↓↓

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/001/001/001/001/002.pdf

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 知事所轄学校法人 

2015年10月27日

【基本金】基本金と減価償却は経費の二重計上??

疑問

こんにちは! 大学の理事の方からのご質問です。今日のご質問の「基本金の組入と減価償却」の話は、一般の方には一見、取っつきづらい内容ですが、学校の財務を理解するためには、必須の考え方・知識です。

 

<Q>基本金の組入と減価償却

 設備を購入した場合、基本金100を組み入れたとします。それに加えて、決算でなぜ減価償却をするのですか。事業活動収支計算書をみると何となく経費を二重計上しているようにみえるのですが。

(イメージ)

事業活動収支計算書

減価償却額    ×××

基本金組入額   ×××

          

まるで経費の2重計上??

事業活動収入   ×××


 

<A>

 では、事例形式でなるべく簡単に説明します。

1.スタートは基本金

 設備100を基本金に組み入れました。

 設備100を自己資金で購入した証拠(印)が基本金です。

 ざっくり言うと、「基本金は、校舎・校地・設備は自己資金で事前に手当して下さいね」という学校法人の設置基準のようなものです。

(イメージ図)

事業活動収支計算書

基本金組入額   100

事業活動収入   100


 

貸借対照表

設備       100

基本金       100


 

2.次の設備は減価償却で用意する。

 次に決算で例えば、耐用年数を5年とすると今年の減価償却額として20を計上したとします。減価償却は、設備の価値減少分を経費計上するわけです。 

 こうすると、5年間で減価償却額は合計で100となります。

 減価償却は、現金の支払いを伴わない計算上のみなし経費なので、減価償却額と同額の金額を貯金しておけば、設備が償却し終わったときに新しい設備を再購入できる訳です。

 

(5年分の減価償却のイメージ)

事業活動収支計算書(5年分)

減価償却額     100

事業活動収入   ×××


 

貸借対照表(5年後)

設備         100

減価償却累計額    100

  差引         0

基本金       100

現金預金      100

(設備の取替更新の財源)


 つまり、格言的に言うと。

借金経営をしない学校になるためには、

「基本金で設備を買って、再購入は減価償却の貯金でする。

 

 今日は、ここまでです。

 

<ご参考に純会計的な説明も加えておきます>

 学校会計の法規集にある代表的な説明です。

「基本金に係る実務上の取扱いに関するQ&A」(研究報告第15号)

1−6 基本金と減価価却

Q 帰属収入のうちから施設設備関係支出に相当する額を、「基本金」として組み入れながら、この基本金組入れ対象とされた施設設備の取得価額について減価償却を実施しているのはなぜですか。

 

(1)両者を行う理由

 基本金組入れは、学校法人が諸活動の計画に基づいて継続的に保持すべきものとして一定の資産を定め、これらの資産の額に相当する額を基本金に組み入れて留保しそれを事業活動支出に充てるべきでないという学校法人会計の基本的な考え方による。

 

 また、減価償却は、固定資産の価値の減少額を事業活動支出として認識し、一会計期間の事業活動収支計算を正しく行うために必要であるばかりでなく取替更新のための資金を内部留保することができる。

 

 これらを行うのは、学校法人を永続的に維持するため、すなわち、学校法人に必要不可欠な資産を自己資金で維持することを目的とするためである。

 

 言い換えるならば、仮に、両者の双方又は一方を行わない場合には、学校法人に必要不可欠な資産の耐用年数が終わったとき、その取得原価に相当する資金を法人内に確保しておくことはできないという理由に基づくものである。  

  (以下、省略です)



 
ホントに今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 固定資産 | ☆ 基本金

2015年10月26日

【税】国立大学と法人税

税金

こんにちは!諸大学の方が集まる会合でのご質問です。

 

<Q>国立大学と法人税

 私立大学は収益事業について法人税を払いますが、国立大学は法人税を払うのですか?

 

<A>

 法人税法の法人の区分では、私立大学(学校法人)と国立大学法人では法人区分が異なり課税関係も異なっています。

 国立大学法人は、公共法人と言うグループに指定され法人税は非課税です。

 これに対して学校法人は、公益法人等に属し法人税法の収益事業を営む場合に法人税が課されます。

 

法人区分

具体例

法人税

公共法人

(法人税法別表第一に掲げる法人)

国立大学法人

地方公共団体

納税義務なし(法4

公益法人等

(法人税法別表第二に掲げる法人)

学校法人

収益事業からなる所得に対してのみ低税率課税

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 税務 

2015年10月23日

【注記】「継続企業の前提に関する注記」の取扱い

変更こんにちは!今日は、銀行出身の財務担当理事さんからのご質問です。


<Q>「継続企業の前提に関する注記」の取扱い

 学校会計では、継続企業の前提の取扱いはどうなっているのですか?


<A>

 決算では、貸借対照表に「継続企業の前提に関する注記」は強制されていないのですが、学校法人が自主的に注記することが望ましいとされています。

(参考:研究報告第16Q30) 


<説明>

1.「継続企業の前提」の取扱い

 いわゆる「継続企業の前提」については、従来、学校法人では該当事例がほとんどなく開示の慣行も成熟していなません。また、どのような状態が、いわゆる「継続企業の前提」に重要な疑義を生じさせるような場合に該当するのか等の詳細な検討が行われていません。しかし、学校法人がいわゆる「継続企業の前提」に重要な疑義を生じさせるような場合に該当しているという状況を自ら認識し、何らかの対策等を自主的に行っている場合には、自主的に講じている対策等を注記することが望まれるとされています。

(参考:研究報告第16Q30) 


 改正基準では、会計士協会から「継続企業の前提に関する注記」の提案があったようですが(H22「学校法人監査のあり方に関する提言」)、採用までには至りませんでした。その代わりと言うわけではありませんが、「当該会計年度の末日において、第4サ基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策」が新しい注記事項として加わり、企業存続リスクの一因を読み取れるようになりました。


 さて、まとめは、新しい実務指針36号です(平成2710月7日)。

※学校法人委員会実務指針第36号「私立学校振興助成法第14 条第3項の規定に基づく監査の取扱い」


2.監査報告書の追記情報になるか?

 監査基準では、追記情報として、「継続企業の前提」に関する重要な不確実性は必須の記載事項とされています。

 しかし、学校法人の会計において、いわゆる「継続企業の前提」について計算書類に記載されることが望ましいのですが、記載を求める基準がないことから、学校法人が計算書類に記載していない場合には、二重責任の原則に裏付けられた監査人の責任には馴染まず、追記すべき情報に該当しないとされています。

 ただ、もし学校法人が計算書類に記載している場合には、監査人も監査報告書に追記情報(強調事項)として記載することとなります。

 

 なお、「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」(H25.9.225高私参第8号)沓押ヂ茖換羇靄楸眩蠹の資金を有していない場合の注記は、いわゆる「継続企業の前提」の注記には該当するものではありません。

 (参考:実務指針36号)


 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 注記 

2015年10月22日

【科研費】科研費の会計処理

研究こんにちは! 大学の監事さんからのご質問です。たまに、他校でもいただくご質問です。



<Q>科研費の会計処理

科研費の会計処理について教えて下さい。



<A>

 科研費と省略されていますが、科研費は、正式には科学研究費補助金のことをいいます。

 科研費の会計処理です。

種類

会計処理

直接経費

預り金

間接経費

(大科目)雑収入(小科目) 研究関連収入 etc



<説明>

 科研費の会計処理は、学校会計の法規集には見あたりませんが、事業団の実務問答集に説明が見られます。

(1)直接経費 

 研究費補助金は研究者または研究グループに交付されるものであるから、学校法人の事業活動収入とはなりません。「預り金」として受け入れます。(参考:事業団の実務問答集第3版・Q34



(2)間接経費

 事務費などの間接経費とは、科学研究費補助金による研究を行う際に、研究代表者が所属する研究機関が研究遂行に関連して必要とする経費であり、科学研究費補助金を効果的・効率的に活用できるようにするため、研究の実施に伴い研究機関において必要となる管理等に係る経費を直接経費に上積みして措置されるものです。間接経費は、簡単にいうと大学の事務局の管理経費などです。

 科学研究費補助金の間接経費は、直接経費と合わせて研究代表者又は研究機関の代表者(以下「研究代表者等」という)に交付されるので、会計処理上は、「預り金」として学校法人会計を経由して研究代表者等に交付することになり、その後、研究代表者等は間接経費分を所属する学校法人に納付することとなります。

 したがって、学校法人は、研究代表者等から納付された間接経費について事業活動収入として学校法人会計に計上する必要があります。

 計上に当たっては、補助金上の法的関係が適用されるのは、文部科学省又は日本学術振興会と研究代表者等との間であり、研究代表者等から学校法人に納付された間接経費は補助金としての性格を有していないので、その受入科目は「補助金(収入)」ではなく「雑収入」に計上するとともに、小科目として例えば「研究関連収入」等の科目を別途設けて処理するのが妥当とされています。



 なお、学校法人に納付される間接経費については、適正な執行と使途の透明性を確保することが求められており、その使用実績については、文部科学省に報告することとされていることに留意する必要があります。

(参考:参考:事業団の実務問答集第3版・Q33



 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 負債 

2015年10月21日

【部門】大学の新設学科の開設経費

入学こんにちは!今日は、学校会計の仲間とのやりとりからです。

 

<Q>大学の新設学科の開設経費

 大学の資金収支内訳表が学部ごとに作りますが、この度、A学科の定員を減らして、その分、同じ学部内に新学科を作ることになりました。

 この場合、学部自体はすでにあるのですが、新学科の開設にかかる経費はどの部門に入るのですか?


<A>

 部門の設定は開設年度当初日(4月1日)からですので開設以前に発生した新設学部等に係る経費については,全て「学校法人」部門で処理することになります。

<解説>

 答えは、文科省の通知に書いてあります。※資金収支内訳表等の部門別計上及び配分について(通知)(昭55.11.4文管企第250)

3.「学校法人」部門の取扱い

(1)「学校法人」部門の業務の範囲は、次に掲げる業務とする。

ア 理事会及び評議員会等の庶務に関すること

イ 役員等の庶務に関すること

ウ 登記、認可、届出その他の法令上の諸手続に関すること

エ 法人主催の行事及び会議に関すること

オ 土地の取得又は処分に関すること(他の部門の所掌に属するものを除く。)

力 法人運営の基本方針(将来計、、資金計画等)の策定事務に関すること

キ 学校、学部・学科(学部の学科を含む。)等の新設事務に関すること

ク その他「学校法人」部門に直接かかわる庶務・会計・施設管理等に関すること

ケ 他の部門の業務に属さない事項の処理に関する

こと


【解説】

(3)「学校法人」部門の取扱い

 ……

イ 各内訳表における新設の学校等の部門認定は認可の日ではなく、開設年度当初の日からとすること。


今日は、ここまでです。

 

 

 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 内訳表・明細表 

2015年10月20日

【内訳表】資金・消費収支内訳表の省略??

こども園


こんにちは!今日は、学校会計の知人とのやりとりからです。

 

<Q>単一の幼稚園

 幼稚園を一園しかやっていない場合、資金収支内訳表を作成しなくてもといとのことですが、根拠はどこにあるのですか?

 

<A>

 幼稚園法人ですと所轄庁(都道府県知事)から別途指導があるかもしれませんが、一般論で言うと文科省の通知があります。ちょっと古い昭和48年の通知ですが、現在でも生きています。通知名は、「都道府県知事を所轄庁とする学校法人における学校法人会計基準の運用について(通知)(昭48.2.28文管振第53号)」ですが、文科省から各都道府県知事に発せられました。余談ですが、有名な文科省の通知「小規模法人における会計処理等の簡略化について(報告)」について(通知)(昭49.3.29文管振第87号)ではありません。

 さて、53号通知の要旨です。従来基準の文言です。

 小規模法人における事務の簡素化を図るため、学校法人会計基準の連用について下記のような取り扱いができることとしました。

 知事所轄学校法人(準学校法人を含む。)で単数の学校(各種学校を含み、2以上の課程を置く高等学校を除く。)のみを設置するものは、資金収支内訳表および消費収支内訳表は、それぞれ資金収支計算書および消費収支計算書と同様の内容となるので、この収支計算書をもって内訳表にかえることができる。

 ただ、人件費支出内訳表は必ず作成するのでお忘れなく。 

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 内訳表・明細表 

2015年10月19日

【報道】会計士協会の新・実務指針と研究報告

発表

 こんにちは! 日本公認会計士協会から追加の実務指針と研究報告が公表されました。基本的に改正基準に対応するための改正です。


【概要】

番号

名称

一言コメント

(1)

実務指針第36

私立学校振興助成法第14条第3項の規定に基づく監査の取扱い

・基準等改正との整合性を図るための見直し

・経常費補助金監査は一般目的の監査とされた。

(2)

実務指針第39

寄付金収入に関する会計処理及び監査上の取扱い

・基準等改正との整合性を図るための見直し

(3)

実務指針第40

学校法人の寄附行為等の認可申請に係る書類の様式等の告示に基づく財産目録監査の取扱い

・財産目録監査は特別目的の準拠性監査

(4)

研究報告第14

理事者確認書に関するQ&A

(5)

研究報告第31

寄付金収入・補助金収入に関する留意事項

 (2)及び(6)二つの委員会報告の解説部分を一つの研究報告として取りまとめた

(6)

委員会報告第16

「補助金収入に関する会計処理及び監査上の取扱いについて」の廃止

(2)の改正に伴い廃止


 ↓日本公認会計士協会の該当ホームページ

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/36143940143116.html


 それと、会計士協会の公表物の説明を少ししておきます。

公表物の種類

内容

早わかり

実務指針

ア.業種、業界、分野を問わず基本となるもの(「報告書」としたものを除く。)

イ.特定の業種、業界、分野を対象とするもの

(公認会計士の監査業務に対して)強制力あり

研究報告

日本公認会計士協会・学校法人委員会の研究の成果

(公認会計士の監査業務に対して)適用が望ましい



 今日は、ここまでです。

 

 

 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)【報道ニュース】 

2015年10月16日

【部門】別科って何だろう?

美容学校こんにちは!今日は、学校会計の仲間からのご質問です。


<Q>別科って何だろう?

 学校法人会計基準の本文についての質問です。(資金収支内訳表の記載方法等)13条に「別科」と言う言葉がでてきますが、何のことですか?

※学校法人会計基準
(資金収支内訳表の記載方法等)13
……………
 前項第2号に掲げる部門の記載にあたっては,2以上の学部を置く大学にあっては学部(当該学部の専攻に対応する大学院の研究科,専攻科及び別科を含む。)に,2以上の学科を置く短期大学にあっては学科(当該学科の専攻に対応する専攻科及び別科を含む。)に,2以上の課程を置く高等学校にあっては課程(当該課程に対応する専攻科及び別科を含む。)にそれぞれ細分して記載するものとする。



<A>

別科は、学校教育法に出てきます。

学校教育法第58条〔高等学校の専攻科及び別科〕

学校教育法第91条〔大学の専攻科及び別科〕

どうせなら専攻科も含めてみてみます。

学校教育法第58条〔高等学校の専攻科及び別科〕

58

高等学校には、専攻科及び別科を置くことができる。

2 高等学校の専攻科は、高等学校若しくはこれに準ずる学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、1年以上とする。

3 高等学校の別科は、前条に規定する入学資格を有する者に対して、簡易な程度において、特別の技能教育を施すことを目的とし、その修業年限は、1年以上とする。



学校教育法第91条〔大学の専攻科及び別科〕

91

大学には、専攻科及び別科を置くことができる。

2 大学の専攻科は、大学を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、1年以上とする。

3 大学の別科は、前条第1項に規定する入学資格を有する者に対して、簡易な程度において、特別の技能教育を施すことを目的とし、その修業年限は、1年以上とする。



<解説>

学校会計の法規集での対応はここまでしかできないので、続きの解説は、鈴木先生の逐条解説の力を借ります(「逐条学校教育法」鈴木勲先生著。H24)

58条注解】

一 本条は、高等学校の専攻科及び別科について定めたものである。

  専攻科及び別科は、高等学校に置かれるものであるから、制度的には高等学校の範晴に入るといえるが、その教育について特別に規制する基準的なものもなく、実質的には高等学校教育というよりは各種学校における教育に近い性格をもっている。したがって、専攻科や別科を修了しても、その資格についての制度的な恩典が与えられるわけではない(ただし、例えば、一部の国家試験の受験資格が専攻科修了者に認められる例がある)。

二 専攻科及び別科の設置については、……私立高等学校にあっては都道府県知事に届け出る必要がある(施行令27条の2第。温罅法また、廃止しようとする場合も同様の手続きが要求される。

 高等学校設置基準2条△砲蓮崟豺恐糞擇喨眠覆諒埓、施設、設備等については、この省令に示す基準によらなければならない。ただし、(以下省略)。

三 専攻科の入学資格は、高等学校若しくはこれに準ずる学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところによりこれと同等以上の学力があると認められた者にあるとされているが、これに当たる定めは現在存在していない。ただ、(以下省略)。

四 専攻科及び別科における教育課程については、法令上は本条に規定する目的と修業年限1年以上であることのほかは、別段の規制がないので、各学校の設置者においてその設置目的に従って自由に編成することができる。

 所定の課程を修了した者には、修了証書が授与されることとなるが、専攻科や別科を修了しても特別の資格が与えられるわけではなく、制度的にはあくまで高等学校卒業者や中学校卒業者と同様の取扱いとなる。ただし、例えば看護や水産関係の専攻科を修了した場合に看護師や3級海技士(航海・機関)の資格を得るための国家試験の受験資格を与えられることがある。このような専攻科における教育課程は、国家試験との関係から必要な規制を受けている。

 なお、別科において修得した単位は、高等学校の専門科目の単位とみなすことは可能であり、施行規則100条では、別科の科目を生徒が修得した場合には、これに相当する高等学校の各教科・科目の単位を修得したものとみなすことができることとされている。



91条注解】

一 本条は、大学の専攻科及び別科に関する規定である。従前は、各大学の学則に基づき、専攻生又は研究生の制度及び専科生の制度が認められていたが、法令上の根拠は定められていなかった。本条はこれらの実態を踏まえ、学校教育法に基づく制度として、専攻科と別科について、法令上の明確な根拠を置くこととしたものである。

二 大学の専攻科は、大学を卒業した者又はこれと同等以上の学力があると認められる者に対して「精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的」とする課程である。

 法83条の大学に置かれる専攻科は、学校制度上大学院と類似した面がある。しかし、専攻科は、特定事項についての教授研究を行うにとどまるに対し、大学院は、専攻分野が特定されるにしてもある程度体系的な教育研究活動が用意されるものであること、専攻科の修業年限は1年以上であるのに対し、大学院の修業年限は2年又は5年(4年)というまとまりをもったものであること、専攻科の修了者に対しては特別の学位又は称号は与えられないが、大学院の修了者については学位が授与されること等の点で相違している。

 ただし大学の専攻科又は文部科学大臣の指定するこれに相当する課程に1年以上在学し、30単位以上を修得した者には、専修免許状授与の基礎資格が認められる(教育職員免許法別表1備考2)。文部科学大臣の定めとしては、施行規則155条1項がある。

 本条2項の「大学」には、法83条の大学及び108条の大学(短期大学)のいずれをも含むものである。専攻科は短期大学にも設けられる。その入学資格については、短期大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者であることが必要であり、具体的には施行規則155条2項に定められている。

三 大学の別科は、「簡易な程度において、特別の技能教育を施すこと」を目的とする1年の課程であり、入学資格は法90条1項に規定する大学入学資格者であるから、学校制度上、高等学校の専攻科に類似するわけであるが、付置されている学校の教育(研究)組織の違い及び目的の違いから実際上の意義においておのずから相当な違いを有している。

 別科の制度は「特別の技能教育」を目的とするため、農業、芸術、家政系の学部で活用されている。



【事務局コメント】

 高校の専攻科は、通常の課程(本科)を卒業してから、資格取得などのためにさらに2年間程度、合計5年間高校で学びます。全国の高校のうち看護学科の8割、水産学科の6割に専攻科が設置されていると言います。

 高校の別科としては、学校法人立ではありませんが、例えば、横浜市立横浜商業高等学校に理容、美容の別科があります。

 大学の専攻科では、教育系や芸術系の専攻科がよくみられます。

 大学の別科では、留学生別科もよく見られます。



 今日は、長くなりましたが、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 内訳表・明細表 

2015年10月15日

【基準】学校法人会計基準の省令って何だ??

審判こんにちは!今日は、学校会計の研修会でのご質問です。


<Q>学校法人会計基準の省令って何だ??

 学校法人会計基準は、省令18号ですが、この省令って何ですか?


<A>

 簡単に言うと、省令は、法から委任を受けた具体的な細目で、大臣が出す命令です


<解説>

 まず法律用語は、専門書の力をお借りします。一般論の省令です。

1.H24法律用語辞典(有斐閣)p613

しようれい【省令】各省大臣が主任の行政事務について法律若しくは政令を施行するため又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて発する命令(行組12)。内閣府の長たる内閣総理大臣の発する命令は「内閣府令」と呼ばれるが(内閣府七)、法律上の性質は省令と同様である。

 次は、省令を、教育法規からみてみます。


2.「テキスト教育制度・教育法規」p15

 各大臣(内閣総理大臣を合む)が主任の行政事務について発する命令。国家行政組織法第12条により、各省大臣が所管する行政事務について法律、政令を施行するため、または法律、政令の特別の委任に基づいて制定する命令である。

 省令も法律の委任がなければ、罰則や義務を課すこと、国民の権利制限、の規定を置くことはできない(国家行政組織法第12条第4項)

 省令の名称は「……施行規則」という形が多いが、「高等学校通信教育規程」「幼稚園設置基準」という名称もある。効力はまったく同じである。

※「テキスト教育制度・教育法規」p15(H23。霜烏秋則先生。所株式会社ジアース教育新社)


図解です。
省令470










3.教育法規で例示
 具体的に教育法規を例示してみてみます。

法律

政令

省令

学校教育法

学校教育法施行令

学校教育法施行規則

私立学校法

私立学校法施行令

私立学校法施行規則

私立学校振興助成法

私立学校振興助成法施行令



 

日本私学振興財団法附則

→旧私立学校法59┐良堯嵎孤大臣の定め」





 

→「文部大臣の定め」=学校法人会計基準

 

今日は、ここまでです。


※(発展)財団法附則、旧私学法、文部省令(学校法人会計基準)の関係です。

 出典は、野崎先生の基準詳説p5からです。

 このような観点に立って、昭和45年5月1月、日本私学振興財団法の附則第13条において私立学校法の一部が改正され、新たに、「私立学校の経常的経費に対する国又は地方公共団体の補助金で政令で定めるものの交付を受ける学校法人は、文部大臣の定める基準に従い、会計処理を行い、貸借対照表、収支計算書その他の財務計算に関する書類を作成しなければならない。」との規定が設けられ(旧私立学校法第59条第8項)、これにより、経常的経費に対する補助を受ける学校法人には、その会計処理と計算書類の作成を文部大臣の定める基準に従って行うべき法的義務が課せられることとなった。学校法人会計基準は、この規定による「文部大臣の定め」として、昭和46年4月1日文部省令第18号として制定、公布され、即日施行されたのである。


 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 計算書類 

2015年10月14日

【税】税制上の優遇措置

税の優遇

こんにちは! 今日は大学の役員の方からのご質問です。

 

<Q>税制上の優遇措置

 学校法人は税務での優遇されているのですがどうしてでしょうか?

 

<A>

 税制上の優遇措置は、隠れた補助金のようなもので、学校法人の経営に大きき貢献している制度です。

 法的な根拠としては、学校法人については、私立学校振興助成法15条に「税制上の優遇措置」の規定があります。

 私学法にも以前は60条に「税制上の優遇措置」の規定があったのですが、同趣旨の規定が税法に規定されたため現在は削除されています。

 

 そこでは、現在生きている助成法15条をみてみましょう。15条は努力義務を規定するものです。

(税制上の優遇措置)

15条 国又は地方公共団体は、私立学校教育の振興に資するため、学校法人が一般からの寄附金を募集することを容易にするための措置等必要な税制上の措置を講ずるよう努めるものとする。

 

 この趣旨は、小野先生の私学法講座にみられます。ここでは、

 助成法第15条は税制上の優遇措置について国又は地方公共団体の努力義務を定めている。これは,補助金及び日本私立学校振興・共済事業団の貸付けの他私立学校教育の振興のためには寄附金の募集を容易にするための措置等の税制上の優遇措置が重要であると考えられたためである。学校法人については,その重要性と公共性にかんがみ多くの分野において非課税又は減免税措置が講じられている(p268)。

 

 具体的には私立学校の高い公益性に鑑みて,法人税や事業税,登録免許税をはじめとする多くの税目が非課税とされている他,学校法人に対する寄附についても,国や地方公共団体に対する寄附(国立大学法人及び公立大学法人に対する寄附を含む。)と同等の優遇措置が設けられている(p323)

 

 助成法の逐条解説の本があれば良いのですが、今のところありません。
 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 税務 

2015年10月13日

【リース取引】FL取引の所有権の移転

リース取引こんにちは! 銀行出資の事務長からのご質問です。



<Q>リース取引の所有権の移転

 ファイナンス・リース取引では所有権が学校に移転するかどうかで会計処理が違いますが、所有権に移転について確認させて下さい。前職では、所有権移転について実質的な所有権の移転があったように思うのですか?



<A>

 学校会計では、所有権の移転について詳細な定義をしていませんが、リース会計基準では、ファイナンス・リース取引については、次の場合も所有権の移転と取り扱っています。



 ファイナンス・リース取引と判定されたもののうち、次の(1)から(3)のいずれかに該当する場合には、所有権移転ファイナンス・リース取引に該当するものとし、それ以外のファイナンス・リース取引は、所有権移転外ファイナンス・リース取引に該当することになっています(「リース取引に関する会計基準の適用指針」第10項)。

3つの所有権移転

(リース適用指針第10項)

考え方

(1)リース契約上、リース期間終了後又はリース期間の中途で、リース物件の所有権が学校に移転することとされているリース取引

時間の問題で、所有権が学校に移転します。

(2)リース契約上、借手に対して、リース期間終了後又はリース期間の中途で、名目的価額又はその行使時点のリース物件の価額に比して著しく有利な価額で買い取る権利(以下合わせて「割安購入選択権」という。)が与えられており、その行使が確実に予想されるリース取引

1円のような名目的金額や時価より著しい金額で学校がリース物件を購入できることは、実質的にただ同然で所有権を学校に移すことができる。

(3)リース物件が、学校の用途等に合わせて特別の仕様により製作又は建設されたものであって、当該リース物件の返還後、貸手が第三者に再びリース又は売却することが困難であるため、その使用可能期間を通じて借手によってのみ使用されることが明らかなリース取引

リース物件がリース会社に戻されても経済価値がないので、その学校専用の仕様物件は、事実上学校に売ったのと同じ。



今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 固定資産 

2015年10月09日

【リース取引】現在値価値基準と経済的耐用年数基準

リース取引

こんにちは!今日は、銀行出身の事務長からのご質問です。

 

<Q>【リース取引】現在値価基準と経済的耐用年数基準

 会計士協会のリース通知の実務指針41号読んでいるのですが、いきなり冒頭からわかりません。具体的に言うとQ1−1の「現在価値基準」と「経済的耐用年数基準」の関係がわかりません。

 

<A>

 まずリース取引の復習からします。

1.まずリース取引の復習

 まず、復習からしましょう。リースの会計処理ではリース取引を2つにわける理解することが必須です。

※事務局が無理矢理まとめた早見表

リース取引の種類

簡単判定基準

会計処理


ファイナンス・リース取引

「解約不能」+「フルペイアウト」

資産計上する

多くのリース取引

オペレーティング・リース取引

上記以外のリース取引

賃貸借処理可

レンタル取引

 今日のご質問の、現在価値基準」と「経済的耐用年数基準」は、フルペイアウトの判定基準です。

 リース取引の細かなことは、企業会計のリース基準適用指針に説明が書いてあります。

 

2.「現在価値基準」と「経済的耐用年数基準」

 リース基準適用指針第94項に本問の回答がとのまま出ています。

 本適用指針では、これらのうち現在価値基準がフルペイアウトの判定を行う原則的な基準と考えているが、現在価値の計算をすべてのリース取引について行うことは実務上極めて煩雑と考えられるところから、簡便法としての経済的耐用年数基準を設けている。現在のリース取引の実態から判断すると、解約不能のリース期間が経済的耐用年数の概ね75パーセント以上である場合、借手がそのリース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受すると考えられることが多い。

 しかし、リース物件の特性、経済的耐用年数の長さ、リース物件の中古市場の存在等により、借手がリース物件に係るほとんどすべてのコストを負担することにはならない場合もあるとの指摘があり、そのような場合には原則的な基準である現在価値基準により判定を行うものとした(第13項参照)

 上記の表の修正が必要になりました。

※事務局が無理矢理まとめた早見表

リース取引の種類

簡単判定基準

ファイナンス・リース取引

「解約不能」

※昨日の広場で説明

【解約不能】

→法形式で解約不能

【事実上解約不能】

→規程損害金あり

(法的に解約可能)

「フルペイアウト」

【原則】現在価値基準

【簡便法】経済的耐用年数

オペレーティング・リース取引

上記以外のリース取引

 

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 負債 

2015年10月08日

【リース】「事実上解約不能と認められるリース取引」とは何?

遅延損害金

こんにちは!今日は、銀行出身の事務長からのご質問です。

 

<Q>「事実上解約不能と認められるリース取引」とは何?

 文科省のリース通知に「事実上解約不能と認められるリース取引」が出てきますが、具体的にはどういう事ですか?

 

<A>

1.まずリース取引の復習

 まず、復習からしましょう。リースの会計処理ではリース取引を2つにわける理解することが必須です。

※事務局が無理矢理まとめた早見表

リース取引の種類

簡単判定基準

会計処理


ファイナンス・リース取引

「解約不能」+「フルペイアウト」

資産計上する

多くのリース取引

オペレーティング・リース取引

上記以外のリース取引

賃貸借処理可

レンタル取引

 この表で、ファイナンス・リース取引の判定基準に「解約不能」と言う文言が出てきます。

 

2.文科省のリース通知から

 ご質問の該当箇所を拾ってみます。

(3)「ファイナンス・リース取引」とは、リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除することができないリース取引又はこれに準ずるリース取引で、借手がリース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴って生ずるコストを実質的に

負担することとなるものをいう。

 なお、上記において、「これに準ずるリース取引」とは、法的には解約可能であるとしても、解約に際し相当の違約金を支払わなければならない等の理由から、事実上解約不能と認められるリース取引いう。また、「借手がリース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受する」とは、当該リース物件を自己所有するとするならば得られると期待されるほとんど全ての経済的利益を享受することをいい、「当該リース物件の使用に伴って生ずるコストを実質的に負担する」とは、当該リース物件の取得価額相当額、維持管理等の費用、陳腐化によるリスク等のほとんど全てのコストを負担することをいう。

 

 文科省のリース通知は、企業会計のリース基準適用指針を参考にしていると思われるので、適用指針から該当箇所(リース基準適用指針の第6項)を引用します。企業会計の法規集から引用します。

6.解約不能のリース取引に関して、法的形式上は解約可能であるとしても、解約に際し、相当の違約金(以下「規定損害金」という。)を支払わなければならない等の理由から、事実上解約不能と認められるリース取引を解約不能のリース取引に準ずるリース取引として扱う(リース会計基準第36)。リース契約上の条件により、このような取引に該当するものとしては、次のようなものが考えられる。

(1)解約時に、未経過のリース期間に係るリース料の概ね全額を、規定損害金として支払うこととされているリース取引

(2)解約時に、未経過のリース期間に係るリース料から、借手の負担に帰属しない未経過のリース期間に係る利息等として、一定の算式により算出した額を差し引いたものの概ね全額を、規定損害金として支払うこととされているリース取引

  

 

 実は、リース通知やその実務指針でわからないことがあったら、企業会計のリース基準適用指針にヒントがたくさん書いてあります。

 最後に上の表を加筆・修正しておきます。

※事務局が無理矢理まとめた早見表

リース取引の種類

簡単判定基準

ファイナンス・リース取引

「解約不能」

【解約不能】

→法形式で解約不能

【事実上解約不能】

→規程損害金あり

(法的に解約可能)

「フルペイアウト」

オペレーティング・リース取引

上記以外のリース取引

 

 

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 負債 

2015年10月07日

【有価証券の評価】学校法人会計vs企業会計

株式

こんにちは!今日は、大手銀行の本部の方からのご質問です。

 

<Q>【有価証券の評価】
       
学校法人会計vs企業会計

 学校会計の有価証券の評価は、企業会計と同じように金融商品会計基準で評価されていると考えて良いのですか?

 

<A>

 有価証券の評価については、学校会計と企業会計では違いが見られます。

 

 学校法人会計では、資産の評価は取得価額をもって行い(基準第25)、その保有目的を問わず、保有するすべての有価証券を取得原価で評価します。ただし、取得価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価します(基準第27)

 

 これに対して企業会計で使う金融商品会計基準では、有価証券をその保有目的等の観点からそれぞれの区分に応じて、貸借対照表価額や評価額等の会計上の取扱いが異なります。しかし、学校法人会計では保有目的によって評価方法に差異がありません。

 

 例えば、企業会計の金融商品会計基準では、売買目的で所有する有価証券を期末の時価で再評価し、その評価損益を当期の損益とすることになります。学校法人会計では、時価評価しません(基準第25条)。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 有価証券 

2015年10月06日

【有価証券】償却原価法の採用の可否?

質問こんにちは!今日は、高校の顧問税理士さんからのご質問です。



<Q>償却原価法の採用の可否?

 学校会計では、債券について償却原価法を使えるのですか?



<A>

 会計士協会らからの公表物では、債券について償却原価法を使えることになっています。

 従来基準と改正基準(大学法人は施行済)

【従来基準】

有価証券の会計処理等に関するQ&A

Q4 債券を債券金額と異なる金額で取得した場合に、どのように会計処理するのでしょうか。

A 

 学校が取得した債券の貸借対照表価額は、取得原価又は償却原価法による価額となる。  

 ここで償却原価法とは、債券を債券金額より高い又は低い価額で、取得した場合において、当該差額に相当する金額を償還期に至るまで毎期一定の方法で貸借対照表価額に加減する方法をいい、債券金額と取得価額の差額は、一般的には金利調整差額であると認められることから、取得原価の枠内で認められている。

 なお、この場合には、当該加減額を受取利息(資産運用収入)に含めて処理することとなろう。

(出典:有価証券の評価等について(学校法人会計問答集(Q&A)第13号)Q4



【改正基準】

 ……(省略)

 なお、この場合には、当該加減額を教育活動外収支の受取利息で処理することとなろう。

(出典:有価証券の会計処理等に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第29号)Q4)


 

 
 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 有価証券 

2015年10月05日

【負債】未払金・借入金と前受金の違い???

違いこんにちは! 今日は、ある学校の理事会でのご質問です。


<Q>【負債】未払金と前受金の違い???

 貸借対照表の負債の部をみると、未払金や借入金、前受金がありますが、未払金や借入金と前受金が同じ負債と言っておおかしい気がします。未払金や借入金は、これからお金を払うのに、前受金は払わないからです。

 どう考えたら良いのですか?


<A>

 会計の世界では、負債を貨幣性負債と収益性負債にわけることがあります。企業会計の外貨建て取引では良く出てくる用語です。

 貨幣性負債には、未払金や借入金を言い、収益性負債には前受金が入ります。

 同じ債務でも貨幣性負債は、これからお金を払うと言う債務を負っています。未払金や借入金は、これからお金を払います。

 これに対して収益性負債は、これから収入に対してモノの引渡やサービスの提供と言う債務を負っています。例えば、学校の授業料の前受金では、これから教育サービスを提供すると言う債務を負っているわけです。しかし、前受金のような収益性の負債は、これから支払いが起きないと言う点で、経営的にみて、又は財務的に見て貨幣性債務とは大きく違うモノです。ある大学の元財務部長の方は、前受金のことを擬制債務と言っていました。

 負債を貨幣性負債と収益性負債の理解は、学校の財務を理解する上ではとても大切な部分です。

※まとめ


貨幣性負債

収益性負債

科目例

未払金・前受金

前受金

意義

将来に支払い義務がある。

将来に役務提供・物品引渡の義務がある。

資金繰り

(直接相手に)お金が出る

(直接相手に)お金がでない。

備考

まるで擬制負債のように見える



 今日は、ここまでです。

 

 

 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 負債 

2015年10月02日

【補助金】補助金の返還金

補助金こんにちは! 大学法人の方からのご質問です。



<Q>補助金の返還金

 毎年、前年度の補助金の返還が出るのですが、会計処理を確認させて下さい。



<A>

 補助金は、補助金交付決定通知で決定しているはずですが、実際のところをみると予算や見積額により計算して概算で学校が請求し、交付を受ける場合があります。

 このような場合、その後、学校では実績報告書を提出して補助金額が確定しますので、補助金を多くもらいすぎている場合が出てきます。

 さて、会計処理ですが、会計処理については、実務指針第452-5に解説と説明があります。

「なお、補助金返還額は、教育活動収支の管理経費に計上され、「特別収支」に計上されるものではない。補助金は、過年度において一旦確定し収受しており、その一部に返還があったとしても返還命令決定通知に従ったものであり、過年度の修正には該当しない。」

 ですから、補助金を返還したら会計処理は、例えば(大科目)管理経費(小科目)○○補助金返還金 となります。



 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/補助金収入