2015年09月

2015年09月30日

【科目】他勘定振替って何だろう??

貯蔵品2

こんにちは! 今日は、大学の総務の方からのご質問です。

 

<Q>他勘定振替高

 他校の収益事業の計算書類を見ていたら、売上原価の欄に「他勘定振替高  30」とありました。どういう意味ですが。

  

<A>

 勝手に数字例を作って説明します。本の販売をイメージしてください。

機’箴綛癲               。隠娃娃

供’箴絽恐

  1.期首商品棚卸高    100

  2.当期商品仕入高 (+)800

  3.他勘定振替高  (−) 30

  4.期末商品棚卸高 (−) 80    850

      売上総利益           150

 掘“稜簇餤擇唹貳夢浜費

   1.見本費        30

 

 他勘定振替高とは、商品の一部を見本や自家消費に使った場合を表しています。少なくても売上に対応する直接的な原価では無いわけです。

 商品30を販売しないで、販売費で見本品として30使ったこと表しています。いわゆる献本かもしれません。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 計算書類 

2015年09月29日

【科研費】間接経費の割合

研究こんにちは! 大学の監事さんからのご質問です。たまに、他校でもいただくご質問です。


<Q>科研費の間接経費

 科研費の間接経費はどのくらいもらえるものなのですか?



<A>

 今日は、学校会計の法規集では対応できないので、第2期科学技術基本計画よりの抜粋です。

(b) 間接経費

 競争的資金の拡大によって、直接に研究に使われる経費は増加してきた。競争的資金をより効果的・効率的に活用するために、研究の実施に伴う研究機関の管理等に必要な経費を手当する必要があります。このため、競争的資金を獲得した研究者の属する研究機関に対して、研究費に対する一定比率の間接経費を配分します。



 間接経費の比率については、米国における例等を参考とし、目安として当面30%程度とする。この比率については、実施状況を見ながら必要に応じ見直しを図ります。



 間接経費は、競争的資金を獲得した研究者の研究開発環境の改善や研究機関全体の機能の向上に活用します。複数の競争的資金を獲得した研究機関は、それに係る間接経費をまとめて、効率的かつ柔軟に使用します。こうした間接経費の運用を行うことで、研究機関間の競争を促し、研究の質を高めます。

 

 ただし、当該研究機関における間接経費の使途については、透明性が保たれるよう使用結果を競争的資金を配分する機関に報告することになっています。


 


 



 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■収入/雑収入 

2015年09月28日

【収入】付随事業と補助活動事業

学生食堂こんにちは! 大学の方からのご質問です。


<Q>付随事業と補助活動事業

 学校会計の法規集で、付随事業と補助活動事業の違いがよくわかりません?


<A>

 付随事業と補助活動事業については、文科省の私学部長通知(※)が参考になります。図解でざっくりとご説明します。

※「文部科学大臣省所轄学校法人が行う付随事業と収益事業の扱いについて(通知)」20文科高第855号私学部長通知H21. 2. 26

区分

内容

付随事業

補助活動事業

※補助活動は、主として在学者を対象とするものであり、学校法人会計基準第5条に定める「食堂その他教育活動に付随する活動」は、補助活動を指す。なお、教職員及び役員が当該活動の対象者に併せ含まれても良い。

収益を目的にしない、教育研究活動と密接に関連する事業

補助活動事業以外の事業

(注)H12(高行第6)及びH14(文科高第330)の保育所通知で用いていた附帯事業は付随事業と同義


 もっと詳しく知りたい方は、私学部長通知の原文をご覧下さい。

  文部科学大臣所轄学校法人が行う付随事業と収益事業の扱いについて


 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/付随事業収入(前:事業収入) 

2015年09月25日

【補助金の表示】授業料軽減助成金の会計処理

補助金こんにちは! 高校法人の事務長からのご質問です。



<Q>授業料軽減助成金の会計処理

 他校の決算書をみたところ、次のような表示がありました。良いのですか?

資金収支計算書

   授業料収入         360

    県補助金による軽減額  △ 60  300


<A>

 授業料収入を減額する場合、直接減額法または間接減額法のいずれによってもよいことになっています。今回のご質問は、間接的表示方法の例です。


 会計処理は、日本公認会計士協会の「補助金収入に関する会計処理及び監査上の取扱いについて(学校会計委員会報告第16号)」で定められています。16号は昭和49年公表の古い委員会報告です。当時は、地方公共団体の助成金に係る会計処理について、統一的取扱いが要望されていたため、会計処理の取扱いが公表されました。


 会計処理の結論部分を掲載します。

2.会計処理

(2) 学生生徒等の学費負担軽減のための補助金は、補助助金収入に計上するものとする。なお、当該補助金収入に係る授業料収入等の減額表示に当っては、授業料収入等から直接減額する方法、または、学生生徒等納付金収入のなかに「補助金による軽減額」等の控除項目を用いて間接的に減額する方法のいずれかによるものとする。

(3) 地方公共団体が各学校法人に対し、補助金収入として表示すべき科目等を特に指示している場合は、その方法によることができる。


 事務局の主観が入りますが実務では、直説減額法の方が多いように思いますが、間接減額法の学校も見かけます。都道府県知事に指示がある場合もあります。


 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/学納金収入 | ■■ 収入/補助金収入

2015年09月24日

【事/収】特別収支は限定列挙なの??

疑問

こんにちは!今日は大学の経理の方からのご質問です。

 

<Q>特別収支は限定列挙??

 特別収支の科目が限定されているって言うのは本当ですか?

 

<A>

 現行の改正基準の解釈では、事業活動収支計算書の特別収支の科目は限定列挙されていると考えられています。理由は、文科省の8号通知(25高私参第8号)に特別収支の科目が限定列挙されているからです。この通知を補足する会計士協会の実務指針45号「2−4 特別収支の範囲」も同趣旨の説明があります。

 この実務指針2−4には、有価証券評価損は資産処分差額に表示するものとの説明があります。

 8号通知の該当箇所です。

(3)特別収支

(省略)

特別収支には、「資産売却差額」、「施設設備寄付金」、「現物寄付」、「施設設備補助金」、「資産処分差額」、「過年度修正額」、「災害損失」及びデリバティブ取引の解約に伴う損失又は利益が該当するものとする。

「災害損失」とは資産処分差額のうち、災害によるものをいう。

平成23年2月17日付け22高私参第11号「退職給与引当金の計上等に係る会計方針の統一について(通知)に基づき、退職給与引当金の計上に係る変更時差異を平成23年度に一括計上せず毎年度均等に繰り入れる措置によっている場合の「退職給与引当金特別繰入額」についても特別収支に該当するものとする。

 

次は、実務指針45号です。

2−4 特別収支の範囲

Q 通知において特別収支とされる項目については、金額の多寡を問わず計上する必要がありますか。

A 第8号通知3.(3)において、「特別収支には、「資産売却差額」、「施設設備寄付金」、「現物寄付」、「施設設備補助金」、「資産処分差額」、「過年度修正額」、「災害損失」及びデリバティブ取引の解約に伴う損失又は利益が該当するものとする。「災害損失」とは資産処分差額のうち、災害によるものをいう」と定義されている。また、同通知.()では、「退職給与引当金の計上に係る変更時差異を平成23 年度に一括計上せず毎年度均等に繰り入れる措置によっている場合の「退職給与引当金特別繰入額」についても特別収支に該当する」としている。

 したがって、これらの科目については金額の多寡を問わず、「特別収支」に計上しなければならない。

 なお、有価証券の時価の著しい下落による有価証券評価損(有価証券評価差額)は、「資産処分差額」に含まれるので、特別収支に該当する。

 

 ここで改正基準・8号通知・実務指針45号あたりを整理してみます。なお「特別刺収入」「特別支出」の区分欄は説明用のもので本来の様式の区分には明記されていません。

5号様式

8号通知

実務指針45

事務局加筆

特別収入

資産売却差額

 

 

 

(何)



 

 

 

 

施設売却差額

 

 

 

設備売却差額

 

 

 

有価証券売却差額

その他特別収入

 

 

 

施設設備寄付金



 

現物寄付



 

施設設備補助金



 

過年度修正額



 

(何)

災害損失


 

デリバティブ解約益


 

 

 

特別支出

資産処分差額

 

 

 

(何)



 

 

 

 

施設処分差額

 

 

 

設備処分差額

 

 

 

ソフトウェア処分差額(42号より)

 

 

 

有価証券処分差額

有姿除却等損失

 

 

 

有価証券評価差額

 

○○引当特定資産評価差額

 

その他の特別支出

 

 

 

 

災害損失



 

過年度修正額



 

(何)

デリバティブ解約損


 

退職給与引当金特別繰入額


 

 

最後に今日のまとめとして特別収支の範囲をサブノート的にまとめてみました。 清書しておきます。

 

大科目

小科目

特別収入

資産売却差額

施設売却差額

設備売却差額

有価証券売却差額

その他特別収入

施設設備寄付金

現物寄付

施設設備補助金

過年度修正額

災害損失

デリバティブ解約益

 

特別支出

資産処分差額

施設処分差額

設備処分差額

ソフトウェア処分差額

有姿除却等損失

有価証券処分差額

有価証券評価差額

○○引当特定資産評価差額

その他の特別支

災害損失

過年度修正額

デリバティブ解約損

退職給与引当金特別繰入額

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 計算書類 

2015年09月18日

【決算】財産目録を作る理由って何だろう??

運動場こんにちは! 今日は、高校の事務長からのご質問です。


<Q>財産目録を作る理由って何だろう???

 決算では、貸借対照表の他に財産目録を作りますが、貸借対照表があるのに財産目録を作る意味はどこにあるのですか?


<A>

 財産目録が総財産の状況を把握するための計算書類であることに対し、貸借対照表は、学校法人の財政活動の状況を明らかにするための計算書類です(松坂先生の逐条解説p286の私学法47条解説)。


 事務局の主観が入りますが、財産作成の意味は私学法25条に求められます。

 私学法25条,任后

(資産)

25条 学校法人は、その設置する私立学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金並びにその設置する私立学校の経営に必要な財産を有しなければならない。

 この2種類の財産について、私立学校法施行規則では、前者を「基本財産」、後者を「運用財産」を原則としていますが、設置基準で通常、自己資金で保有することになります。そして、この学校法人が継続して保有すべき財産類の保有状況を表すのが財産目録です。多分、皆様の学校の寄附行為の「第5章 資産及び会計」からもほぼ同趣旨のことが読み取れるかと思います。
このため財産目録は、私学法で必ず作成する書類になっているのです(私学法47 法


 一見、貸借対照表と双子のような財産目録ですが、評価の基準は必ずしも学校法人会計基準に従うわけではありません。所轄庁の指示により、土地建物を時価評価することもあります。財産目録は、必ずしも貸借対照表と同じ内容のものではありません。財産目録は、貸借対照表と作成の目的が違うので、記載する科目名も貸借対照表と微妙に異なる訳です。
 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2015年09月17日

【予算書】事業活動収支予算書の「その他の特別収入」の中身って何?

質問こんにちは! 今日は、会合でお会いした大学法人の理事さんからのご質問です。

 

<Q>事業活動収支予算書の「その他の特別収入」の中身って何?

 他校の事業活動収支予算書をみていたら「その他の特別収入」に大きな金額が入っているのですが細かな内容がわかりません。「その他の特別収入」の中身は、どんな科目が入るのですか?

 

<A>

 事業活動収支予算書は、事業活動収支計算書の予算書です。

 「その他の特別収入」の科目例は、第五号様式にあるのですが、小科目には、施設設備寄付金、現物寄付、施設設備補助金、過年度修正額が入ります。

 第五号様式では、この4つの小科目の次に、(何)とあるのですが、小科目の運用は、文科省の通知(第8号通知)で、特別収支の科目は限定的列挙されています。ですからこの4科目で、「その他の特別収入」のほぼ全部となります。

 

 事務局の主観が大きく入りますが、一般的には、施設設備補助金が大きな金額の内訳の代表と推測されます。

 

 科目の説明を少ししておきます。

別表第二 事業活動収支計算書記載科目(第19条関係)より

大科目

小科目

備考

その他の特別収入

施設設備寄付金

施設設備の拡充等のための寄付金をいう。

現物寄付

施設設備の受贈額をいう。

施設設備補助金

施設設備の拡充等のための補助金をいう。

過年度修正額

前年度以前に計上した収入又は支出の修正額で当年度の収入となるもの。

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◆◇事業活動収支計算書 

2015年09月16日

【税金】消費税のリバースチャージ方式って何?

消費税こんにちは!大学の経理の方からのご質問です。

 

<Q>消費税のリバースチャージ方式

 今年の101日に始まる消費税のリバースチャージ方式って何ですか?

 

<A>

 リバースチャージ方式の「リバース」は、「逆にすること」。「チャージ」は、「税金等を課すこと」です。そうすると、リバースチャージ方式を直訳すると「消費税を逆の人に課すこと」と言う意味になります。通常は、消費税は、売主が預って税務署に納付しまが、リバースチャージ方式は、買主(学校)が消費税を税務署に納付します。正しい言い方では、ありませんが、まるで源泉所得税のように学校が徴収代行します。

 

 平成27101日に開始する消費税のリバースチャージ方式は、当該課税期間について一般課税により申告する場合で、課税売上割合が95%未満である事業者にのみ適用されます。多くの学校が、課税売上割合が95%未満なので、消費税の申告を原則課税でしている学校は、通常は課税になります。
 

1.制度の趣旨

 現在、海外からのインターネット等を通じた電子書籍・音楽・広告の配信やクラウドサービス等の役務の提供(例えば、AmazonKindleは海外からの電子書籍だそうです。)には、消費税が課されていません。

 しかし、同一の役務の提供であっても、国内からの役務の提供には消費税が課されていることに鑑みて、内外の競争環境の公平性・中立性を確保する観点から、海外からのインターネット等を通じた役務の提供に消費税を課することになりました。

 

2.制度概要…課税方式の見直し(「リバースチャージ方式」の導入)

 「電気通信利用役務の提供」について、課税方式が以下のとおり見直されます。税法なので、すこし言い方が固いですが。

 国内事業者(※学校)が国外事業者から「特定役務の提供」を受けた場合、その役務の提供を受けた国内事業者が当該国内事業者が行った課税資産の譲渡等に係る金額と「特定役務の提供」に係る金額の合計額を課税標準額として消費税額を計算し、申告・納付することとなります。

 詳しく知りたい方は、国税庁のホームページが正確で便利です。

 http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/shohi/cross/01.htm

 税務署の改正消費税法のお知らせ(平成274月)がわかりやすいので引用しておきます。

 消費税法改正のお知らせ(平成27年4月)(PDF/306KB) - 国税庁

 2つの場合があります。(絵は、経産省のwebサイトのものを利用しました)
 まず、海外からの電子書籍の購入などの場合です。

 


電子1










 

 もう一つのケースです。

電子2

 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 税務 

2015年09月15日

【子育て】認定こども園の移行状況

教育実習生

こんにちは! 今日は、会計士さんからのご質問です。

 

<Q>認定こども園の移行状況

 子ども・子育て支援制度の柱とも言える認定こども園ですが、数で言うとどのくらいあるのです。

 

<A>

 認定こども園は、保護者が働いていても働いていなくても0〜5歳児が通える園、政府は、待機児童解消策(特に低年齢児)として目指しています。 

 

 さて、認定こども園の数にしては、平成27年4月1日現在の「認定こども園」の数は全国で2836園となり、前年度の1360園から1476園増加し、およそ倍増する結果となりました。一方で、認定を返上して幼稚園などに戻った施設も128園、廃園2園ありました。

 詳細は、内閣府のホームページにあります。

 http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/links/pdf/kodomoen27.pdf

 

 設置数の内訳です。

認定こども園数

公立

私立

2836

554

2282

 

 4種の類型別の内訳です。

幼保連携型

幼稚園型

保育所型

地方裁量型

1931

524

328

53

 

 都道府県別の設置数は、上位数は、大阪287、兵庫230、茨城164、青森158、静岡120、北海道109の順番。逆に少ないのは、沖縄5、三重8、島根12、京都と香川13となっています。

 

 都道府県別で最も多いのは大阪で287(昨年より236増)。東京は、認定の返上が多く、都道府県で唯一数が減りました。

 

 私立のこども園に限ってみてみます。

H27

前年度比

大阪府

254

+207

兵庫県

187

+24

青森県

156

+133

茨城県

152

+61

……以下、他の関東圏

東京都

69

△11

群馬県

66

+38

栃木県

53

+30

神奈川県

48

+12

埼玉県

40

+2

千葉県

25

+10

……

 

47都道府県の合計

2282

+1174

÷47(単純平均)

+50

+25

 ざっとこんな感じです。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 08:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)《特集》子ども・子育て 

2015年09月14日

【注記】注記と脚注の違いって何?

違いこんにちは! 今日は、学校会計の会合での話題です。


<Q>注記と脚注の違いって何?

 

<A>

 注記と脚注って似ていますね。

 ヒントはまず、基準の本文にあります。

(重要な会計方針等の記載方法)

第34条 引当金の計上基準その他の計算書類の作成に関する重要な会計方針については、当該事項を脚注注記事項を計算書類の末尾に記載することをいう。以下この条において同じ。)として記載するものとする。


 まだ、少し情報がたりません。

 そこで野崎先生の基準詳細p51の予備費の注記の部分の解説を引用します。

 注記の方法には、付記と脚注とがある。付記は科目に併記する形で記載する方法であり、脚注は計算書類の本文とは別に計算書類の末尾に注記事項を記載する方法である

 この説明は財研報告でみたことがあります。

※「学校法人計算書類記載要領について(報告)」(昭和46年。学校法人財務基準調査研究会報告)

(11)注記は付記と脚注に分ける。付記は科目に併記するかたちで記載することをいい、脚注とは計算書類の本文とは別に計算書類の末尾に注記事項を記載することをいう。


 図解すると下記の通りです。ざっくりと言うと「注記=脚注+付記」となります。

注記の種類

説明

脚注

脚注とは計算書類の本文とは別に計算書類の末尾に注記事項を記載すること

付記

付記は科目に併記するかたちで記載すること

 

 脚注と付記については、他の会計基準も参考になります。

 出典は、企業会計の財務諸表規則第9条(注記の方法)です。

注記の方法

内容

脚注

当該注記に係る事項が記載されている財務諸表中の表又は計算書の末尾に記載することをいう

付記

特定の科目に関係ある注記を記載する場合には、当該科目に記号を付記する方法その他これに類する方法によって、当該注記との関連を明らかにしなければならない。

企業会計の脚注と付記は、学校会計の説明と同じ内容です。


今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆予算 

2015年09月11日

【運営】役員の身分証明書

書類こんにちは! ご年配の学校法人の創立者の方からのご質問です。



<Q>役員の身分証明書

 私は学校を設立した当時は、役員から身分証明書を取っていたのですが、今は、いらなくてよいのですか?



<A>

 以前は、学校法人の新設を目的とする寄附行為認可申請の際、及び役員変更届の際などには、市区町村長の発行する身分証明書などの提出を求め、役員について学校教育法第9条の欠格事由に該当していないことを確認してきました。

 

 しかし、今日では、民法等の改正により身分証明書のみでは欠格事由について確認することが十分ではなくなったこと、及び学校法人の事務負担の軽減の観点から、身分証明書に替えて、役員が欠格事由に該当しないことについての誓約書の提出を求めることとしました(平成17年4月1日以後に申請又は届出より)。

 様式については、概ね次のようになります。設立時の例です。


私立学校法第38条第8項において準用する学校教育法

9条各号に該当しない者であることを誓約する書面

宣約書

各役員について、次のいずれにも該当していないことを誓約します。

一 成年被後見人又は被保佐人

二 禁鋼以上の刑に処せられた者

三 教育職員免許法第10条第1項第2号に該当することにより免許状がその効力を失い、当該失効の日から三年を経過しない者

四 教育職員免許法第11条第1項又は第2項の規定により免許状取上げの処分を受け、三年を経過しない者

五 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者

年 月 日

             学校法人○○○○

             設立代表者○○○○   印



(参考:改正私立学校法Q&AのQ23)



 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2015年09月10日

【新基準】3つの活動区分と調整勘定等

3つの活動区分

こんにちは! 今日は、ある大学法人の研修会でいただいたご質問です。

 

<Q>活動区分資金収支計算書

 活動区分資金計算書の3つの活動区分には、それぞれ調整勘定等の欄があります。3つをまとめて3つの活動区分の下に書いた方がわかりやすいのではないでしょうか?

※こんな感じの方が分かりやすいのでは↓↓

教育活動により資金収支

×××

 

施設等整備活動による資金収支

×××

 

その他の活動による資金収支

×××

 

調整勘定等

×××

←まとめる?

 

<A>

 改正基準では、資金収支計算書について、新たに活動区分ごとの資金の流れがわかる「活動区分資金収支計算書」を作成することとされました(基準第14条の21項関係)。

  ※活動区分資金収支計算書のイメージ図

3つの活動区分

3つの資金収支差額

教育活動による資金収支

教育活動資金収入計  (+)

教育活動資金支出計  (−)

 調整勘定等     (±)

 教育活動資金収支差額

施設整備等活動による資金収支

施設活動資金収入計  (+)

施設活動資金支出計  (−)

 調整勘定等     (±)

 施設整備等活動資金収支差額

その他の活動による資金収支

その他活動資金収入計 (+)

その他活動資金支出計 (−)

 調整勘定等     (±)

 その他の活動資金収支差額

 

 活動区分資金収支計算書では、「教育活動」「施設設備等活動」「その他活動」の3つの活動区分の趣旨は、3つの活動区分ごとに収支状況及び真実の収支差額を把握することにありますので、調整勘定等は、3つの活動区分ごとに加減することになっています。

 

 調整勘定等を3つの活動区分の下にまとめて書いては、3つの活動区分ごとの資金収支差額を正確に計算できません。

 

 今日は、ここまでです。

 

 

 以下は、改正基準のもとになる有識者会議の報告書の該当部分を参考に掲載しておきます。

<参考:「学校法人会計基準の在り方について 報告書」p7。平成25年1月31日学校法人会計基準の在り方に関する検討会>

(活動区分別の表示)

 他の会計基準の改正では、資金繰り状況の把握の必要性、施設設備の高度化、資金調達や運用の多様化等、本業の事業活動に含まれない活動も重要となってきたこと等に伴い、活動区分別の資金の流れを明確にする観点から、キャッシュ・フロー計算書の導入が進んでいる。

 

 学校法人についても、近年の施設設備の高度化、資金調達や運用の多様化など、本業の事業活動以外の活動が増加しているとともに、私立学校を取り巻く経営環境が悪化する中で、学校法人の財政及び経営の状況への社会的な関心が高まっている状況にある。さらに、私立学校の特質として、建学の精神に基づき形作られている学園の一員である在学生に対し、その精神に基づく教育が提供され続けていくためにどのように取り組みがなされているのかについて、財務的な観点からもわかりやすく把握できるようにすることが求められる。

 

 このことから、活動区分別に資金の流れを把握することが重要であるため、学校法人の特質を勘案した活動区分として、“教育研究事業活動”、“施設等整備活動”、“財務活動”に区分する「活動区分別資金収支表」を作成するとともに、3つの活動区分ごとにキャッシュ・フローの流れが明確にできるよう、各活動区分の末尾にそれぞれに対応する調整勘定を置いて、現金預金の流れと一致させることが適当である。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◆◇活動区分資金収支計算書 

2015年09月09日

【監事】監事の教学監査

厳しい

こんにちは!大学の監事の集まり後の懇親会でのご質問です。



<Q>監事の教学監査

 監事の監査は、教学監査も入るのですか?



<A>

 監事の職務のうち、教学監査については私学法には、はっきりとした定めがありません。そこで私学法の法解釈から考えてみます。

 スタートは、私学法37条第3項第1号では、監事の職務として「一 学校法人の業務を監査する」とあります。ここの中に教学的な面も入るかと言うことです。



 やはり法的な解釈は、まず弁護士の俵先生の本の力を借りてみます。

<注釈私立学校法p327。H25俵先生。>

ア学校法人の業務の監査(1号)

「学校法人の業務」とは、対内的、対外的を問わず、学校法人の業務一切を指す。経営面に限らず、教学的な面も「業務」に含まれる。


 的確なお答えですが、もう少し情報が欲しいので学校会計の法規集をみてみます。



 まずは、H16の文部科学省・改正私立学校法説明会の配布資料です。

<改正私立学校法Q&A(文科省・改正私立学校法説明会資料)Q10

 私立学校におけるいわゆる教学的な面と経営的な面とは密接不可分のものであり、また、学校法人が学校の設置管理を行うことを目的として設置される法人であることにかんがみれば、監事の監査対象である「学校法人の業務」は経営面のみに限定されるものではないと考えます。



 すなわち、教学的な面についても学校法人の経営に関連する問題である以上、「学校法人の業務」として監査の対象となり、適法性の観点だけにとどまらず、学校法人の運営上明らかに妥当ではないと判断される場合には、監事は指摘することができると考えます。

 

 ただし、監事の監査が個々の教員の教育・研究の内容にまで立ち入ることは適当ではないと考えます。


 




 もう少し情報がほしいので、このQ&Aの解説書を見てみます。

<「改正私立学校法Q&A」Q37。学行政法令研究会。H17第一法規>

 私立学校における、いわゆる教学的な面と経営的な面とは密接不可分のものであり、また、 学校法人が学校の設置管理を行うことを目的として設置される法人であることにかんがみれば、監事の監査対象である「学校法人の業務」は経営面のみに限定されるものではないと考えます。

 

 すなわち、学部・学科の新増設や教育・研究における重点分野の決定、学生・生徒の募集計画等の教学的な側面を有する内容についても、学校法人の経営に関連する問題である以上、「学校法人の業務Jとして監査の対象となり、学校法人の運営上明らかに妥当ではないと判断される場合には、監事は指摘することができます。



 ただし監事の監査が個々の大学教員の教育研究の内容にまで立ち入ることは適当ではないと考えます。


 




 同じニュアンスの説明が小野先生の本にもあります。

<私立学校法講座p208H21小野先生>

 監事の職務のうち、業務監査についてはその対象が問題になる。この点、監事による監査の対象は学校法人の業務のうち経営的側面に限定すべきとの考え方もあるが、教学的な側面と経営的な側面は、実際には密接不可分であることから、教学的側面についても監事が意見を述べることは排除されていないと解するべきである。

 実際にも、例えば学部・学科の新設等は、当該私立学校が新たな教育研究に乗り出すことであると同時に、相応の支出を伴うことから、学校経営にも直結する問題である。こうした事項については、経営的側面から監事が意見を述べることがむしろ期待されているといえよう。


 ただし、監事が個別具体の教育研究内容についてまで立ち入ることは適当でないので、監事の選任に際しては、経営面に精通していることはもちろん、教学面
についての識見を有する者を選ぶよう配慮すべきであろう。


 だんだんと説明が詳しくなってきました。



<事務局コメント>

 こうして法律解釈をみてみると、私学法的には、監事の監査には教学監査を含んでも良いようです。どこまで教学面に踏み込むかはこれから実務慣行の成熟や文科省の通知類を待ちたいと思います。



 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2015年09月08日

【基本金】基本金と資本金

利益相反こんにちは!今日は、銀行出身の事務局長からのご質問です。



<Q>基本金と資本金

 基本金と資本金の違いがよく、実は全くわかりません?



<A>

 基本金は学校会計特有の科目なので、企業会計の資本金と比べるとかえって基本金の理解が難しくなります。基本金の理解には、学校法人制度(特に私立学校法)を理解することをおすすめします。

 基本金の理解には資本金と比べないことがコツです。基本金も資本金も、言葉では「○本金」となっているので、何となく共通点があるように考えがちですが、基本金と資本金は共に純資産に属する以外は全く別物です。



 今日は、ここまでです。


 


 


 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(1)TrackBack(0)☆ 基本金 

2015年09月07日

【運営】エ〜! 監事の仕事を増やせるの?

厳しいこんにちは!大学の監事の集まり後の懇親会でのご質問です。



<Q>エ〜! 監事の仕事を増やせるの?

 私立学校法には、37条で監事の仕事が6つ定められていますが、寄附行為でもっと増やしてもいいのですか?



<A>

 監事の職務については、条文上は、限定的列挙なのか、例示的列挙なのかが明らかではないが、平成18年改正前の民法上の法人について列挙されている監事の職務は、「監事の職務を完うするために必要なときは、この以外の行為をすることもできると解すべきであろう(我妻「民法総則」p175)とされており、例示的列挙であると解されている。(松坂先生。逐条解説p242



 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2015年09月04日

【科目】「小科目を細分する」って何?

質問

こんにちは! 今日は、学校会計の会合での話題です。

 

<Q>「小科目を細分する」って何だ〜?

 学校法人会計基準の本文に続く、別表第一から第3の記載科目の説明をみると「(注)1 小科目については、適当な科目を追加し、又は細分することができる。」とありますが、「適当な科目を追加し」はわかるのですが「又は細分することができる」とあります。「細分する」がピンときません。具体的に説明してください。

 

<A>

 「細分する」についての野崎先生の基準詳説p45の説明があります。

 基準10条(資金収支計算書)、別表第1の解説部分です。

ゾ科目について、さらに細分して具体的に表示する必要があると認められるときは、小科目の細分を設けることができる(例えば補助活動事業収入を食堂収入、売店収入、寄宿舎収入などに細分したり、国庫補助金収入を私立大学等経常費補助金収入、私立大学研究設備整備費等補助金収入などに細分することができる。ただし、小科目を細分したときでも小科目の金額(細分の合計)を計上しなければならない。)

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 計算書類 

2015年09月03日

【支出】授業料などの減免額の会計処理

補助金こんにちは! 高校でのご質問です。



<Q>授業料などの減免額の会計処理

 授業料などを減免して場合の奨学費支出ですが、人件費になる場合と教育研究経費になる場合はありますが、どうしてですか?



<A>

 授業料等の減免を行った場合には、減免額控除前の金額を学生生徒等納付金収入に計上します。減免額を人件費か教育研究経費にする場合はあるのは、減免の理由が応じて会計処理をするからです。

 例えば、教育上の見地などから一般に行われている成績優秀者等に対する減免の場合には、奨学的な性格を有するものとみられるので、教育研究経費として「奨学費」とします。



 他方、教職員の子弟に対して減免が行われる場合には、給与への追加としての性格を有するものとみられるので、人件費とするわけです。



 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/学納金収入 

2015年09月02日

【こども22】所轄庁の指定する監査事項

監督こんにちは! 今夏は、子ども・子育て支援新制度の会計についてのQ&Aを見ています。出典は、「自治体向けFAQ【第9版】H27.6.17日(内閣府)」から「会計基準・外部監査」の22問をご紹介しました。



<Q22所轄庁の指定する監査事項

 学校法人における新制度園の外部監査に係る監査事項はどうなるのでしょうか。



<A>

 監査事項については、従来どおり、所轄庁の判断により指定することが基本ですが、新制度においては、都道府県ごとの私学助成とは異なり、国基準を踏まえ教育・保育の標準的な運営に係る費用として公定価格を設定することから、新制度園における外部監査に係る監査事項について、一定の統一的取扱いとすることが適当です。



 このため、所轄庁における監査事項の指定に当たっては、大臣所轄法人に係る監査事項(平成27年度については「文部大臣を所轄庁とする学校法人が文部大臣に届け出る財務計算に関する書類に添付する監査報告書に係る監査事項を指定する等の件」(昭和51年7月13日文部省告示第135号)、平成28年度以降については「文部科学大臣を所轄庁とする学校法人が文部科学大臣に届け出る財務計算に関する書類に添付する監査報告書に係る監査事項を指定する等の件」(平成27年文部科学省告示第73号))に準じて取り扱うこととします。



 今日は、ここまでです。


 


 


 


 



kaikei123 at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)《特集》子ども・子育て