2013年05月

2013年05月31日

【税金】平成25年度 文部科学省税制改正の概要

案内3こんにちは! 学校会計では区切りとなる5月31日となりました。今日は、税務のニュースです。

文科省より税制改正の概要が公表されました。

 

平成25年度 文部科学省税制改正の概要

 

皆様のお役に立てば幸いです。

今日は、シンプルにここまでです。



kaikei123 at 07:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 税務 

2013年05月30日

【幼稚園】途中入園者の保育料の日割り処理

入園こんにちは! 幼稚園さんのご質問です。

 

<Q>途中入園保育料の日割り処理

 ある幼稚園では月の途中入園の園児の保育料については、月額30,000円でなく月額を日割り計算した金額を保育料として受け取っています。例えば、610日の入園なら日割りで20,000円となります。この件について、県の指導で減免に該当するので奨学費を計上するように指導がされました。学校会計ではどうなっているのでしょうか?

◇幼稚園の会計処理

 (借)現金  20,000(貸)保育料20,000

◇県の指導

 (借)現金  20,000(貸)保育料30,000

    奨学費 10,000

 

<A>

 法人の運営は寄附行為、設置幼稚園の運営は園則となっています。

さて、保育料は園則で定めることになっていますので、一番望ましい方法は、園則で途中入園の取扱いを定めておくべきでした。もし園則の分量が多くなってしまい困る場合には、園則実施細則や○○減免規程などで取扱いを明文化しておきます。

 

 今回のポイントは、園則や減免規定で途中入園の保育料の取扱いを定めていなかったために所轄庁と見解の相違が出て来ました。

 

 途中入園の取扱いの定めがないので、会計処理方法は、幼稚園の方法も、県の方法もあり得ます。

 幼稚園が園則では、「途中入園は日割りの保育料となる」となっていれば、幼稚園の仕訳になります。月額30,000円の保育料について学則で日割りとなっていれば、はじめから幼稚園の債権は日割り分、今回の例では20,000円しかないことになります。

 

 県の指導は、6月分の保育料はあくまでも園則の30,000円である。ただし、途中入園なので減免額を10,000円とする考え方です。もしかしたら、県に通知によりこういう会計処理が指示されているのかもしれません。

 

 幼稚園としては公平を期すため速やかに園則に定める必要があります。園則の規程の整備も含めて、どうぞ県に相談してみて下さい。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/学納金収入 

2013年05月29日

【学則】 学則変更の手続き

校長こんにちは! 学校の理事の方よりのご質問です。

 

<Q>学則変更の手続き

 学則を変更する場合の手続きはどうなっているのでしょうか。

 

 

 

 

<A>

 学則変更の手続について、法律に定めがありません。学校法人が独自に定めることになります。

 一般論で言えば、学則は寄附行為に次ぐ学校の根本規則なので、学則変更をする場合は、学校法人の理事会の決議を経て変更することが望ましいと言えます。

 

 なお、学校の学則を変更する場合には、その旨を届け出なければなりません(学校教育法施行規則第2条、学校教育法施行令第27条の2)。

 

 そして、学則は、学校備付表簿の一つとして学校において備え、5年間保存しなければなりません(学校教育法施行規則第28条)。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2013年05月28日

【理事会】学則の記載事項とは

校長こんにちは! 学校法人の理事会で理事の方からのご質問です。

 

<Q>学則について

 新設学科の授業料や定員は学則で定めるとのことですが、学則にはどのような事項を記載するのでしょうか?

 また、学則は他の規則とどんな点が違うのでしょうか?

 

 

<A>

1.学則の記載事項

 学則は、学校設置の認可・届出に必要な所轄庁への提出書類の一つです(学校教育法施行規則第3条)。学校設置についての認可申請又は届出は、認可申請書又は届出書に下記のものを添えて行います。

  〔榲、¬松痢↓0銘屐↓こ愨А

  シ佝颪慮積り及び維持方法、Τ設の時期

 

 そして、学則には、少なくとも、下記事項を記載することになっています(学教法施規4条 法

―ざ版限、学年、学期、休業日に関する事項

部科及び課程の組織に関する事項

6軌蕾歡及び授業日時数に関する事項

こ惱評価及び課程修了の認定に関する事項

ゼ容定員及び職員組織に関する事項

ζ学、退学、転学、休学、卒業に関する事項

Ъ業料、入学料その他の費用徴収に関する事項

┥淅海亡悗垢觧項

寄宿舎に関する事項

 ※なお、通信制を置く高等学校(中等教育学校の後期課程を含む)の学則には、さらに(学教法施規4条◆砲鮖仮函

 

2.学則と他の規程の違い

 学則は法令を根拠に持つ内部規制です。学則は、私学法施行規則、学教法、同法施行令、同法施行規則等に、学則に関連する規定が置かれています。

 学則は、私立学校法に基づく寄附行為、労働基準法に基づく就業規則とともに、学校法人の内部規則の三大規程と言うべき重要な規程です。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2013年05月27日

【学校債】学校債の発行について

学校債こんにちは! ある会合で大学法人の方より尋ねられました。

 

<Q>学校債とは何か?

 学校で、学校債を発行してはどうかとの意見があります。実際、学校債とはどういうものでしょうか?

 

<A>

 学校債とは、学校の借金のようなものなのですが、法律上の定義はありません。注意点としては、ヽ惺産弔亮受が入試の選抜に影響してはなりません。また、学校債の発行については目的、募集対象等を明示して借入金としての性格をもって起債する必要があります。

 

<説明>

1.学校債とは

 学校債については、小野先生の私立学校法講座(p302)にわかりやすい説明があり引用いたします。

 「学校債とは、法律上の定義はないが、一般には、入学時に、卒業時などでの返済を約して、入学生や保護者から借入によって資金を調達する際に、当該入学者や保護者に対して交付される「学校債」等と記された証書を意味する。名称は、「学校債」に限られず、「学校債券」など多様な名称が用いられている。

 一口いくらと決めた学校債を、保護者等が希望する口数まで交付することで、資金を調達するのが一般的であり、「学校法人が発行する一口1万円の学校債を10枚購入した」とか、「1億円を調達するために、一口10万円の学校債を1000枚発行し、募集を募る」などと表現されることがある。このように表現されることから、学校債はあたかも国債や社債のような有価証券として誤認されやすいが、学校債による資金調達は、法律的には、保護者等を債権者、学校法人等を債務者とする民法上の消費貸借契約であり、学校債はその証拠書類ということになる。

 なお、利息については、無利息としているケースが多く、利息を付して返済する場合にも、お礼程度の極めて低利となっているものが多いようである。」

 

2.学校債発行の場合の注意点

 学校債に発行に際しては、文科省の2つの通知に注意します。

(1)「私立大学における入学者選抜の公正確保等について(通知)(H14.10.1。文部科学事務次官通知14文科高第454号)

2 入学に関する寄附金、学校債の収受等の禁止

 学校法人及びその関係者は、当該学校法人が設置する私立大学への入学に関し、直接又は間接を問わず、寄附金又は学校債を収受し、又はこれらの募集若しくは約束を行わないこと。

  なお、入学に関する寄附金又は学校債の収受等により入学者選抜の公正が害されたと認められるときは、私立大学等経常費補助金を交付しない措置を講ずるものであること。」

 

6 任意の寄附金、学校債の取扱い

1)寄附金又は学校債の募集開始時期は入学後とし、それ以前にあっては募集の予告にとどめること。

 なお、募集の開始前に応募の約束と受けとられるような行為をすることは厳に慎むこと。    

2)寄附金又は学校債を募集する場合は、学生募集要項において、応募が任意であること、入学前の募集は行っていないことなどを明記し、適切な実施に努めること。

 また、寄附金又は学校債の募集趣意書等において、応募が任意であること、その使途その他必要事項を明記すること。

3)入学者又はその保護者等関係者から寄附金又は学校債を募集する場合は、その額の抑制に努めること。

4)学校債については十分な返還の見通しをたてたうえで募集を行うものとし、学校債の引受者に対して寄附金への変換を引受け時に約束させ、又はその後においても特別の事由のある場合を除くほか変換を要請しないこと。

5)入学者又はその保護者等関係者から大学の教育研究に直接必要な経費に充てられるために寄附金又は学校債を募集する場合は、後援会等によらず、すべて学校法人が直接処理すること。

私立大学における入学者選抜の公正確保等について:文部科学省

 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t20021001001/t20021001001.html

 

(2)発行手続上の注意

 学校債が発行には、多くの父兄より資金を借り入れるため債権者が多数になります。この場合、いわゆる出資法の規定に触れないように注意します。

 具体的には「学校債の発行について」(H13.6.8。文部科学省高等教育局私学部私学行政課長通知 13高私行第4号)に学校債発行上の注意事項が整理されています。

1 学校法人による学校債の発行が、出資法に抵触する「出資金」又は「預り金」に該当することのないよう、学校債が資金を受け入れる学校法人の側の利便(例えば、施設整備事業や奨学事業など)のために発行される旨の募集目的と、学校債が消費貸借契約に基づく学校法人の「借入金」の性格を有するものである旨を募集要項等に明示し、募集対象者に周知すること。

2 上記1の取扱いによる場合には、学校債の募集対象を同意会会員やPA会員等に限定する必要はなく、広く一般人を募集対象としても差し支えないこと。

 なお、この点で、昭和29年通知並びに依頼中四は変更するものであること。

 学校債の発行は、学校法人の経営基盤強化のために、必要に応じて活用が図られるべきものであるが、経営の健全性確保の観点から、学校債発行に当たっては、無理のない適切な償還計画を策定すること。」

 

 また、学校債の発行については、事業団の実務問答集(215学校債の発行手続)が分かりやすくまとめています。

 「学校債を発行するにあたり、法的制限としては、「出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律」(昭和29年6月23日法律第195号)がある。したがって、学校債が同法の規定に触れることのない様留意しなければならない。

 すなわち、学校債がその目的、募集対象等を明示して借入金としての性格をもって起債される必要がある。なお、入学試験の合否の決定を左右するような学校債の収受、募集、約束を行ってはならないことはもちろんである。

学校債発行の手続き上留意しなければならない主な事項は次のとおりである。

(1) 募集に際しては、必ず理事会等の法人の意思決定機関の承認を受けること。

(2) 募集に関し、募集要項、募集趣意書等を作成し、募集目的及び使途、募集対象、目標額、金利、募集期間、償還期限、債券交付等必要な事項を記載すること。

(3) 学校債の申込、払込はすべて法人所定の様式により申込人から直接学校法人になされること。」

 

 今日は、ここまでです。 



kaikei123 at 07:25|PermalinkComments(2)TrackBack(0)◎ 法人運営 | ★ 負債

2013年05月24日

【理事会】減価償却引当特定預金とは何か?

建て替えこんにちは! 決算理事会でのご質問です。

 

<Q>減価償却引当特定預金について

 減価償却引当特定預金を積んだ方が良いというのはどうしてでしょうか?

 

 

<A>

 学校会計には、○○(資産)と言う学校会計特有の資産があります。

 この○○引当特定預金は、特定の目的のために資金を事前に準備して積み立てたものです。○○の部分に目的がきます。

 例えば、減価償却特定引当預金や退職給与引当特定預金が代表です。この積立に預金以外の有価証券などが含まれる場合は、○○引当特定資産となります。

 

 さて、減価償却引当特定預金は、一般に学校が保有する建物、構築物、機器備品などの減価償却資産の取替えのための取替資金としての積立てる預金です。(細かいことを言うと、学校会計では、積立と言わないで組み入れたと言います。)特に校舎については、学校の重要資産であり維持が大切なので事前に減価償却引当特定預金として積む学校が多くみられますが、また、他方で不足する学校も多くみられます。

 

 減価償却引当特定預金については、一般的に企業会計のご経験の長い方には違和感があるようです。しかしながら私立学校法を理解し、教育研究事業の永続性について気づくと優れた財務手法と言えるものです。 


 

 減価償却引当特定預金については、減価償却累計額の範囲内で積むことができます。

 数式で言うと、

「0< 減価償却引当特定預金 ≦減価償却累計額」となります。

 

 また、学校によっては、減価償却の取替更新(例:校舎の建て替え)以外の新規の固定資産にも利用を考えたいと考え施設等準備引当特定預金とする学校もみられます。

 

 減価償却引当特定預金を積んでおくと次回の校舎の建て替えなどの規模の大きな固定資産の更新が自己資金で行うことが可能になります。

 

 減価償却引当特定預金自体は、建物などの建て替えのために積立資金で基本金対象資産にはなりません。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 固定資産 

2013年05月23日

【消費税】教科書、問題集、参考書……

ドリルこんにちは! 今日は、経理のご専門の方からのご質問です。

 

 

 

 

<Q>教科書、問題集、参考書の販売収入

学校で教科書や問題集、参考書の代金を徴収するのですが、消費税はどうなるのですか?

 

<A>

 いわゆる検定済教科書は非課税取引になります(消費税法別表第一第12号 教科用図書の譲渡)。消費税の非課税の図書は「教科用図書」と言われます。教育研究事業への税制面からの配慮と言えます。

 

 これに対して、参考書や問題集等のような学校で使う補助教材は、「教科用図書」に該当しないで、課税取引になります。参考書や問題集については、「教科用教材」でなく非課税取引でないことを念のために基本通達で明らかにしています(消費税法基本通達6123「補助教材の取扱い」)。

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 税務 

2013年05月22日

【決算】財産目録の作成実務

考える先生

こんにちは! そろそろ「資産の総額」の登記ですね。専門学校さんから財産目録についてのご質問です。 

 

 

 

 

 

 

 

 

<Q>財産目録と貸借対照表

財産目録を作るのですが、収益事業会計がある場合、

「学校会計の貸借対照表+収益事業の貸借対照表=財産目録」で良いのでしょうか。

 

<A>

 考え方としては良いのですが、実務上の取扱いは学校によっては、少し違います。

 例で説明します。まず、学校会計と収益事業会計の貸借対照表です。

          学校会計(一般会計)

資産       200

(内、収益事業元入金30)

負債         10

基本金+収支差額  190

 

          収益事業会計(特別会計)

資産        50

 

負債         20

元入金        30

 

 ここから貸借対照表を作成する場合、実務上は2つの作り方が見られます。

 

Aパターン:単純合計

公開されている情報でみると、K大学、W大学さんはこの形でした。

            財産目録

資産        250

 

負債         30

正味財産       220

 

Bパターン:法人内の元入金を相殺する

収益事業元入金(学校会計)と元入金(収益事業会計)を相殺します。

u大学、J大学さんはこちらのパターンでした。

            財産目録

資産        220

 

負債         30

正味財産      190

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 計算書類 

2013年05月21日

【予算】予算を超過して支出する方法と手続き

案内3こんにちは! 決算理事会の準備をしている事務長よりのご質問です。

 

<Q>予算額を超過して支出する場合の手続き

 修繕費を支出すると予算額を超えてしまいます。この場合は、どうするのが正しい手続きなのでしょうか?

 

<A>

 予算の執行方法については、予算管理規程や経理規程で定めていることが多いです。もし規程に定めがない場合の取り扱いは、一般的には次のようになります。

 

 予備費を利用する 

    ↓

 大科目の範囲内で科目間の流用をする

    ↓

 補正予算を立てる 

 

 予備費や科目間の予算の流用については、経理担当者が決めることでなく、職務権限規程に従い上長の承認を受けます。もし、この取り扱いが決まっていない場合は、予算の思考責任者(例:設置学校の校長)などの承認を取り付けることが必要でしょう。

 

 なお、予算管理ついては、古い公表物ですが、「学校法人の予算制度に関する報告」(第1号〜第4号学校法人財務基準調査研究会)があります。この中の「学校法人の予算制度に関する報告(中間報告第4号)について」(S47)では、「予備費の使用および予算の流用は、所定の手続きを経て行わなければならない」としています。学校会計の予算管理については、この第1〜4号の財研報告以降、特に公的な公表物はありませんので、現在でも予算管理の基本になっています。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 | ☆予算

2013年05月20日

【基本金】基本金の組入と取崩

疑問こんにちは! 学校の財務担当理事の方よりのご質問です。

 

<Q>基本金の組入額と取崩額

 ホームページで他校の決算書をみたのですが、消費収支計算書に基本金の組入額と基本金の取崩額の両方があるのがあるのですが、こんな事ってあるのでしょうか?

 

 

       消費収支計算書

科目

金額

【消費収入の部】

 

 帰属収入

130

 基本金組入額

△20

 消費収入

110

【消費支出の部】

 

 消費支出の部合計

130

当年度消費支出超過額

20

前年度繰越消費支出超過額

230

基本金取崩額

翌年度繰越消費支出超過額

245

 

<A>

 基本金は、第1号から第4号基本金まで4種類あり、各号ごとに基本金の組入額と取崩額の判定をします。

※「基本金に係る実務上の取扱いに関するQ&A」(学校法人委員会研究報告第15号。最終改正H21)1-93-13-23-4

 

 ですから、例えば、第1号基本金が組入20で、第2号基本金や第3号基本金が取崩合計で5であれば、ご質問のような消費収支計算書になります。

 

 また、この学校法人に複数の設置学校がある場合には、1号から第3号までの基本金の組入は本来、部門別に行うのが原則になっていますので、基本金の組入を部門別に考えていると仮定すると、A校が組入20、B校が取崩5であれば、やはりご質問のような消費収支計算書になってきます。

※「基本金に係る実務上の取扱いに関するQ&A」の3-7

 「学校法人会計基準改正に伴う相談回答事例」(研究資料第1号)のQ1、Q2

 

 今日は、ここまでです。

 



kaikei123 at 07:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 基本金 

2013年05月19日

【改正基準】文科省参事官さんの解説

案内3こんにちは! 改正学校法人会計基準に関する情報です。

 

 会計・監査ジャーナル(H255月号)に文部科学省参事官さんの学校法人会計基準の記事が掲載されています。一部、内容を見てみます。なお、正確な原文は「会計・監査ジャーナル(H255月号)」のp4650をご覧下さい。

 


学校法人会計基準の見直しの背景と改正のポイント(抜粋)

 文部科学省高等教育局私学部参事官 牛尾則文

 

 

2 改正内容の主なポイント

 以下、今回の学校法人会計基準の改正内容の主なポイントを紹介したい。

基本金制度

 学校法人が学校を運営していくために必要な基本的な資産は、学校が存立している限り、継続的に保持しなければならないものである。これらの資産の金額を「基本金」という形で維持するという考え方は、学校法人会計において、最も特徴的なものの1つである。

 一方で、他の会計基準にはない独自の制度であるがゆえに、基本金制度はわかりづらいとの指摘もこれまであったところである。しかしながら、公教育を担う学校法人の永続性、健全性は学校法人制度において引き続き最も重要な要素であり、それを維持する上で有効な仕組みである基本金制度については、今回の改正において、その基本的な考え方を維持しているところである。

 

資金収支計算書

 資金収支計算書は、当該年度の活動との関連において資金の流れを整理するものであり、補助金の配分の基礎資料として、また、学校法人の予算管理のための手法として、実務上有用なものである。一方、他の会計基準の改正では、活動区分別の資金の流れを明確にする観点から、キャッシュ・フロー計算書の導入が進んでいるところである。

 学校法人についても、近年の施設設備の高度化、資金調達や運用の多様化など、本業の教育活動以外の活動が増加しているとともに、私立学校を取り巻く経営環境が悪化する中で、学校法人の財政及び経営の状況への社会的な関心が高まっている。このため、学校法人においても、活動区分別に資金の流れを把握することが重要となっており、キャッシュ・フロー計算書の導入を求める意見もあったところである。

 しかしながら、学校法人においては、教育活動は会計年度と一致した学年を単位に行われており、教育活動との関連において、資金の流れを整理することは今後とも重要である。したがって、当該年度の活動とは無関係に資金の流れだけを整理するキャッシュ.フロー計算書を取り入れるのではなく、資金収支計算の従来からの考え方を維持しつつも、活動区分ごとの資金の流れを明確に把握できるような新たな表「活動区分資金収支計算書」を作成することとしたところである。

 これにより、資金収支計算書の計算書類の体系は、本表としての資金収支計算書(法人全体)、付属する表としての「資金収支内訳表」、「人件費支出内訳表」、「活動区分資金収支計算書」で構成されることとなる。

 

 

事業活動収支計算書(消費収支計算書)

 消費収支計算書は、基本金組入額を控除した上で、学校法人の収支均衡の状態を明らかにするものである。消費収支計算書については、大きく3つの変更点がある。

 

 第1に、学校法人は、教育活動に必要な施設設備の取得や更新の財源を、基本的に自己資金で調達する必要があり、教育活動を将来的に継続していくためには、基本金組入額を控除した収支差額を表示して、長期的な収支均衡を判断できることが重要である。

 一方で、学校法人の経営の状況をより的確に把握するためには、このような長期的な収支均衡だけでなく、毎年度の収支均衡についても把握することが必要である。

 このため、消費収支計算書において、新たに基本金組入前の毎年度の収支を明示することとしたところである。

 

 第2に、現行の消費収支計算書は、学校法人の行う事業活動について特に区分を設けることなく、全体としての収支均衡の状態を示すこととしている。しかしながら、近年、施設設備の整備に伴うような臨時的な収支、資産運用に伴うような教育活動以外の収支が増加しており、学校法人の収支均衡の状況を的確に把握するためには、区分経理を導入し、区分ごとの収支差を明らかにすることが重要である。

 このため、収支差額については、経常的なものと臨時的なものに区分するとともに、経常的な収支については、さらに、教育活動に係るものとそれ以外のものに区分して示すこととした。

 

 第3に、消費収支計算書は、学校法人の事業活動の成果を表すことがその趣旨であることから、計算書の名称を「事業活動収支計算書」に改めることとした。

 

 

づ堝刺楔知事所轄法人に関する特例

 学校法人会計基準は、私学助成を受ける全ての学校法人に適用される共通の基準であるが、学校法人の実態は、大学や短期大学等を設置する文部科学大臣所轄の学校法人と、幼稚園、小学校、中学校、高等学校等のみを設置する都道府県知事所轄の学校法人とでは、予算規模、教職員数や学生数、施設設備の整備や資産運用あるいは資金調達の態様などにおいて違いがみられるところである。

 このため、知事所轄法人については、現行の学校法人会計基準においても一定の特例が設けられており、それらについては改正後も維持していくこととしている。また、今回新たに作成を義務づけることとした「活動区分資金収支計算書」については、知事所轄法人では、施設整備や財務活動の金額や頻度が多くないと考えられ、また、作成に伴う事務負担も大きいことから、作成の義務づけは行わないこととした。

 

 

3 今後の予定

 今回の学校法人会計基準改正の施行については、計算書類の様式等が大きく変更され、システム対応等を含めた実務への影響が大きいことから、施行までに十分な準備期間を置く必要がある。このため、2年弱の準備期間を取り、平成27年(2015年)4月から施行し、同年度の会計処理等から適用することとしている。ただし、知事所轄法人については、小規模な法人が多いこと、知事所轄法人のほとんどが幼稚園を設置する法人であり、幼稚園については、認定こども園や保育所を通じた共通の給付の仕組みの創設などを内容とする大きな制度変更が平成27年4月から予定されていることを考慮し、平成28(2016)年度の会計処理等から適用することとしている。

 

 なお、改正後の学校法人会計基準の具体的な解釈やより詳細な取扱いについては、文部科学省からの通知、日本公認会計士協会による実務上の指針等に委ねられる部分が多い。このため、今後急ピッチでこれらの作業を進めていく必要があるが、その際には、学校法人の実務に精通した方々から意見をうかがう必要があると考えている。平成252013)年度の後半

には、これらの細部にわたる検討を終えた上で、関係諸機関との協力の下、文部科学省としても、研修会の開催等により、新しい会計基準の内容、その取扱いについて周知を図っていくことを予定している。

 

 最後に、今回の学校法人会計基準の改正について、施行の準備が滞りなく行われ、さらに、施行後の的確かつ円滑な運用と定着が図られるためには、公認会計士の皆様をはじめ関係者の多大なご尽力が不可欠である。関係各位のご理解とご協力を切にお願いして、結びとしたい。


 

今日は、ここまでです。

 



kaikei123 at 07:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)【★H27年 学校法人会計基準改正】 

2013年05月17日

【学納金】入学辞退者の学納金の返還

入学辞退者4こんにちは! 専修学校でのご質問です。学校では、特に気になる入学辞退者の学納金の取扱いです。

 

 

 

 

 

<Q>入学辞退者の授業料等の返還の有無

最近は、入学辞退者には授業料を返還する傾向にあると聞いたのですか本当でしょうか?

 

<A>

 入学辞退者の授業料の返還については、学校の学生募集等の政策上の理由で学校が戻す場合は別にして、法的には授業料を入学辞退者に返還する必要はありません。

 

1.入学辞退者については、文科省の通知があります。

「大学、短期大学、高等専門学校、専修学校及び各種学校の入学辞退者に対する授業料等の取扱いについて(通知)(平18.12.28 18文科高第536号)」

 ………

 入学辞退者に対する授業料等(授業料のほか、実験実習費、施設設備費、教育充実費などの費目の金員を指す。以下同じ。)及び諸会費等(学生自治会費、同窓会費、父母会費、傷害保険料などを指す。以下同じ。)の取扱いについては、従来の下級審判決において判断が分かれていましたが、平成181127日に「331日までに入学を辞退した者については、原則として大学は返還する義務を負う」旨の最高裁判所判決が下されました。また、1222日には、各種学校に関し、同趣旨の最高裁判所判決が下されました。

 

 これらの最高裁判所判決はそれぞれ私立の大学及び各種学校に関するものでありますが、授業料、諸会費等については、国公私立の大学、短期大学、高等専門学校、専修学校及び各種学校を通じて、今後司法上同様の判断がなされる蓋然性が高くなると考えられます。つきましては、各大学等におかれては、今後の入学者選抜に当たって以下の点について受験生及び保護者に対して明確にしていただくようお願いいたします。

 

  また、各都道府県知事及び都道府県教育委員会におかれては、所管の専修学校及び各種学校に対し、この旨周知くださるようお願いいたします。

 

1331日までに入学辞退の意思表示をした者(専願又は推薦入学試験(これに類する入学試験を含む。)に合格して大学等と在学契約を締結した学生等を除く。)については、原則として、学生等が納付した授業料等及び諸会費等の返還に応じることを明確にすること。

 

21.にかかわらず、入学試験要項、入学手続要項等に、「入学式を無断欠席した場合には入学を辞退したものとみなす」、「入学式を無断欠席した場合には入学を取り消す」などと記載している場合には、入学式の日までに学生等が明示又は黙示に在学契約を解除したときは、授業料等及び諸会費等の返還に応じることを明確にすること。

 

3.平成20年度以降の入学者選抜に当たっては、例えば、あらかじめ入学試験要項、入学手続要項等に記載するなどにより、上記1.及び2.について明確にすること。なお、平成19年度の入学者選抜については、既に入学試験要項等を配付しているなどの事情のある場合には、各大学の判断により、他の方法によって受験生及び保護者に対して明確にすること。

原文:大学短期大学高等専門学校専修学校及び各種学校の入学辞退者 ...

   http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/07011019.htm

 

 

2.現在の法解釈も同じ

 文科省の通知から6〜7年経ちましたので、現在の法解釈も確認しておきます。では、最新の法律書の助けを借ります。弁護士の小國隆輔先生の「私学経営の法律相談■僉A学生・生徒管理」p4445(法友社。H25年。)です。ここでは、入学辞退者の学納金に関する法的な解釈は現在でも同じようです。

 

<Q20>入学を辞退した学生には、学生納付金を返さなければなりませんか?

<A20>

 (1)入学辞退者に対して、入学金を返還する必要はありません。また、入学金以外の授業料等は、一般論としては、3月末日までの辞退者には返還を要し、4月1日以降の辞退者には返還する必要はありません。

 

(2)在学契約は、入学許可と学生納付金(学納金)の支払いによって成立しますが、入学予定者は任意に入学辞退(在学契約の解除)をすることができます。

 従前、多くの学校法人では、学則で、いったん支払った学納金は一切返還しないと定めていました(不返還特約)。これに対し、入学辞退者が、入学金や授業料、施設設備費等の諸費用の返還を求めて訴えを提起したのが、一連の学納金返還訴訟です(最高裁二小平18.11.27判決等)

 

(3)学納金返還訴訟では、複数の最高裁判決が下され、おおむね以下のように判断されました。「◆廚里Δ繊入学金以外の学納金の返還を要するとの判断は、消費者契約法9条1号に基づき、不返還特約の一部を無効としたものです。

‐暖饉垠戚麕〇楾堊(平成13年度以前)の入学に係る学納金については、入学金、授業料、諸費用等のいずれも返還しなくてよい。 

∧神14年度以降の入学に係る学納金については、

・入学金は、いずれの場合も返還しなくてよい。

・入学金以外の学納金は、原則として、3月31日までに入学辞退を申し出た者には返還しなければならず、4月1日以降の申出については返還しなくてよい。ただし、専願、第1志望、入学の確約が出願資格とされている場合、特段の事情がない限り、入学辞退の申出の時期を問わず、返還しなくてよい。

・入試要項等に、入学式を無断欠席した場合には入学を辞退したものとみなす、又は入学を取り消すといった趣旨の記載がある場合、入学式を無断欠席した者には、入学金以外の学納金を返還しなければならない。

 

(4)最高裁の判断を受けて、多くの大学では、学則や入試要項等の記載を最高裁判決に即した内容に改めています。したがって、学納金の返還の可否は、これらの規定に従って判断すればよいでしょう。

 なお、最高裁が判断したのは大学の学納金に関する事案です。幼稚園や小・中・高等学校、専修学校等については、今後の裁判例の蓄積が待たれます。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)■■ 収入/学納金収入 | ◎ 法人運営

2013年05月16日

【法人運営】評議員会の役割

評議員会こんにちは! 今日は、評議員会についてのご質問です。

 

<Q>当法人では、3月下旬に、当初予算の理事会・評議員会を開きますが、評議員会がピンと来ません。評議員会は、何をする会なのですか?

 

 

<A>

 評議員会は理事会の諮問機関にあたります。理事会が行う法人の業務に関する決定に際し、評議員会が理事会の決定が適正なものであるかどうか判断して意見を述べます。評議員会は、理事会の行う法人運営も公共性が担保されるようチェックを行うことがその任務となります。

 なお、私学法では、寄附行為をもって評議員会を重要事項の議決機関とすることも認めていますが(同法42条2項)、実例としては少ないです。

 

 さて、具体的な評議員会の諮問事項は、私立学校法や寄附行為作成例でみるとわかります。

私立学校法第42

寄附行為作成例第22

(1)予算、借入金(当該会計年度内の収入をもつて償還する一時の借入金を除く。)及び重要な資産の処分に関する事項

 

(1)予算、借入金(当該会計年度内の収入をもって償還する一時の借入金を除く。)及び基本財産の処分並びに運用財産中の不動産及び積立金の処分

(2)事業計画

 

(2)事業計画

 

(3)予算外の新たな義務の負担又は権利の放棄

(3)寄附行為の変更

(4)寄附行為の変更

(4)合併

(5)合併

(5)第50条第1項第1号(評議員会の議決を要する場合を除く。)及び第3号に掲げる事由による解散

(6)目的たる事業の成功の不能による解散

 

(6)収益を目的とする事業に関する重要事項

〔(7)収益事業に関する重要事項〕

 

(8)寄附金品の募集に関する事項

(7)その他学校法人の業務に関する重要事項で寄附行為をもつて定めるもの

(9)その他この法人の業務に関する重要事項で理事会において必要と認めるもの

 

 作成例の(3)と(8)は、私学法の「(7)その他学校法人の業務に関する重要事項で寄附行為をもって定めるもの」を具体的な規定としたものなので赤字にしました。

 今回の貴法人の予算の評議員会への諮問は、(1)に該当します。

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0)◎ 法人運営 

2013年05月15日

【決算】第2号基本金の組入計画表の記載例

書き方こんにちは! 高校の事務長からのご質問です。

 

 

 

 

 

 

<Q>第2号基本金の組入れに係る計画表

 決算で第2号基本金を初めて組み入れました。基本金明細表の付表として第2号基本金の計画表を作成しているのですが書き方がよくわかりません。記載例があれば教えて下さい。

 

<A>

 第2号基本金の計画表については、学校会計の法規集に記載例があります。

■学校法人会計要覧(H25年度版)をお使いの方

 P470〜「参考資料(昭和62年文部省作成・配付の資料))の中にあります。

■学校法人会計監査六法(H25年度版)をお使いの方

 P772〜「基本金明細表(第4号基本金関係)等の記載例(昭62文部省)」の中にあります。

 

 

 昭和62年の資料ですから、ちょっと古い会計法規集でも間に合います。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 基本金 

2013年05月14日

【速報】基準改正のパブコメ結果

発表こんにちは! この度、学校法人会計基準の改正に関するパブリックコメント(意見公募手続)が公表されましたのでお知らせいたします。

 

 

 


平成25 年5 月1 0 日

文部科学省

高等教育局私学部参事官

学校法人会計基準の改正に関するパブリックコメント

(意見公募手続)の結果について

 

 「学校法人会計基準の改正」について、平成25年3月21日から平成25年4月3日までの期間、電子メール・郵便・ファックスを通じて、広く国民の皆様から御意見の募集を行いましたところ、合計17件の御意見をいただきました。

 今回御意見をお寄せいただきました多くの方々の御協力に厚く御礼申し上げます。

 いただいた主な意見の概要及びそれに対する文部科学省の考え方は別紙のとおりです。なお、とりまとめの都合上、内容により適宜集約させていただいております。貴重な御意見をお寄せいただき、厚く御礼申し上げます。

 

(別紙)

1.全体を通じて

 第14条のこの活動区分資金収支計算書の記載方法等、第15条の事業活動計算の目的において、活動区分として「教育活動」を用いているが、大学は研究機関でもあることから「教育研究活動」とすべきではないでしょうか。

【文部科学省の考え方】

 学校法人会計基準(省令) においては、従前より教育( 活動) には研究が含まれるものと整理されていたこと( 第5条で「教育活動」、第30条で「教育」という用語により、教育のみならず研究も含めて規定している)から教育活動という表現を用いることとしました。

 なお、教育(活動) には研究が含まれることについては、今後、省令の運用に関する通知等( 以下「運用通知等」という ) で明確に示してまいります。

 

【主な意見の概要】

 本省令の適用年度は27 年度からですが、都道府県知事を所轄庁とする学校法人は2 8 年度からとされていますが、統一すべきではないでしようか。

【文部科学省の考え方】

 本省令の改正に先立ち有識者会議「学校法人会計基準の在り方に関する検討会」の報告書(以下「報告書」という) において提言されていることを踏まえて、知事所轄法人については規模の小さな法人が多数を占めること、幼稚園に関しては2 7 年4 月から大きな制度変更が予定されていること等から、新基準への移行の準備期間を1年間長くしたものです。

 

2 . 活動区分資金収支計算書について

【主な意見の概要】

 第4号様式の3つの活動区分(教育活動、施設整備等活動、その他の活動) の具体的な区分の仕方や、今回の改正により生じた新たな科目等について説明の必要があるのではないでしょうか。

【文部科学省の考え方】

 ご指摘を踏まえ、今後運用通知等で明らかにしていきます。

 

【主な意見の概要】

 第4号様式(活動区分資金収支計算書)の「その他の活動」に区分されている科目のうち、受取利息・配当金収入、借入金等利息支出、収益事業収入は「収入」「支出」の区分外に記載されているが、それぞれ「収入」「支出」に含めるべきではないでしょうか。

【文部科学省の考え方】

 ご指摘のように、「収入」「支出」の枠の中に含めるよう修正しました。

 

 

3.事業活動収支計算書について

【主な意見の概要】

 第5号様式(事業活動収支計算書) における「基本金組入前当年度収支差額」を表示したことの意義は何ですか。

【文部科学省の考え方】

 報告書において提言されているように、学校法人がその財務状況の健全性を維持するために目指すべき長期的な収支均衡は、基本金組入後のものである点は変わりません。一方、毎年度の収支差額は基本金組入額の多寡に影響を受けるため、短期的に毎年度の収支バランスの状況を的確に把握する上では十分とはいえないため、基本金組入前の収支差額も表示することとしました。

 

【主な意見の概要】

 第5号様式の「教育活動収支」と「教育活動外収支」の具体的な区分の仕方や、今回の改正により生じた新たな科目等について説明の必要があるのではないでしょうか。

【文部科学省の考え方】

 ご指摘を踏まえ、今後運用通知等で明らかにしていきます。


 

原文は、こちらになります。

学校法人会計基準の改正に関するパブリックコメント(意見公募手続)

 又は

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000633&Mode=2

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)【★H27年 学校法人会計基準改正】 

2013年05月13日

【決算】退職給与引当金の超過額

退職金こんにちは! 高等学校法人でのご質問です。

 

<Q>退職給与引当金の超過額

 決算で、今年度の退職給与引当金を計算すると、期末退職金要支給額1500と退職金財団からの交付金1000を比べると交付金が要支給額を500上回っています。

 現在の退職給与引当金の残高が600となっています。この場合の会計処理はどうなりますか?

 

<A>

 学校では、年度末の退職金の要支給額を計算して、既に退職金財団へ積んでいる交付金を差し引いて、足りない分を学校で退職給与引当金として計上します。

 

すなわち、当年度退職給与引当金繰入額は次のように算定される。

   期末要支給額          1500

   期末退職金団体交付金相当額  △1000

    期末退職金法人負担額      500

  

   期末退職金法人負担額       500

   当期末繰入前退職給与引当金残高 △600

    当年度退職給与引当金繰入額  △100

 

 学校が必要な退職給与引当金繰入額は△100なので、今年度の決算では、この場合の経理処理は、引き当て過剰相当額の退職給与引当金の戻入れを行います。

 退職給与引当金戻入額の仕訳は、「(大科目)雑収入(小科目)退職給与引当金戻入額で表示します。

 

 今日は、ここまでです。

 

参考:旧「私学退職金団体に対する負担金等に関する会計処理及び監査上の取扱いについて」(S50.5.7学校会計委員会報告第19)



kaikei123 at 07:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0)□□ 支出/人件費 

2013年05月10日

【経費】教務課・学生課の教管区分

疑問こんにちは! 今日は、大学法人でのご質問です。

 

<Q>

教務課、学生課で使う消耗品費は教育研究経費でよいでのしょうか?

 

 

 

 

<A>

 教務課、学生課の消耗品費は教育研究経費が多いとは思いますが、経費の教管区分は、課別に決め決めるものではなく、あくまでも文部省の通知に従って決めていきます。

 ここでは、

「『教育研究経費と管理経費の区分について(報告)』について(通知)」(S46。文部省管理局長通知 雑管第118号)

 

「[報告]の本文(別紙)の冒頭に記された7項目に該当することが明らかな経費のみについて、かならず管理経費とすることを求める体裁がとられました。それ以外の経費については、法人の自主的(もちろん合理的でないと困るわけですが)な判断にゆだねられております。」

 

<冒頭の7項目>

1.役員の行なう業務執行のために要する経費および評議員会のために要する経費

2.総務・人事・財務・経理その他これに準ずる法人業務に要する経費

3.教職員の福利厚生のための経費

4.教育研究活動以外に使用する施設、設備の修繕、維持、保全に要する経費(減価償却費を含む。)

5.学生生徒等の募集のために要する経費

6.補助活動事業のうち食堂、売店のために要する経費

7.附属病院業務のうち教育研究業務以外の業務に要する経費

 

 

 今日は、ここまでです、

 

発展:教務課、学生課の仕事みてみます。

■教務課

 教務課は、カリキュラムの立案及び実施、シラバスの作成、単位互換に関する事務、学籍簿、成績原簿の作成・成績の通知、入学・退学。休学・転学などの事務処理、科目等履修生・聴講生などの対応など、教員と学生の間に入った業務と言えます。また、学生の科目履修の相談、試験や追試の実施など、教育に係るサポートをしていく部署です。

 

■学生課

 学生課は、在学証明書、卒業証明書、成績証明書などの証明書の発行や、部活動、サークル活動の設立や運営のサポート、福利厚生施設の管理などの業務があります。大学によっては下宿、アパートの紹介、さらにはアルバイトの紹介等も行っている場合も多く、学生の経済的な不安に対応するための奨学金制

度の受付など、学生が充実したキャンパスライフを送るために、学生の様々なニーズに対応し、学生性格をバックアップする業務と言えます。

 

(出典:「速解大学教職員の基礎知識」H22版、編者:事業団。発行:学校経理研究会)



kaikei123 at 07:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)□□ 支出/経費 

2013年05月09日

【補助金】補助金で購入した少額物品

防災用品こんにちは! ある県の高校でのご質問です。

 

<Q>補助金により購入した少額の物品

 毛布、水など防災用品を購入し、購入代金の一部につき県より補助金を受け取りました。この場合、防災用品の会計処理は全部資産に計上するのでしょうか。一部は、消耗品費で経費処理してもよいのでしょうか。全部経費処理にしてしまうと、補助金でもらって買ったものが会計帳簿から消えてしまい心配です。

 

<A>

 学校の経理規程に従って、会計処理します。貯蔵品として資産に計上することも消耗品費として経費処理こともあります。

 

 ただし、県などの所轄庁において特別な指示があったときには、これに従います。なお、補助金によって取得された物品としての性質上、その管理については、物品の管理台帳を整備する等、適切な管理が求められている場合もあるので十分に注意して下さい。

 

(関連:固定資産に関するQ&Aの研究報告第221-4に同趣旨のQAあり)

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)□□ 支出/経費 

2013年05月08日

【決算】予算超過で科目流用した場合の注記の有無

案内3こんにちは! 今日は、幼稚園さんの決算でのご質問です。

 

 

 

 

 

<Q>予算超過で科目流用した場合の注記の有無

 科目流用した場合に資金収支計算書等でその事実がわかるように注記する必要があるのでしょうか。予備費を利用した場合は、注記すると聞いたので迷っています。

 

<A>

 確かに予備費の使用については基準の第1号様式・第4号様式の(注)により予備費使用の注記が求められています。しかしながら、予算科目流用時の表示方法は学校会計の法規集では定めがありません。

 

 つまり、予備費の科目間の流用については、注記することの定めはありません。

 わかりやすい計算書類を作る観点からは(基準第2条L昔得の原則)科目間の流用額を予備費の注記に準じて注記することが望ましいと考えられますが、学校会計法規では強制されておりません。

 従って、幼稚園さんが会計士さんと相談して注記の有無をご相談して決めることになるでしょう。

 

※予備費の使用・科目間の予算流用の場合の注記

予算の利用方法

注記の要否

根拠

予備費の使用

強制

1号様式()3・第4号様式()

科目間の流用

任意

規定なし。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 計算書類 | ☆予算

2013年05月07日

【決算】修学旅行預り金の表示方法

修学旅行こんにちは! 今日は、中学校でのご質問です。

 

<Q>修学旅行預り金の固定・流動区分

 学校では3年時に修学旅行を行っています。この場合、1年生から預かった修学旅行預り金は、流動負債と固定負債に分けるのでしょうか?

 

<A>

 修学旅行預り金の会計処理については、「修学(研修)旅行費預り金の会計処理及び監査上の取扱いについて(学校会計委員会報告第24号)。S53」が会計士協会より公表されています。  

 

 ここでは、その解説で、

ロ.貸借対照表の科目

 修学(研修)旅行費預り金は、固定負債又は流動負債に区分して表示する。修学(研修)旅行費預り金として収納した金銭は、当該行事のみに支出する資産であるため通常の支払資金と区分して例えば(小科目)「修学(研修)旅行費預り資産」として表示することが適当である。

 としています。でも少しここでは、流動負債と固定負債の区分方法がはっきり読み取れません。

 

 これを整理すると、2つの会計処理があります。

1.流動負債と固定負債に分ける

 修学旅行預り金は、固定負債を流動負債に区分して表示します。

 1年生の修学旅行預り金はその支出が翌々年度となります。そこで修学旅行費として収納した金銭は学年別に管理している場合には、予定される預り期間の長さによって「流動負債」と「固定負債」とに区分計上します。

 預り金の固定・流動区分に対応して、修学旅行預り資産も固定資産を流動資産に分けます。

 

2.流動負債に計上する。

 修学旅行預り金が要求払いの性格を有するところから、全額を「流動負債」に計上することも認められます。その場合は対応する金銭も「流動資産」に計上する必要があります。

※(事業団の実務問答集230修学旅行費預り金の「流動負債」と「固定負債」の区分計上) 

 要求払いの定義は、学校会計の法規集には出ていませんが、預り金を預けている生徒や父兄が修学旅行の実施前に、生徒側の都合で学校に預り金の支払を求めることができることを言います。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)★ 負債 

2013年05月03日

【文部科学広報】学校法人会計基準の会計について

文部科学広報こんにちは!今日は、文部科学広報(2013.4号。p51)に掲載された学校法人会計基準の改正についての記事です。

 

 

 

 

 

 


学校法人会計基準の改正について

 学校法人会計基準は、昭和46年の制定以来、私立学校の財政基盤の安定に資するものとして、また補助金の配分の基礎となるものとして、広く実務に定着しています。

 

 一方で、社会・経済状況の大きな変化、会計のグローバル化等を踏まえた様々な会計基準の改正、私学を取り巻く経営環境の変化等を受けて、公教育を担う学校法人の経営状態について、社会により分かりやすく説明できる仕組みとすることが求められています。

 

 これを受け、平成248月に設置した「学校法人会計基準の在り方に関する検討会」において、検討が行われ、一般の意見募集を経て、平成251月に報告書が取りまとめられました。

 

 報告書では、私立学校の特性を踏まえ、その財政基盤の安定を図るための基本金制度等は維持することとしています。一方で、学校法人の作成する計算書類等の内容がより一般に分かりやすく、かつ的確に財政及び経営の状況を把握できるものとなるよう/靴燭乏萋斡菠(教育研究・施設整備・財務)ごとに資金の流れが分かる「活動区分別資金収支表」を作成すること、∨菁度の収支バランスも判断できるよう、現行の基本金組入れ後の収支差額に加えて、基本金組入れ前の収支差額を表示すること、7仂鐡・臨時的な収支バランスを区分して把握できるようにすること等の改善・充実を図ることを提言しています。

 

 報告書を踏まえ、文部科学省では、速やかに学校法人会計基準を改正し、平成274月から施行します。なお、都道府県知事を所轄庁とする法人については、施行時期を平成28 年度とするなどの特例を設けています。


 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)【★H27年 学校法人会計基準改正】 

2013年05月02日

【理事会】基本金明細表を説明する

疑問こんにちは! 理事会を控えた事務長さんよりのご質問です。

 

<Q>基本金明細表の説明

 理事会で基本金明細表を説明したいのですが、基本金明細表の意味がよくわかりません。図解で簡単に説明してして下さい。

 

 

<A>

 理事会用に、学校で使う日常用語で基本金明細表の説明をします。

 基本金は、校地・校舎・備品など学校を設置するのに必要な資産を自己資金で準備したことを証明する科目です。ですから、基本金は財源面の設置基準のようなものとも言えます。

 下記の図で、学校の必要な資産100のうち、すでに自己資金(基本金)で準備した金額は80あります。借入金20を返済すれば、学校に必要な資産100がすべて自己資金(基本金)で確保できたことになります。

 基本金明細表は、バランスシートを思い浮かべて説明すると割と理解できます。

 

 

図:早わかりイメージ図

         貸借対照表(バランス・シート)            

固定資産  

校地・校舎・備品  100

借入金  20←他人財源

基本金  80←自己財源

              ↑↓

            基本金明細表

事項

要組入高

組入高

未組入高

校地・校舎・

機器備品

100

80

20

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)☆ 内訳表・明細表 | ☆ 基本金

2013年05月01日

【休憩室】 藤の花。今日から5月!

こんにちは! 今日から5月です。5月の花には「藤の花」を選びました。

藤の花450



kaikei123 at 07:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)【季節の休憩室】