2012年08月

2012年08月31日

【私学助成法】第14条(書類の作成等)

経理

 こんにちは! 今年の夏休みから続いて私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、私学助成法第14条(書類の作成等)です。学校会計の法規集では一番登場する助成法のの規定です。第14条は、私学助成を受ける学校法人は文部科学大臣の定める会計基準で経理を行うことと助成法監査を定めています。いわゆる学校法人会計基準の採用と助成法監査の根拠規定になっています。


【私学助成法第14条】(書類の作成等)

14 第4条第1項又は第9条に規定する補助金の交付を受ける学校法人は、文部科学大臣の定める基準に従い、合計処理を行い、貸借対照表、収支計算書その他の財務計算に関する書類を作成しなければならない。



 前項に規定する学校法人は、同項の書類のほか、収支予算書を所轄庁に届け出なければならない。



 前項の場合においては、第1項の書類については、所轄庁の指定する事項に関する公認会計士又は監査法人の監査報告書を添付しなければならない。ただし、補助金の額が寡少であって、所轄庁の許可を受けたときは、この限りでない。


【かんたん説明】

1. 本条の趣旨

本条は、経常費補助金を受ける学校法人に対し学校法人会計基準に従って作成した計算書類に(第1項)、公認会計士等の監査証明書を添付し(第3項)、併せて収支予算書の所轄庁への届出を義務付けている(第2項)。

 

2.計算書類の作成

私立学校を設置する学校法人が、経常的経費について国から補助金を受けている場合(助成法第4条 法∨瑤歪樟楾颪ら補助を受けなくても都道府県からの補助金がさらに国によって補助されている場合(第9条)には、同法第14条第1項・第2項により、文部科学大臣の定める基準(学校法人会計基準)に従い、会計処理を行い、貸借対照表、収支計算書その他の財務計算に関する書類(いわゆる計算書類)を作成するとともに(第1項)、当該書類および収支予算害を所轄庁に届け出なければなりません(第2項)。


ここで「文部科学大臣の定める基準」とは、学校法人会計基準とされています(「私立学校振興助成法等の施行について」-2 私学助成法の内容の概要−6 会計書類の作成等」。昭和51年。文管振第153号により)。従って、助成法に規定する経常的経費の補助を受ける学校法人は、必ず学校法人会計基準により会計処理を行い、計算書類を作成することになります。


3.予算書の届出

 助成法に規定する経常的経費の補助を受ける学校法人は、本条第2項の規定により、当該年度の6月30日までに収支予算書を所轄庁に届け出なければなりません。(「私立学校振興助成法等の施行について」 。昭和51。文管振第153号。)

 所轄庁に届け出る予算書の形式は、本条第1項にいう、文部科学大臣の定める基準、すなわち学校法人会計基準によります。


また、収支を変更した場合は、により、変更後の収支予算を速やかに文部科学大臣宛に届け出る必要があります。(「財務計算に関する書類および収支予算書の届出について(通知)」昭和51年。文管振第158号)


4.公認会計士等監査

助成法に規定する経常的経費の補助を受ける学校法人は、学校法人会計基準により会計処理を行い、計算書類を作成しますが、計算書類を所轄庁に届け出る場合には、公認会計士または監査法人の監査報告書を添付しなければならないことになっています(第3項)。これは外部の公認会計士により監査を受け計算書類の信頼性を確保するためです。


ただし、文部科学大臣所轄の学校法人では、補助金の額が寡少であって、所轄庁の許可を受けたときは監査を除外できることとなっています(同法14C⊇)。ここで、補助金の額が寡少というのは、当面1000万円に満たない場合を意味しています。(文部省通知。昭和51.7.28文管振第215)

知事所轄の学校法人では、これに準じて所轄庁が定めることになっています。(助成法等の施行について第3の2)。


また、計算書類については、所轄庁の指定する事項に関し、公認会計士又は監査法人の監査報告書を添付しなければならないのですが、文部科学大臣を所轄庁とする学校法人については、この指定監査事項は次のとおりです。

「学校法人会計基準(昭和46年文部省令第18号)の定めるところに従って、会計処理が行われ、財務計算に関する書類(資金収支内訳表及び消費収支内訳表を除く。)が作成されているかどうか。」(昭51年。文部省告示135号)。

 

 歴史的にみると、文部大臣所轄学校法人は、昭和45年度から監査が義務付けられました(旧私学法第59条)。知事所轄法人は知事の定めたのですが、昭和50年度までに監査の告示をした都府県は、数で言うと一桁でした。しかし、昭和51年度の私学振興助成法が施行され、大学から幼稚園に至るまで、すべて経常費助成を受ける学校法人が、全国的に監査を受けることになりました。


 今日は、ここまでです。



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2012年08月30日

【私学助成法】第13条(意見の聴取等)

聞く

こんにちは! 今年の夏休みから続いて私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、私学助成法第13条(意見の聴取等)です。

 

 

 

 

【私学助成法第13条】(意見の聴取等)←表題を加筆

13 所轄庁は、第12第3号又は第4号の規定による措置をしようとする場合においては、あらかじめ、当該学校法人の理事又は解職しようとする役員に対して弁明の機会を付与するとともに、私立学校審議会等の意見を聴かなければならない。

 

 行政手続第3章第3節の規定及び前条第2項から第5項までの規定は、前項の規定による弁明について準用する。

 

【かんたん説明】

1.本条の趣旨

私立学校振興助成法(第12条の2及び)第13条では、第12条に規定する助成を受けた学校法人に対する所轄庁の権限行使の際の、意見聴取等の手続きを規定しています。

 

2.所轄庁の監督に対する手続

助成法第12条の2を参照下さい。

 

手続規定はシンプルにいきます。

今日は、ここまでです。



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2012年08月29日

【私学助成法】第12条の2(意見の聴取等)

聞く

 こんにちは! 今年の夏休みから続いて私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、私学助成法第12条の2(意見の聴取等)です。

 

【私学助成法第12条の2

(意見の聴取等)

12条の2 所轄庁は、前条第2号の規定による是正命令をしようとする場合には、あらかじめ、私立学校審議会又は学校教育法第95に規定する審議会等(以下「私立学校審議会等」という。)の意見を聴かなければならない。

 

 所轄庁は、前条第2号の規定による是正命令をしようとする場合には、行政手続法(平成5年法律第88号9第30の規定による通知において、所轄庁による弁明の機会の付与に代えて私立学校審議会等による弁明の機会の付与を求めることができる旨並びに当該弁明のために出席すべき私立学校審議会等の日時及び場所並びに第4項の規定による弁明書を提出する場合における当該弁明書の提出先及び提出期限を通知しなければならない。

 

 私立学校審議会等は、当該学校法人が私立学校審議会等による弁明の機会の付与を求めたときは、所轄庁に代わって弁明の機会を付与しなければならない。

 

 前項の規定による弁明は、当該学校法人が弁明書を提出してすることを求めたときを除き、私立学校審議会等に出席してするものとする。

 

 行政手続法第29第2項及び第30(同法第16の準用に係る部分に限る。)の規定は、第3項の規定により私立学校審議会等が行う弁明の機会の付与について準用する。この場合において、同法第31において準用する同法第16第4項中「行政庁」とあるのは、「私立学校振興助成法第12条の2第1項の私立学校審議会等」と読み替えるものとする。

 

 第3項の規定により私立学校審議会等が弁明の機会を付与する場合には、行政手続法第3章第12及び第14を除く。)の規定は、適用しない。

 

 前条第2号の規定による是正命令については、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てをすることができない。

 

【かんたん説明】

1.本条の趣旨

私立学校振興助成法第12条の2(及び第13条)では、第12条に規定する助成を受けた学校法人に対する所轄庁が権限を行使する際の意見聴取等の手続きを定めています。

 

2.所轄庁の監督に対する手続

手続規定はシンプルにいきます。

助成法第12条は,助成法の規定により助成を受ける学校法人に対する所轄庁の監督権限について4つ定めていました。

報告徴収・質問検査権

⊆容定員超過の是正命令

予算の変更勧告

役員の解職勧告

所轄庁がこの◆塀成法第12条の2),とぁ塀成法第13条)を行う場合,あらかじめ学校法人の理事等に対して弁明の機会を与えると共に,私立学校審議会又は大学設置・学校法人審議会の意見を聴かなければならないことを定めています。

所轄庁の監督

手続

手続の根拠

報告徴収・質問検査権

収容定員(超過)の是正命令

所轄庁はあらかじめ学校法人の理事等に対して弁明の機会を与えると共に,私立学校審議会又は大学設置・学校法人審議会の意見を聴く

12条の2(本条)

M住擦諒儿拘告

13

ぬ魄の解職勧告

 

今日は、ここまでです。



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2012年08月28日

【私学助成法】第12条(所轄庁の権限)

審判

 こんにちは! 今年の夏休みから続いて私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、私学助成法第12条(所轄庁の権限)
です。第12条から13条は、助成を行う所轄庁の私学に対する行政上の権限を規定しています。



【私学助成法第12条】(所轄庁の権限)

12 所轄庁は、この法律の規定により助成を受ける学校法人に対して、次の各号に掲げる権限を有する。

一 助成に関し必要があると認める場合において、当該学校法人からその業務若しくは会計の状況に関し報告を徴し、又は当該職員に当該学校法人の関係者に対し質問させ、若しくはその帳簿、書類その他の物件を検査させること。

二 当該学校法人が、学則に定めた収容定員を著しく超えて入学又は入園させた場合において、その是正を命ずること。

三 当該学校法人の予算が助成の目的に照らして不適当であると認める場合において、その予算について必要な変更をすべき旨を勧告すること。

四 当該学校法人の役員が法令の規定、法令の規定に基づく所轄庁の処分又は寄附行為に違反した場合において、当該役員の解職をすべき旨を勧告すること。


【かんたん説明】

1.本条の趣旨

 本条は、所轄庁の助成に伴う監督規定を定めています
 すなわち、所轄庁は、助成を受ける学校法人に対し下記の権限を持っていることを定めています。
  報告徴収・質問検査権
  収容定員(超過)の是正命令
  予算の変更勧告
 ぬ魄の解職勧告
 この所轄庁の4つの権限は、私立学校法の規定にはない強い権限です。 ビジネス的に考えると所轄庁は補助金を出す代わりに口も出すということです。
 なお、この権限は助成法12条により認められる所轄庁の限定的な権限です。と言うのは、助成を受けない私学に対しては、所轄庁にはこの権限はないからです。また、実務では、この所轄庁の権限の発令はほとんどないようです。


2.所轄庁の権限の性質

私学助成法12条に基づく、予算の変更勧告や役員の解職勧告があるように所轄庁は学校法人に対して強い権限を持つのですが、いずれも行政指導にとどまり法的な強制力はありません。

 

ただ、行政指導には法的な強制力はないが、私立学校及び学校法人の所轄庁は、学校法人の希求する認可申請について、裁量行為としての認可の権限を有しており、また、補助金について、後述のとおり増減・不交付の権限を有しているので、行政指導が、事実上の強制力をもって行われることとなります。

(参考:俵先生。「解説私立学校法H22p468。法友社)


なお、所轄庁の監督には、私学助成法による監督の他にも、補助金適正化法による監督があります。補助金適正化法による文部科学大臣の監督は、学校法人の所轄庁としての監督ではなく、財政法上の「各省各庁の長」としての監督となります。監督の権限も異なり、例えば、補助金適正化法による立入検査等は極めて強い権限であって、本条,諒鷙霙Ъ茵⊆遡筝〆左△醗曚覆辰討い泙后

 

所轄庁の権限の種類

権限の性質

助成法による監督権限(本条)

学校法人の所轄庁としての監督

補助金適正化法による監督権限

財政法上の「各省各庁の長」としての監督




今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 




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2012年08月27日

【私学助成法】第11条(間接助成)

リレー


こんにちは! 今年の夏休みから続いて私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、私学助成法第11条(間接補助)
です。助成法の11条は、私学事業団を通じた私学助成を規定しています。

 

【私学助成法第11条】(間接補助)

11 国は、日本私立学校振興・共済事業団法(平成9年法律第48号)の定めるところにより、この法律の規定による助成で補助金の支出又は貸付金に係るものを日本私学振興・共済事業団を通じて行うことができる。

 

【かんたん説明】

1.本条の趣旨

 本条は、事業団を通じての間接助成の規定を定めています。

すなわち、本条は、「国は、日本私立学校振興・共済事業団法の定めるところにより、私学助成法の規定による助成で補助金の支出又は貸付金に係るものを日本私立学校振興・共済事業団を通じて行うことができる」としています。

 

2.日本私立学校振興・共済事業団について

 日本私立学校振興・共済事業団は,日本私立学校振興・共済事業団法(平成9年法律第48号)に基づき,平成10年1月に設置された特殊法人で、文部科学省に外郭団体に当たります。

 事業団の業務は大きく2つにわかれ、助成業務と共済業務に分かれています。

□助成業務…私立学校のための補助事業、融資事業、寄付金事業、経営支援・情報提供事業等を実施しています。

□共済業務…私立学校教職員のための短期給付事業、長期給付事業、福祉事業を実施しています。

 

2.間接助成の流れ

 本条は間接補助の規定が置かれており,「国は補助金の支出又は貸付金に係るものを日本私立学校振興・共済事業団を通じて行うことができる」しています。本条の適用対象となる補助金としては,私立大学等経常費補助金があります。

※私立大学等経常費補助金の流れ

文部科学大臣(一括交付) 事業団 (配分)各私立大学など

 

今日はここまでです。



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2012年08月24日

【私学助成法】第10条(その他の助成)

案内

 こんにちは! 今年の夏休みから続いて私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、助成法第10条(その他の助成)です。私学事業団さんが私学に対して行う低利な融資の根拠もここにあります。
 通常、「その他の助成」としては助成法第8法と第10条が挙げられます。第10条は経常的経費に対する補助ではないので「その他の助成」と整理されています。


【私学助成法第10条】(その他の助成)

 国又は地方公共団体は、学校法人に対し、第4条第8条及び前条に規定するもののほか、補助金を支出し、又は通常の条件よりも有利な条件で、貸付金をし、その他の財産を譲渡し、若しくは貸し付けることができる。ただし、国有財産法(昭和23年法律第73号)並びに地方自治法(昭和22年法律第67号)第96及び第237から第238条の5までの規定の適用を妨げない。


【かんたん説明】

1.本条の趣旨

国又は地方公共団体は、前記の、大学・高等専門学校の経常費補助、学資貸与事業の助成、及び都道府県に対する補助のほかにも、補助金を支出し、又は通常の条件よりも有利な条件で、貸付金をし、その他の財産を譲渡し、若しくは貸し付けることができると規定しています。事業団さんが私立学校に融資をする場合の根拠規定にもなっています。

 第8条と本条は、助成法では経常的経費の補助以外の助成なので「その他の助成」と整理されています。


2.その他の助成

これから先は、また小野先生の力をお借りします。

「(4)その他の助成

助成法第8条では、学校法人が行う学資の貸与事業についての助成の規定が置かれており、国又は地方公共団体は、学校法人がその設置する学校の学生又は生徒に対し学資の貸与事業を行う場合、資金の貸付けその他必要な援助をすることができることとされている。

助成法第10条ではその他の助成として、国又は地方公共団体は、学校法人に対し、同法第4条、第8条及び第9条に規定するもののほか、補助金を支出し又は通常の条件よりも有利な条件で貸付金をし、その他の財産を譲渡し、若しくは貸付けることができることとされている。この規定は従来、私立学校法第59条に置かれていた一般的な助成の根拠規定とほぼ同じ趣旨の規定である。

 

 なお、現在の私立学校法第59条では、学校法人等に対する公的助成は、「別に法律で定めるところにより、学校法人に対し、私立学校教育に関し必要な助成をすることができる」こととされている。この結果、憲法第89条の公金の支出の規定との関係から、学校法人に対する助成は、「別の法律」の規定が必要であると解さざるを得ず、この「別の法律」としては、例えば助成法、産業教育振興法、理科教育振興法、私立大学の研究設備に対する国の補助に関する法律、その他の個別法が考えられるが、この助成法第10条の規定は、あらゆる類型の私学助成を包括する規定であると解されている。助成法第10条の規定に基づく補助の具体例としては、国の場合、私立大学・大学院等教育研究装置施設整備費補助金がある。」  (小野先生p266〜267)


今日も小野先生の本のお力をたくさん借りてしまいました。

今日は、ここまでです。



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2012年08月23日

【私学助成法】第9条(学校法人に対する都道府県の補助に対する国の補助)

都県への分配  こんにちは! 今年の夏休みから続いて私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、私学助成法第9条(学校法人に対する都道府県の補助に対する国の補助)です。
 知事所轄の学校法人さんにとってとても大切な規定ですね。国から都道府県への補助は、この9条の補助と地方交付税交付金があるのですね。


 

 

【私学助成法第9条】

(学校法人に対する都道府県の補助に対する国の補助)
 都道府県が、その区域内にある幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校又は特別支援学校を設置する学校法人に対し、当該学校における教育に係る経常的経費について補助する場合には、国は、都道府県に対し、政令で定めるところにより、その一部を補助することができる。

→関連条文:施行令第4条(法第9条の国の補助)


【かんたん説明】

1. 本条の趣旨

都道府県が、その区域内にある幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校又は特別支援学校を設置する学校法人に対し、当該学校における教育に係る経常的経費について補助する場合には、国は、都道府県に対し、政令で定めるところにより、その一部を補助することができると定めています。

 知事所轄の私立学校については、経常的経費補助金の財源となるありがたい規定です。国が直接、補助するわけでなく所轄庁である都道府県が所轄の私立学校に補助する場合、国が都道府県に補助するわけです。


2.高等学校以下の私立学校に対する補助

 毎回、申し訳ないのですが、法規集を見ても助成法についてはあまり説明資料がありません。今日も小野先生の本をお借りいたします。

 

「……高等学校以下の私立学校については,これを所管する都道府県が経常的経費に対する補助を行うことができるよう,昭和45年以降,地方交付税において財源措置が行われてきたが,私学助成が低水準である都道府県の解消を図るとともに私学助成の全般的な拡充を図るため,昭和50年度から新たに都道府県に対する国の補助の制度が設けられた。

 

助成法では,これらの経緯を踏まえ,都道府県間のアンバランスと地方財政の困難から来る援助の不十分さを解消するため第9条の規定が設けられたものである。国の場合と異なり,都道府県の補助の割合が明示されていないのは,財政に関する地方自治の原則を尊重すると共に,現に国が私立大学等に対して行うと同様の補助が法律の規定がなくとも行われている事実があるからであるとされている。


助成法施行令第4条では国の補助金の算定方法が示されており,都道府県の児童・生徒1人当たりの補助金額に応じて国庫補助の1人当たりの補助金額が定められることとされている。」 

(小野先生。私立学校法講座(H21)p266より)


今日も小野先生の本を大分お借りしました。

今日は、ここまでです。



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2012年08月22日

【私学助成法】第8条(学校法人が行う学資の貸与の事業についての助成)

学校へ配付 こんにちは!今年の夏休み(後半)は私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、私学助成法第8条(学校法人が行う学資の貸与の事業についての助成)です。

 

 

【私学助成法第8条】

(学校法人が行う学資の貸与の事業についての助成)

第8条 国又は地方公共団体は、学校法人に対し、当該学校法人がその設置する学校の学生又は生徒を対象として行う学資の貸与の事業について、資金の貸付けその他必要な援助をすることができる。

 

【かんたん説明】

1. 本条の趣旨

国又は地方公共団体は、学校法人が行う学生・生徒に対する学資貸与事業について、資金の貸付けやその他必要な援助をすることができることを定めています。

 

2.その他の助成

助成法と言えば、経常的経費の補助だと思いがちですが、助成法第8条では,学校法人が行う学資の貸与事業についての助成の規定が定められています。

 

今日のミニ説明はここまでです。ホントにシンプルでした。



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2012年08月21日

【私学助成法】第7条(補助金の増額等)

増額 こんにちは! 今年の夏休みから続いて私立学校振興助成法を読み込んでいます。さて、今日は、私学助成法第7条(補助金の増額など)です。私立学校にとってはありがたい話ですね。

 助成法第4条から第7条までの規定は、私立大学、私立短期大学、私立高等専門学校(以下「私立大学等」といいます。)の経常的経費に対する補助について定めていいます。

 

 第4条 私立大学等の経常的経費の補助

 第5条 補助金の減額等

 第6条 補助金の不交付 

 7条 補助金の増額等←今日はココ!

 

 

(補助金の増額)

第7条 国は、私立大学における学術の振興及び私立大学又は私立高等専門学校における特定の分野、課程等に係る教育の振興のため特に必要があると認めるときは、学校法人に対し、第4条第1項の規定により当該学校法人に交付する補助金を増額して交付することができる。

 

【かんたん説明】

1.本条の趣旨

 本条は、国が下記の場合、経常的経費の補助金を増額して交付することができることを定めています。

〇篶大学における学術の振興のために特に必要があると認めるとき

∋篶大学又は私立高等専門学校における特定の分野、課程等に係る教育の振興のために特に必要があると認めるとき

 

2.補助金の増額について

 本条の制定の背景については、小野先生の本の助けをお借りします。

 

「……助成法第5条及び第7条の規定による補助金の減額又は増額について、文部科学大臣の定めるところによるものとされている。具体的には、例えば、傾斜配分による補助金等の調整を行い、教育研究条件の優れた大学等には補助金が比較的多く配分することで、教育研究条件の充実向上を誘導する仕組みになっているとともに、いわゆる特別補助の形で、大学院の充実や教育研究の高度化、教育研究の国際交流、生涯学習の振興など社会的要請の強い特色ある教育研究の実施に着目して一般補助に上乗せして補助が行われている。

 

私立大学等の経常費補助については、近年その配分方法の改善が各方面から指摘されており、私学の独自性が十分発揮され、その質的向上が図られるよう適切な教育・研究プロジェクトに対する助成を重視する等の方向が求められている。また、管理運営が著しく適正を欠く法人等については、補助金上の制裁措置の強化が求められている。このような配分方法の改善や制裁措置の強化についてはそれぞれ必要な改善措置が行われているところである。(注1)」(小野先生p265

 

(注1)私立大学等経常費補助金の具体的な配分については、「一般補助」と「特別補助」に区分して交付されている。

「一般補助」については、私立大学等ごとに専任教員数、専任職員数、学生数等にそれぞれ所定の単価を乗じて得た補助基準額を当該私立大学等ごとの教育研究条件の整備状況(ヽ慇諺軣螳に対する在籍学生数の割合、∪貲ざ軌等の数に対する在籍学生数の割合、3慇固蕊婉蘯入に対する教育研究経費支出等の割合など)を勘案した係数で調整して配分(傾斜配分調整幅130〜1%)することにより、私立大学等が自主的に教育研究条件を高めるよう誘導しているところである。

 

また、「特別補助」については、大学院の充実、高度情報化の推進、外国人留学生の受入れなど、社会的要請の強い特色ある教育・研究に着目して増額補助を行っており、それぞれの私立大学等が独自の校風に基づき特色ある教育研究を推進するよう配慮しているところである。

 

減額調整

(1)法令等違反

(2)中期滞納法人

(3)紛争(私立大学等・学部等)

(4)その他管理運営不適正等

(小野先生p277

 

本日は、小野先生の本に頼りすぎました。本日ここまでです。



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2012年08月20日

【私学助成法】第6条 補助金の不交付

補助金の不交付

 こんにちは!今年の夏休み(後半)は私立学校振興助成法を読み込んでいます。さて、今日は、私学助成法第6条(補助金の不交付)ですが、助成法第4条から第7条までの規定は,私立大学,私立短期大学、私立高等専門学校(以下「私立大学等」といいます。)の経常的経費に対する補助について定めていいます。

 

4条 私立大学等の経常的経費の補助

 第5条 補助金の減額等

 6条 補助金の不交付 ←今日はココ!

 第7条 補助金の増額等

 

【私学助成法第6条】(補助金の不交付)←表題は加筆

第6条 国は、学校法人又は学校法人の設置する大学若しくは高等専門学校が前条各号の一に該当する場合において、その状況が著しく、補助の目的を有効に達成することができないと認めるときは、第4条第1項の規定による補助金を交付しないことができる。学校法人の設置する大学又は高等専門学校に、設置後学校教育法に定める修業年限に相当する年数を経過していない学部又は学科(短期大学及び高等専門学校の学科に限る。)がある場合においては、当該学部又は学科に係る当該補助金についても、同様とする。

 

【かんたん説明】

1.本条の趣旨

本条は、学校法人又はその設置する私立大学等が同法第5条各号の補助金の減額事由に該当する場合,その状況が著しく,補助の目的を有効に達成できないと認めるときは,不交付とすることができる旨定めています。(本条前段)

また,私立の大学・短期大学等の学部・学科が設置後完成年度に達していない場合についても,不交付とすることができると定めています。(本条後段)

 

2.補助金の不交付の理由

 本条は、学校法人又はその設置する私立大学等が第5条の減額事由に該当する場合,その該当状況が著しく,補助の目的(私立学校の健全な発展に資すること)が有効に達成できないと認めるときは,不交付とすることができる旨定めています。

  

これは、経常的経費の補助金自体がもともと国民の税金を財源にすることから法律上、補助金の減額(5条)や不交付事由(6条)を明確に定めたのですが、そもそも補助法の本来の目的(私立学校の健全な発展に資すること)が有効に達成出来ない場合であるので補助金の不交付となる場合があっても仕方がないと考えられます。

 

今日は、ここまでです。



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2012年08月17日

【私学助成法】第5条(補助金の減額等)

補助金の減額

 こんにちは!今年の夏休み(後半)は私立学校振興助成法を読み込んでいます。さて、今日は、第5条ですが、助成法第4条から第7条までの規定は,私立大学,私立短期大学、私立高等専門学校(以下「私立大学等」といいます。)の経常的経費に対する補助について定めていいます。助成法第4条を踏まえて5条から7条は、補助金が減額されることや、場合によっては不交付になること、必要に応じて増額することが定められています。


 第4条 私立大学等の経常的経費の補助

 第5条 補助金の減額等 ←今日はココ!

 第6条 補助金の不交付

 第7条 補助金の増額等


【私学助成法第5条】(補助金の減額等)

第5条 国は、学校法人又は学校法人の設置する大学若しくは高等専門学校が次の各号の一に該当する場合には、その状況に応じ、前条第1項の規定により当該学校法人に交付する補助金を減額して交付することができる。

一 法令の規定、法令の規定に基づく所轄庁の処分又は寄附行為に違反している場合

二 学則に定めた収容定員を超える数の学生を在学させている場合

三 在学している学生の数が学則に定めた収容定員に満たない場合

四 借入金の償還が適正に行われていない等財政状況が健全でない場合

五 その他教育条件又は管理運営が適正を欠く場合


【かんたん説明】

1.本条の趣旨

助成法第5条では補助金の減額事由として5つの場合を挙げています。


2.補助金が減額される5つの場合

 本条では、私立大学等の経常的経費の補助金の減額事由が5つ決まっていました。

 ざっくり言うと

5つの減額事由

コメント・説明

,亘[甍稟拭ご麌躪坩抂稟薪

当然ですね。

定員超過の水増し入学の場合

仕方ないです。

D螳割れの場合

このような事態は私立大学等の教育研究にとって好ましい状態とはいえないため,補助金の減額事由とされている。

(小野先生p264

ず眄状況が健全でない場合

具体的には日本私立学校振興・共済事業団からの借入金の返済を滞納している場合,公租・公課の納入を怠っている場合,著しい債務超過等財政状況が不健全な場合である。(小野先生p264

ザ軌蘊魴鑠瑤牢浜運営が適正を欠く場合

役員間の紛争,教職員・学生の紛争,事務処理不適正その他管理運営が適正を欠く場合である。(小野先生p264



今日は、ここまでです。

 

 

 

 



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2012年08月16日

【私学助成法】第4条(私立大学等の経常的経費の補助)

政府


 こんにちは!今年の夏休み(後半)は私立学校振興助成法を読み込んでいます。さて、今日は、私学助成法第4条(私立大学等の経常的経費の補助)です。助成法第4条から第7条までの規定は,私立大学,私立短期大学、私立高等専門学校(以下「私立大学等」といいます。)の経常的経費に対する補助について定めていいます。第4条は、助成法で一番重要な規程と言われています。第4条があるので、今でも経常費助成が続いています。

 

 4条 私立大学等の経常的経費の補助

 第5条 補助金の減額等

 第6条 補助金の不交付

 第7条 補助金の増額等


それでは、第4条に入ります。


(私立大学及び私立高等専門学校の経常的経費についての補助)

第4条 国は、大学又は高等専門学校を設置する学校法人に対し、当該学校における教育又は研究に係る経常的経費について、その2分の以内を補助することができる。

 ※関連条文:令第3条(法第4法,諒篏金の額)


 

2 前項の規定により補助することができる経常的経費の範囲、算定方法その他必要な事項は、政令で定める。

 ※関連条文:令第1条(法第4条△侶仂鐡経費の範囲)

      令第2条(法第4条△侶仂鐡経費の算定方法)

 


【かんたん説明】

1.本条の趣旨

 国は、私立大学等を設置する学校法人に対し、ける教育又は研究に係る経常的経費の補助ができること及び算定方法を定めています。

経常的経費の補助については,昭和45年度から既に予算補助として行われていましたが,助成法の制定により本条に基づく法律補助となりました。 

なお、この補助は、日本私立学校振興・共済事業団を通じて行われます(同法11条、日本私立学校振興・共済事業団法23条1項1号)


2.経常的経費の範囲

 補助の対象となる経常的経費の範囲は、助成法施行令第1条とこれを受けた文部科学大臣裁定等で定められています。

 詳細は、施行例第1条を参照いただくとして、経常的経費の範囲をざっくり言えば、

  \貲ざ軌等給与費、

  ∪貲たΠ給与費、

  H鷯鏘亢軌給与費、

  だ貲ざ疑Πの労災保険料、

  ダ貲ざ疑Πの雇用保険料、

  専任教職員の年金保険料、

  Ф軌藐Φ羞佝顱

  ┳慇犬里燭瓩慮生補導費、

  教員の研究旅費、

   等毎年度経常的に必要な経費が定められています。


3.補助の範囲についての考え方

(1)経常的経費に対して補助することとした理由

経常的経費に対して補助することとしたのは、「臨時的経費,例えば,校地,校舎等の施設費は私立学校においては、本来、創設の際においてその趣旨に賛同した者の寄附等によって学校法人が自ら調達すべきものであり、一時的なものであるので、国としてはこれに対して補助するよりも,私立学校の自主性を尊重しつつ,その教育研究の充実向上を期するという観点から、毎年度,教職員給与費や教育研究に必要な経費等の経常的経費に対する補助を行うことが望ましいと考えたから」です(小野先生の私立学校法講座p263。)


(2)1/2補助の理由

では、「なぜ経常的経費の補助の割合を1/2以内」としたのでしょうか?

これは法規集には書かれていないので、また小野先生の本のお借りいたします。

「助成法第4条第1項で2分の1以内とされているのは、〇篶学校の自主的運営を考えた場合、やはり公費による補助は2分の1というのが1つの目安であること、2分の1という目標を念頭に置きながらも財政事情を考慮して2分の1以内という裁量権を国に与えたものであるとされている。」(p263)

 私立学校法第1条では、私立学校の自主性と公共性と挙げていましたが、私学経営の自主性を確保するためにも経費の範囲は1/2以内としたように読めます。


3.補助金の額の算定

なお、本条第2項では、「補助することができる経常的経費の範囲,算定方法その他必要な事項は政令で定める」としています。これを受けて、助成法施行令第1条から第3条では経常的経費の範囲、算定方法、補助金の額についての規定が定められています。


 今日は、ここまでです。



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2012年08月15日

【私学助成法】第3条(責務)

学校の責務

3.基本金対象資産と基本金を考える際の留意点

 学校会計の基本金の定義は基準の第29条にありました。慣れても読みづらい定義ですが、理解するとよく考えられた定義です。

 「学校法人が、その諸活動の計画に基づき必要な資産(基本金対象資産)を継続的に保持するために維持すべきものとして、その帰属収入のうちから組み入れた金額を基本金とする。」 この定義で、継続的保持の判断に当たっては次の点が前提とされているので留意すべきこととされています。

 

「ア 私立学校振興助成法では、学校法人の責務として当該学校の教育水準の向上に努めなければならないものとしており(私立学校振興助成法第3条)、教育水準の低下を来たすような資産の処分は適当ではない。また一時的に教育水準の低下をもたらすことがあっても、速やかに元の水準に引き上げなければならない。」(日本公認会計士協会・学校法人委員会研究報告第15号のQ1−1)

 

 つまり、「借金でない自己財源(基本金)を用意して、校地・校舎など(基本金対象資産)を購入し継続的に持ち続けて」、助成法第3条にあるように学校法人の責務として教育水準の向上に努めなければならないことを言っています。

 基本金は、とても優れた概念なので、別項でまたご説明したいと思います。

 

今日は、ここまでです。


こんにちは!今年の夏休み(後半)は私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、助成法第3条(責務)です。

 

 

 

 

 

【私学助成法第3条】(学校法人の責務)

第3条 学校法人は、この法律の目的にかんがみ、自主的にその財政基盤の強化を図り、その設置する学校に在学する幼児、児童、生徒又は学生に係る修学上の経済的負担の適正化を図るとともに、当該学校の教育水準の向上に努めなければならない。

 

【かんたん説明】

1.本条の趣旨

本条は、学校責務を3つ挙げています。

第1条と表裏一体のような条文です。つまり、第1条の目的を踏まえて第3条では、私学には3つの責務が定められています。

 

2.3つの責務

本法第1条で、法律の形態で私立学校振興助成についての国の基本的姿勢と財政援助の基本的方向を宣明しました。そして、第1条の究極の目的は「私立学校の健全な発展」でした。この究極目的達成のために学校法人には3つの努力義務が課されています。そのため本法第1条の学校法人の3つの目的と本条の3つの責務には共通性が見られます。

 

※3つの目的(1条)と3つの責務(3条)

 3つの目的(1条)

3つの責務(3条)

私立学校の教育条件の維持及び向上


当該学校の教育水準の向上に努めなければならない。

本条後段

修学上の経済的負担の軽減


その設置する学校に在学する幼児、児童、生徒又は学生に係る修学上の経済的負担の適正化を図るとともに

本条中段

私立学校の経営の健全性を高める


自主的にその財政基盤の強化を図り(本条前段)

本条前段


 

 



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2012年08月14日

【助成法】第2条(定義)

学校こんにちは!今年の夏休み(後半)は私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、助成法第2条(定義)です。

 

 

 

 

【私学助成法第2条】(定義)

第2条 この法律において「学校」とは、学校教育法第1条に規定する学校をいう。

 この法律において「学校法人」とは、私立学校法第3条に規定する学校法人をいう。

 この法律において「私立学校」とは、私立学校法第2条第3項に規定する学校をいう。

 この法律において「所轄庁」とは、私立学校法第4条に規定する所轄庁をいう。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

本条は、「学校」、「学校法人」、「私立学校」、「所轄庁」についての定義をしています。

各用語は、学校教育法及び私立学校法の同じ定義です。

 

2.各用語の定義

用語

定義

根拠法

学校

「学校」とは、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。

学校教育法第1条

学校法人

「学校法人」とは、私立学校の設置を目的として、この法律の定めるところにより設立される法人をいう。

私立学校法第3

私立学校

「私立学校」とは、学校法人の設置する学校をいう。

私立学校法第2条

所轄庁

「所轄庁」は下記にまとめました。

■文部科学大臣が所轄庁

 鳥篶大学と私立高等専門学校

◆牒,了篶学校を設置する学校法人

…,了篶学校と知事所轄の設置校を併せ持つ学校法人

 

■都道府県知事が所轄庁

 長盥三焚爾了篶学校、 

  私立専修学校と私立各種学校

◆牒,了篶学校を設置する学校法人

  と第64条第4項の法人

私立学校法第4

 

 このように助成法の第2条では学校、学校法人、私立学校及び所轄庁についての定義が定められていますが、これらの定義は私立学校法や学校教育法の定義と同じです。

 

今日は、ここまでです。



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2012年08月13日

【私学助成法】第1条(目的)

目的2

こんにちは!今年の夏休み(後半)は私立学校振興助成法を読み込んでいます。今日は、助成法の第1条(目的)です。

 

 

【私学助成法第1条】(目的)

第第1条 この法律は、学校教育における私立学校の果たす重要な役割にかんがみ、国及び地方公共団体が行う私立学校に対する助成の措置について規定することにより、私立学校の教育条件の維持及び向上並びに私立学校に在学する幼児、児童、生徒又は学生に係る修学上の経済的負担の軽減を図るとともに私立学校の経営の健全性を高め、もつて私立学校の健全な発達に資することを目的とする。

 

【かんたん解説】

1.本条の趣旨

 本条は、助成法は、3つの目的の達成を図り、究極の目的である「私立学校の健全な発達」に資することを規定しています。これらの目的が今でも私学助成の重要な理由になっています。

3つの目的

究極の目的

私立学校の教育条件の維持及び向上

 


 

私立学校の健全な発達に資する

修学上の経済的負担の軽減

私立学校の経営の健全性を高める


 

2.法律の位置づけ

私立学校法では、

【私立学校法】(助成)

第59条  国又は地方公共団体は、教育の振興上必要があると認める場合には、別に法律で定めるところにより、学校法人に対し、私立学校教育に関し必要な助成をすることができる。


 

 ここにいう別に定める法律として、「私学助成法」があります。

従来の予算補助の形態から一歩を進めて国民の明確なコンセンサスともいうべき法律の形態で私立学校振興助成についての国の基本的姿勢と財政援助の基本的方向を宣明するとともに,私立学校も国の財政援助についての法的保障のもとに経営の安定の努力を払えることを明確にしたもので、私学関係者の問で高く評価されています。

 

今日は、ここまでです。



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2012年08月10日

【私学助成法】制定当時の記録(文部省)から1

案内こんにちは!私学助成法をこれからみていくわけですが、その前に助成法が制定された当時の生の話を当時の記録(文部省)を遡りみておきます。

分量の関係で2回に分けて掲載いたします。

 

 

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出典:ジュリスト1976.1.1「特集・教育の再編成」

 「私立学校振興助成法」

   高橋邦男(文部省管理局振興課長)より(前半。図表は省略)

 

75回国会において、私学助成策のいっそうの拡充を期するための私立学校振興助成法が成立し、昭和5141日から施行されることとなった。

以下この法律を中心に我が国の私立学校の現状、私学助成の推移等について述べてみたい。

 

◆私立学校の現状

我が国の学校教育の普及率は諸外国に比べてきわめて高い水準にあり、中でも高等教育については、アメリカに次いで普及している(表1)。この理由は、我が国の社会が必要としている指導的立場に立てる人材育成の要請と、子弟に対する高等教育が是非必要だと考える国民の多数を占めるいわゆる中産階級の拡大等によるものと考えられるが、特に昭和30年代の半ば以降の経済成長の躍進と。ベピーブームに伴う急激な大学生の急増に対して、国・公立大学も新設されてきたが、主としてこの量的拡充の問題に対応してきたのは私立学校であった。

 

すなわち、私立の大学(短大)及び高等専門学校は、昭和50年度において学校数で全体の高等教育機関998校のうち746校(74.7%)、在学者で208万人のうち164万人(79%)を占めており、高等教育の拡充・発展に重要な貢献をしてきた。

 

また、高等学校以下について見ると、高等学校で全生徒の30%、幼稚園で75%もの子供達は私立学校に在学(園)しているものであり、義務教育である小学校・中学校でも合わせて21万人が私立学校に学んでおり、私立学校は、初等中等教育の普及向上に大きな役割を果たしてきた(表2)。

 

しかしながら、私立学校の教育研究条件は国・公立学校と比較して、必ずしも十分とはいえず、例えば国立大学と私立大学における学生一人当たりの経費について昭和46年度を比較すれば国公立が71万円であるのに対し私立では28万円と約39.7%となっている。また、本務教員一人当たり学生数の比較でも私立大学は国公立大学の場合の3.9倍であり、学生一人当たりの校舎面積も国立大学の3分の1程度となっている(表3)。

 

 これはひとつには国立大学と私立大学との学部構成の相違等による点もあるが、大きな理由としては、私立大学においてはその経営の主たる財源を授業料に仰いでおり、授業料の値上げや定員超過等により収入増加を図ることには自ずから一定の限度があり、その枠内でどうしても支出を抑えざるをえない現状に起因すると思われる。

 

一方私立学校の学生等納付金は昭和50年度においてその総額の平均が大学で117万円、高校で13万円、幼稚園で12万円となっている。国・公立学校についてはそれぞれ国立大学8万6,000円、公立高校で1万3,000円、公立幼稚園で1万4,000円であることと比較すれば私立学校に子弟を在学させる父母の経済的負担は非常に大きい(表4)。

 

さらに、最近の経済情勢の変化などのために、私立学校の経営的基盤は弱体化し、もはや設置者の努力のみによっては教育研究条件の維持改善を図ることが困難となっており、独自の校風の下に特色のある教育を行うという私立学校の理想を損うのみならず、その財政状況は年々悪化しており、この財政危機を切り抜けられるかどうか私学関係者は常に不安を抱いている現状にあった。

 

◆私学助成の推移

私立学校の果たしている役割の重要性にかんがみ、国は従来から私学助成の拡充に努めてきた。戦後、私立学校に関する基本的な法律である私立学校法が昭和24年に成立し、同法に第59条として助成の規定が設けられた。当初は戦災復旧などの資金の融資が助成措置の中心であって、昭和37年に私立学校の経営を援助するため、資金の融資を行う特殊法人として私立学校振興会が設立され、国は振興会に対する出資という形で私立学校の経営を援助するという方式が確立された。

 

また、国庫補助金として私立大学の研究設備に関する補助金が昭和28年度から創設され、昭和31年度からは私立大学の理科教育設備に関する補助金が創設されることとなり、特定目的による補助金が逐次充実されてきた。更に、高等学校以下の私立学校に対しても、理科教育設備費、産業教育施設・設備費、幼稚園施設・設備費など特別の経費について設置者に補助することとしてきた。

 

なお、私立学校に対する税制上の優遇措置も大幅に拡充されており、学校法人自体が納める税金は収益事業に係るもののほかは、ほとんどなく、また私立学校に寄付を行った場合の免税措置も逐年改善されており、有利な取扱いがなされている。

 

◆経常費助成の創設

 昭和45年度において、私立の大学、短期大学及び高等専門学校の教育研究の充実向上を図るとともに、これらの学校の経営の健全化に寄与するため、経常的経費に対する補助の制度が創設され、我が国の私学助成は画期的な拡充を見ることとなった。

 

この補助金は、私立の大学、短期大学及び高等専門学校の専任教員給与費を含む教育研究に必要な経常的経費を対象とするものであり、これ以後、私学助成措置の中心は、従来の融資制度からこの経常費補助金に移ることとなった。

 

また、高等学校以下の私立学校に対しても前述した理科教育設備費、産業教育施設・設備費などの国の補助金のほか、各都道府県において、それぞれ融資、補助金などの助成措置を講じていたが、昭和45年度から私立大学に対して国の経常費補助金が創設されたことに伴い、都道府県において高等学校以下の私立学校に対して同様の経常費助成が行えるよう地方交付税制度を通じて都道府県に対する財源措置が講じられてきた。

 

なお、この私立大学等の経常費補助金については、従来の設備費を対象とする補助金とは異なり、専任教員給与費、教育研究に必要な諸経費等の経常費を対象とするものであって、その配分に当たっては、真に教育研究の向上に役立つよう、個々の私立学校の実情を的確に把握しながら、公正な機関が実施することが望ましい。従って、従来、資金の貸付けを中心として私学助成業務を行ってきた私立学校振興会を発展的に解消し、新たに特殊法人として日本私学振興財団を設立し、経常費補助金の交付業務と、資金の貸付け業務を総合的、効率的に行うこととした。また、さらに同財団は、私立学校に対する寄付金を募集し、その管理・配付を行うこととしており、私学助成の具体的実施機関としてその果たすべき役割は大きい。

 

◆私学助成の拡充

 昭和45年度に経常費助成の制度が創設され、日本私学振興財団が発足して以来、国の私学助成策は、経常費助成を中心に年々拡充されてきた。昭和45年度132億円でスタートした私立大学等経常費助成は、昭和50年度には1,000億円を超えることとなった(表5←省略)。

 

また、高校以下の私立学校に対する助成は、一般的には各都道府県が行っており、国は、そのための財源について地方交付税の制度により所要の措置を講じてきたのであるが、都道府県の助成の実情は、各都道府県の間で相当の格差を生じていた。昭和50年度から、新たに私立の小学校、中学校、高等学校及び幼稚園に対する経常費助成費補助金として80億円の国庫補助金を計上し、これによって、都道府県による私学助成の拡充を図ることとしたのである。

 

◆私学助成法制定の経緯

私立学校に対する助成についての法律上の根拠としては、従来から私立学校法第59条があり、この規定をうけて(前記のような)助成を行ってきたのであるが、最近の人件費の高騰と石油危機以来の物価の上昇は、私立学校の経営に大きな打撃を与え、深刻な危機に直面させてきた。 

 

自由民主党文教部会は、昭和484月以来、私学助成に関するチームにおいて、昭和50年度以降の私学助成策について検討を重ね、昭和492月、今後の私学助成について中間報告第2次草案を取りまとめ、私立学校に対し、国・公立学校の経費を基礎とする標準的な経常費及び施設費について、その2分の1を補助することを目途とするとの方針を明らかにしてきた。

 

他方、高校以下の私立学校の関係者は、従来から国庫補助の創設を強く希望していたが、昭和48年に入ってからは、私学関係者の間に私学助成についての法律の制定を求める運動が強力に展開され、第72回国会には、衆・参両院あわせて2,000万人をこえる署名を集めての請願が行われた。

 

私学助成チームでは、引き続き中間報告の法制化の検討に入り、495月には私学振興助成法案の要綱が取りまとめられた。その後私学関係者の意見もはぱ広く聴きながら熱心な討議が引き続き行われ、506月には最終的に党内、財政当局等と調整を行ったすえ、第75回国会の終盤において、自由民主党による議員立法として提案され、可決成立するに至った。

 

私立学校法が昭和25年に施行されて以来、25年ぶりに画期的な私学助成に関する法律が成立したこととなり、これによって従来から行われてきた経常費助成に法律の根拠が与えられることとなり、毎年度の予算措置の安定性が期待できることとなった。また、一方では1,000億円を超える補助金であるので、法律で配分基準を示し、監督規定を整備する必要性にこたえることとした。この法律が今後の私立学校の振興についての国の基本的姿勢を明確にした点は、私立学校関係者の間でも歴史的な前進として評価されている。

 

◆私学助成法の概要 ←明日です。後半へと続きます。

 

―――――――――――――――――――――――――――

今日は、ここまでです。



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【私学助成法】制定当時の記録(文部省)から2

案内こんにちは!私学助成法を逐条ごとにみていくわけですが、その前に助成法が制定された当時の記録(文部省)を遡りみておきます。

分量の関係で2回に分けて掲載いています。後半です。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

出典:ジュリスト1976.1.1「特集・教育の再編成」

 「私立学校振興助成法」高橋邦男(文部省管理局振興課長)より

 

(後半。図表は省略)

◆私学助成法の概要

この法律の内容は次のとおりである。

(1)目的を明確に定めたこと

この法律は、国と地方公共団体が行う私立学校の助成について定めるものであり、その目的として、〇篶学校の教育条件の維持向上、学生・生徒の経済的負担の軽減、私学の経営の健全性を高めることの3つを掲げ、これらを通じて私立学校の健全な発達に資することをねらいとしている。

 

これは、従来の私学助成の根拠規定とされていた私立学校法第59条においては、単に「教育の振興上必要があると認める場合に……私立学校教育の助成のため….:補助金を支出できる」旨の規定が置かれていたことと比較すれば、私学助成についての国の基本的姿勢を宣明するとともに、私立学校も国の財政援助についての法的保障のもとに経営の安定の努力が払えるようにしたもので、その意味するところは非常に大きいといえよう。

 

(2)大学・高等専門学校への補助

私立の大学、高等専門学校の教育研究に係る経常的経費について、国はその2分の1以内を補助することができることを明文でうたい、その経常的経費の範囲、算定方法等については政令で定めることとしたこと。

 

これは、私立大学等に対する国の補助として、まず私立学校の全経費の70%以上を占めるといわれる経常的経費をとりあげ、私立学校の特殊性を考慮して、2分の1という補助の目標を念頭に置きながらも、現在の財政状況等を考慮して2分の1以内と定めたものであり、具体的な経常費の範囲等については毎年度の予算をふまえて政令で規定することとしたものである。

 

なお、これに関連して、補助金の減額または不交付に関する規定を置き法令違反、著しい定員超過その他一定の場合には、補助金を減額して交付し、または全く交付しないこととする措置をとることとしている。これは、健全な私学の経営・教育研究の向上を図る観点から、日本私学振興財団法等の施行の経験に基づき、国民の税金であるところの補助金の適正な執行を図るとともに、減額等の理由を法律上明確にしたものである。

 

また、私立大学における学術の振興や、大学・高等専門学校の特定の分野、課程等に係る教育の振興のため特に必要があるときは、補助金を増額して交付することができることとし、政策目的による補助金の増額を法律上規定して、補助金のより効果的な配分が行えることとした。

 

(3)都道府県が行う高校以下の学校への補助に対する国の補助

都道府県が、その区域内にある私立の小学校、中学校、盲学校、聾学校、養護学校または幼稚園の教育に係る経常的経費について補助する場合には、国は、都道府県に対し、政令で定めるところにより、その一部を補助することができることとし、国の補助を明文でうたったこと。

 

高校以下の私学助成については、前述したように従来から地方自治の原則により、国は地方交付税制度を通じて私立大学等の経常費助成に準じた助成ができるよう財源措置を講じてきたところである。しかしながら、その現状は、都道府県聞の助成にアンバランスが生じており、また、最近の地方財政の悪化に伴い、各都道府県は国庫補助の拡充を強く期待している。

 

なお、国の場合と異なり、都道府県の補助の割合を明示していないのは、財政に関する地方自治の原則を尊重するとともに、現に国が私立大学等に対して行うと同様の補助が、法律の規定がなくとも行われているからである。従来の私立学校法では、このような都道府県に対する国の補助についての規定はなかったものであり、私学関係者からは今後の高校以下への私学助成の一層の拡充が期待されている。

 

(4)その他の助成

学校法人が行う学資の貸与事業について、固または地方公共団体は、資金の貸付けその他必要な援助をすることができる旨の規定を置いたこと。

 

また、以上のほか、国または地方公共団体は、学校法人に対し、補助金を支出しまたは通常の条件よりも有利な条件で貸付金をし、その他の財産を譲渡したり貸し付けたりすることができることとした。この点は、従来の私立学校法59条の規定の趣旨を受け継いだものである。

 

(5)所轄庁の権限の整備

この法律では、助成に関する規定の充実に関連して、従来の私立学校法第59条の監督規定を整理して移し替える等の整備を行っており、所轄庁は、助成を受ける学技法人に対して、次のような権限を有することとした。

ア 助成に関し必要があると認める場合に業務、会計の報告を求め、関係者に質問し、帳簿等を検査すること。

イ 著しい定員超過に対し、是正を命ずること。

ウ 予算が助成の目的から不適当である場合に変更を勧告すること。

エ 役員が法令・寄附行為等に違反した場合に解職を勧告すること。

 

なお、これらのうち、イ、ウ、エの措置を行う場合には学校法人の理事等に弁明の機会を与えなければならず、また、私立学校審議会、私立大学審議会等の意見を聴かなければならないこととしており、その公正妥当な運用のための手続を保証している。これらの規定は、従来の私立学校法第59条にあった、監督規定のうち、凍結されていた第10項の設備・授業の変更命令の規定を削除したほか、若干の整理を行うとともに新たに社会的にも問題となっている大幅な水増し入学に対し、その改善を図るため、定員超過の是正命令の規定を追加したものである。

 

(6)会計書類の作成等

会計書類等についても、私立学校法第59条の規定を移し替えて整備し、経常的経費の補助を受ける学校法人は、学校法人会計基準に従って会計処理を行い、財務計算に関する書類を作成しなければならないこととしたこと。この場合、補助金の額が寡少であって、所轄庁の許可を受けたときを除き、一定の事項について公認会計士等の監査報告書を添付しなければならないこととした。

 

これは、従来、当分の問、知事所轄法人については、監査報告書を添付させるかどうかは知事の判断にまかせることとされていたものであるが、今回この法律によって助成の拡充を図っていくことに伴い、原則として公認会計士の監査を行わせることとして、補助金の適正な執行を図ることとしたものである。 

 

学校法人以外の私立の学校の設置に対する規定を置き、この法律において「学校法人」には、当分の問、学校教育法第102条の規定により私立の盲・聾・養護学校及び幼稚園を設置する個人、民法法人、宗教法人等を含むものとし、必要な読替えを置いて、同じ第75回国会で成立した私立学校法等の一部を改正する法律の趣旨をそのまま受け継いだこと。

 

(7)関係法律の一部改正

私立学校法を一部改正し、新たに高等学校の学科、大学の学部の学科の設置廃止と収容定員に係る学則の変更については認可事項としたこと。

 

また、文部大臣は、昭和56331日までの聞は、大学設置審議会及び私立大学審議会の意見を聴いて特に必要があると認められる場合を除き、私立大学の設置、私立大学の学部または学科の設置、及び私立大学の収容定員の増加に係る学則の変更についての認可はしないものとしたこと。

 

これは、国の財政援助の法的保障の創設に伴い、当面は、私立大学は個性ある教育という私学の理想を高く掲げて、量的拡大よりも質的向上を図ることが適切であるということと、私立大学の一方の意思によって財政負担が無制限に膨張することを避けようとするものである。

 

この理由は、私立大学の一部にはこれまで高度経済成長下においてマンモス化する傾向があり、個性のある、特色のある教育を理想とする私立学校の精神からいえば、必ずしも望ましい姿とは一言えない面があり、またこのような恒久的な財政援助の保障制度を設ける以上、教育上の理由からも5年間ぐらいは原則として量的な拡充は抑制し、教育水準の向上を図るという意味で質的向上を図るべきであるとされたからである。なお、5年としたのは、高等教育機関の全国的な配置計画の作成等との関連もあり、経過的な規定として5年間に限定したものである。

 

また、「特に必要がある」場合というのは、例えば大学等の設置をすでに何年も前から準備していた場合であるとか、高等教育機関の整備されていない地域において、その地域の高等教育水準の向上を図るために必要がある場合や、日本の職業構造、産業構造の変化に従って、新しい学問分野の開拓が必要である場合などが国会質疑の場において明らかにされているが、今後ケースバイケースで対処していかなければならない問題である。

 

この点については、技術者の養成その他新しい文化形成に必要な部門及び全国の適正配置を十分考慮して、一律規制にならないようにすることと、既設の実員の実情に合わせた定員化を図ること等について参議院の文教委員会において付帯決議が行われている。

 

(8)この法律は、昭和5141日から施行することとしたこと。

以上がこの法律の概要である。

 

この法律は、従来、私立学校法の第3章学校法人の第5節助成及び監督の中の第59条1項のみで規定されていたものが、一つの新しい法律として整備されたものであり、これにより、私立学校法、日本私学振興財団法、私立学校教職員共済組合法と相まって私立学校に関する四つの法典が整備されることとなった。

 

これまでの予算補助という形から一歩進んで国民のコンセンサスともいうべき私学助成について国の基本的姿勢と財政援助の基本的方向が宣関されたわけである。

 

これにより、今後私立学校も国の財政援助についての法的保障の下に経営の安定のための努力を払えることとなったものであり、さらに私立学校に子弟を在学させている多くの国民父母にとってはその経済的負担の軽減が期待できると共に、私立学校の教育研究水準の向上が期待されるものである。

 

この法律は、今後経常的経費の範囲その他について具体的な内容を予算により盛りつけし、関係政令等を整備したうえで昭和514月から施行されることとなるわけであるが、私共私学行政にたずさわる者としては、この法律の趣旨にそって今後とも私学の振興に一層努力すると共に、この法律がひいては日本の教育全体の振興に役立つよう運用していきたいと考えるものである。

              (たかはし・くにお)

 

―――――――――――――――――――――――――――

今日は、ここまでです。



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2012年08月08日

【助成法】ミニ逐条解説スタート

案内 こんにちは! 今年の夏休みは続いて私立学校振興助成法を各条読み込んでいきます。私立学校振興助成法は、昭和50年生制定され、昭和514月より施行されました。

 今日は、振興助成法のイントロダクションです。

 

私立学校振興助成法の概要

私学助成は、昭和45年度に私立大学等経常費補助金が創設され、私立大学等の人件費を含む教育研究に係る経常的経費に対する補助が開始されたこと、また高等学校以下の私立学校に対しても都道府県において経常費補助が行えるよう地方交付税により都道府県に対する財源措置が講じられるようになったことにより格段の充実が図られました。

 

 しかしながら、その後の物価の高騰や人件費の上昇による経常費の増大は、私学側の自主的努力による収入の伸びを上回り、私学財政は支出超過が増幅する方向にありました。また教育研究条件は、例えば私立大学でみると高等教育に対する国民の需要が急速に高まるなかで入学者の大半を受け入れざるをえなかったという事情もあり、いわゆる水増し率や教員1人当たり学生数でみた教育条件は国・公立学校と比較してなお相当な格差がありました。これらの事情を背景として、私学助成について法律の制定を求める声が高まり(第72回国会には、衆参両院合わせて2000万人を超える署名を集めた請願が行われました。)、昭和507月議員立法というかたちで私立学校振興助成法が成立し、昭和514月から施行されました。

 

 この法律は、私学振興助成についての国の基本的姿勢と財政援助の基本的方向を明らかにしたものであり、私立学校が国の財政援助についての法的保障の下に教育条件の維持向上などの努力ができることになったという意味で、私学振興史上画期的な措置といえるものです。

これによって、次のことが実現しました(昭和50年創設)。

◆私立大学等経常費補助金の法的根拠が整備

私立高等学校等経常費助成費補助金の法的根拠が整備

税制上の優遇措置など私学振興施策の充実

 

 この法律は第3条で学校法人の責務として「学校法人は…自主的に財政基盤の強化を図り…修学上の経済的負担の適正化を図るとともに…教育水準の向上に努めなければならない」としており、また、「補助金適正化法」は第3条で関係者の責務として「…補助金等が国民から徴収された税金その他の貴重な財源でまかなわれるものであることに留意し、法令の定及び補助金等の交付の目的又は間接補助金等の交付若しくは融通の目的に従って誠実に補助事業等又は間接補助事業等を行うように努めなければならない」旨規定しています。学校法人のこうした責務とさらに現下の厳しい国の財政状況の下で多額の公費が私立学校に投入されている意義を十分踏まえ、私立学校が効率的な学校経営を図るとともに教育水準の向上に努め、建学の精神を生かした特色ある学校づくりに格段の努力を傾注すべきことが関係各方面から期待されています。

(ここまでは文科省のホームページを参考に加筆しました。)

 

 助成法の構成です。

 第1 (目的)

 2 (定義)

 第 3 (学校法人の責務)

 4 (私立大学及び私立高等専門学校の経常的経費についての補助)

 56 (補助金の減額等)

 7 (補助金の増額)

 8 (学校法人が行う学資の貸与の事業についての助成)

 9 (学校法人に対する都道府県の補助に対する国の補助)

 10 (その他の助成)

 11 (間接補助)

 第12 (所轄庁の権限)

 12条の213 (意見の聴取等)

 14 (書類の作成等)

 15 (税制上の優遇措置)

 16 (準学校法人への準用)

 17 (事務の区分)

 

 なお、私学助成法を解説する文部省の通知には、「私立学校振興助成法等の施行について(昭51.4.8文管振第153号)」があります。

 詳細は、文科省のホームページ内にあります。

私立学校振興助成法等の施行について:文部科学省

http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t19760408001/t19760408001.html

 



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2012年08月07日

【施行規則】第5条〜第14条

案内

 こんにちは!昨年の夏休みは私立学校法(本法)を読み込んでいきました。今年は、私立学校法施行令と施行規則を読み込んでいます。

 2条とほぼ同じ手続規定は、ちょっと飛ばして行きます。

 

 

・規則第5条 (解散認可又は解散認定申請)←≒規則第2

・規則第6条 (合併認可申請)←≒規則第2

・規則第7条 ( 削 除 )

・規則第8条 (準学校法人への準用)

・規則第9条 (組織変更認可申請)←≒規則第2

・規則第10条 (認可申請書の様式等)

・規則第10

・規則第11条 ( 削 除 )

・規則第12条 ( 削 除 )

・規則第13条 (登記の届出等)←今日は、ココ!

・規則第14条 (学校法人及び準学校法人台帳)←施行令第4条で説明済

 

届け出 これらの規則のうち、13条の第2項(登記の届出)は学校でよくお目にかかります。ただし、知事所轄学校法人の登記の届出は私学法施行令第1条で、説明しました。今日は、主に大臣所轄学校法人の場合が出て来ます。

 

 

 

【私学法施行規則】(登記の届出等)

第13条  私立学校法施行令第1条第2項 の規定により都道府県知事に届け出なければならない事項は、理事又は監事が就任したときに係るものである場合にはその氏名及び住所並びにその年月日、理事又は監事が退任したとき並びに理事(理事長を除く。以下この項において同じ。)が理事長の職務を代理し、又は理事長の職務を行うこととなったとき及び理事長の職務を代理する理事が当該職務の代理をやめたときに係るものである場合にはその氏名及びその年月日とする。

 

2  文部科学大臣を所轄庁とする学校法人は、組合等登記令の規定により登記をしたときは、遅滞なく、登記事項証明書を添えて、その旨を文部科学大臣に届け出ることを要する。

 

3  文部科学大臣を所轄庁とする学校法人は、理事又は監事が就任したときはその氏名及び住所並びにその年月日を、理事又は監事が退任したとき並びに理事(理事長を除く。以下この項において同じ。)が理事長の職務を代理し、又は理事長の職務を行うこととなったとき及び理事長の職務を代理する理事が当該職務の代理をやめたときはその氏名及びその年月日を、遅滞なく、文部科学大臣に届け出ることを要する。

 

4  令第1条第1項 若しくは第2項 又は前2項の届出が、理事又は監事の就任に係るものである場合には、届出書に第2条第1項第5号イ及びロに掲げる書類及び同条第1項第5号ロに掲げる書類並びに第4条第1項第1号に掲げる書類を、理事長その他の代表権を有する理事の異動に係るものである場合には、届出書に同号に掲げる書類を添付するものとする。

 

【かんたん説明】

 本条で覚えておきたいのは第2項、第3項です。主に大臣所轄学校法人の所轄庁への届出規定です。

 

日常多い例を取り、具体的にみてみます。

1.理事長、理事、監事の選任退任を所轄庁に報告しなければなりません。 

(1)理事長の場合

 理事長及び代表権を与えられた理事については、組合等登記令第2条第4号により、登記が必要とされています。

文部科学大臣所轄法人が、組合等登記令によって登記したときは、登記事項等を速やかに所轄庁に届け出ることとされている。(施行規則13条◆

知事所轄学校法人は、都道府県理知事に届出をします(私学法施行令1 

 

(2)理事、監事の場合

 理事及び監事の選任退任については、登記は要らないのですが、文部科学大臣所轄法人は速やかに所轄庁に届け出ることとされています(施行規則第13条)。

知事所轄学校法人は、都道府県理知事に届出をします(私学法施行令1◆施行規則13条 

 

図解:役員の選任解任は所轄庁に報告する

 

大臣所轄学校法人

知事所轄学校法人

理事長の選任・解任

登記+大臣へ届出

(規則13条◆

登記+知事へ届出

(規則13条)

理事や監事の選人・解任

知事へ届出

(施行令第1条 

知事へ届出

(施行令第1条◆

 

 

.資産の総額の登記

 毎年、大臣所轄学校法人が行う資産の総額の登記は(組合等登記令第6条)、登記完了後、登記簿謄本を添えて登記の事項及び登記の年月日をすみやかに所轄庁に届出ることになります。(施行規則第13条◆法

 知事所轄学校法人も同じです(私学法施行令第1条 法

 

他の手続規定は省略です。あっけないですけれど、今日で、いったん施行規則は終了です。



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2012年08月06日

【施行規則】第4条の4(計算書類の作成)

経理

こんにちは!昨年の夏休みは私立学校法(本法)を読み込んでいきました。今年は、私立学校法施行令と施行規則を読み込んでいます。

 純粋の手続規定は、ほぼ第2条と同じなので、ちょっと飛ばして行きます。 

 

 ・規則第3条 文部科学大臣の認可の手続

 ・規則第4条 寄附行為変更の認可申請

 ・規則第4条の2

 ・規則第4条の3 寄附行為変更の届出手続等

 

 今日は、4条の4(計算書類の作成)です。

 

【私学法施行規則】

(計算書類の作成)

4条の4  法第47条第1項 (法第64条第5項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する書類(事業報告書にあっては、財務の状況に関する部分に限る。)の作成は、一般に公正妥当と認められる学校法人会計の基準その他の学校法人会計の慣行に従って行わなければならない。

 

2  法第47条第1項 に規定する書類のうち貸借対照表については、前項の規定によるほか、金融商品取引法施行令(昭和40年政令第321号)第1条第2号 に掲げる証券若しくは証書を発行し、若しくは発行しようとし、又は同令第1条の34 に規定する権利を有価証券として発行し、若しくは発行しようとする学校法人及び法第64条第4項 の法人であって、当該証券若しくは当該証書又は当該権利について金融商品取引法(昭和23年法律第25号)に規定する募集又は売出しを行うもの(次項において「有価証券発行学校法人」という。)にあっては、文部科学大臣が別に定めるところにより作成しなければならない。

 

3  法第47条第1項 に規定する書類のうち収支計算書については、第1項の規定によるほか、有価証券発行学校法人にあっては、損益計算書、純資産変動計算書、キャッシュ・フロー計算書及び附属明細表に分けて、文部科学大臣が別に定めるところにより作成しなければならない

 

【かんたん説明】

1. 本条の趣旨

学校法人や準学校法人が,本法第47条の財産目録・計算書類・事業報告書(財務の状況に関する部分に限る。)の作成する場合,一般に公正妥当と認められる学校法人会計の基準その他の学校法人会計の慣行に従って行わなければならない旨規定しています。

なお、第2項、第3項は、有価証券発行学校法人に関する規定です。

 

2.学校法人会計の基準

本条第1項において、「一般に公正妥当と認められる学校法人会計の基準その他の学校法人会計の慣行に従って作成されなければならない」旨定められてはいますが、具体的な会計基準が明記されていないため、実務的には、多くの場合、学校法人会計基準に基づいて作成されています。

専修学校、各種学校のみを設置する準学校法人は、経常費の補助金を受けていませんが、この規則(本条第1項)により学校法人会計基準に従って計算書類を作成することになります。

 

専修学校、各種学校のみを設置する準学校法人は、経常費の補助金を受けていませんが、この規則(本条第1項)により学校法人会計基準に従って計算書類を作成することになります。

 

3.有価証券発行学校法人(本条↓)

平成199月に金融商品取引法が施行され、同法施行令(昭和40年政令第321号)において、一定の要件を満たす学校債が有価証券として指定されました。すべての学校債が金商法の規制の対象となるものではありませんが、金商法上の有価証券(みなし有価証券を含む)に該当する学校債(金商法2‖21号、第7号)が一定の要件を満たす場合、投資者保護のため、学校債を募集する学校法人に対して開示義務が課されることとなりました。金商法による開示義務がかかる学校法人(「有価証券発行学校法人」といいます。)は、有価証券届出書や有価証券報告書等を作成し、内閣総理大臣に提出するとともに、公衆の縦覧に供する必要があります。

 

そこで、平成19年10月には私立学校法施行規則の一部が改正され,「有価証券発行学校法人の財務諸表の用語,様式及び作成方法に関する規則」(平成19年文部科学省令第36号)が公表されました。有価証券発行学校法人は、学校法人会計基準に基づく計算書類とは別に、「有価証券発行学校法人の財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」に従って財務諸表を作成することが必要であり、この財務諸表は金商法に基づく公認会計士等の監査対象となります。

作成しなければならない書類は次のとおりです。

・貸借対照表

・損益計算書

・純資産変動計算書

・キャッシュ・フロー計算書

・附属明細表 の5つです。

 

ただし、現在、有価証券発行学校法人は日本にはまだありません。

 

今日は、ここまでです。



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2012年08月03日

【施行規則】第2条(寄附行為認可申請手続等)

申請こんにちは!昨年の夏休みは私立学校法(本法)を読み込んでいきました。今年は、私立学校法施行令と施行規則を読み込んでいます。

今日は、第2条(寄附行為認可申請手続等)です。

 

(寄附行為認可申請手続)

第2条  法第30条の規定により文部科学大臣の所轄に属する学校法人の設立を目的とする寄附行為の認可を受けようとするときは、認可申請書及び寄附行為に次に掲げる書類を添付して、当該学校法人の設置する私立大学又は私立高等専門学校(以下「私立大学等」という。)の開設する年度(以下「開設年度」という。)の前々年度の31日から同月31日までの間に文部科学大臣に申請するものとする。

一  設立趣意書

二  設立決議録

三  設置に係る基本計画及び当該学校法人の概要を記載した書類

四  設立代表者の履歴書

五  役員に関する次に掲げる書類

イ 役員の就任承諾書及び履歴書

ロ 役員のうちに、各役員について、その配偶者又は3親等以内の親族が1人を超えて含まれていないことを証する書類

ハ 役員が法第38条第8項において準用する学校教育法 (昭和22年法律第26号)第9条 各号に該当しない者であることを証する書類

六  経費の見積り及び資金計画を記載した書類

七  当該学校法人の事務組織の概要を記載した書類

八  その他文部科学大臣が定める書類

 

2  前項の申請をした者は、次に掲げる書類を当該私立大学等の開設年度の前年度の630日までに文部科学大臣に提出するものとする。

一  財産目録その他の最近における財産の状況を知ることができる書類

二  寄附申込書

三  不動産(当該申請に係る学校その他の事業に係るものをいう。以下同じ。)の権利の所属についての登記所の証明書類等

四  不動産その他の主なる財産については、その評価をする十分な資格を有する者の作成した価格評価書

五  校地校舎等の整備の内容を明らかにする図面

六  開設年度の前年度から開設後修業年限に相当する年数が経過する年度までの事業計画及びこれに伴う予算書

七  その他文部科学大臣が定める書類

 

3  第1項の寄附行為が、他の学校法人が設置している私立大学等の目的、位置、職員組織並びに施設及び設備の現状を変更することなく、当該私立大学等の設置を目的とする新たな学校法人を設立する場合に係るものであるときは、同項中「前々年度の31日から」とあるのは、「前年度の51日から」とする。

 

4  第2項の規定は、前項の申請をした者について準用する。

 

5  法第30条の規定により都道府県知事の所轄に属する学校法人の設立を目的とする寄附行為の認可を受けようとするときは、認可申請書及び寄附行為に次に掲げる書類を添付して、所轄庁が定める日までに所轄庁に申請するものとする。

一  第1項第1号、第2号、第4号及び第5号に掲げる書類

二  第2項各号(第7号を除く。)に掲げる書類(この場合において、同項第6号中「開設年度の前年度から開設後修業年限に相当する年数が経過する年度まで」とあるのは「2年間」とする。)

  その他所轄庁が定める書類

 

6 第2項第1号の財産目録は、基本財産(学校法人の設置する私立学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金をいう。)と運用財産(学校法人の設置する私立学校の経営に必要な財産をいう。)とを区分して記載するものとする。ただし、学校法人が収益を目的とする事業を行う場合には、収益事業用財産(収益を目的とする事業に必要な財産をいう。)を、さらに区分して記載するものとする。

 

7 第1項、第3項及び第5項の認可申請書及び寄附行為並びに第2項第1号の財産目録には、副本を添付することを要する。

 

【かんたん説明】

1.    本条の趣旨

本条は、学校法人の認可申請手続を規定しています。

すなわち、私立学校法第30条の規定により,学校法人の設立を目的とする寄附行為の認可を申請しようとするときは,学校法人寄附行為認可申請書に必要な書類を添付して,所轄庁に提出することが定められています。

※第1項 大臣所轄学校法人設立の認可申請手続1

 第2項 大臣所轄学校法人設立の認可申請手続2

 第3項 大学法人の新設分離の認可申請手続1

 第4項 大学法人の新設分離の認可申請手続2

 第5項 知事所轄学校法人設立の認可申請手続1

6項 財産目録の区分

7項 財産目録の副本添付

 

2.    財産目録について

 本条の第6項では、財産目録の区分を説明しています。

財産目録とは、財産の種類、数量、価額を記載した書面であり、法人の資産及び負債の状態を明らかにする書類です。似ている書類に貸借対照表がありますが、財産目録は数量情報を含むことと、本来は棚卸法によって作成されます。

私立学校法の本法では、財産目録の区分についての説明ありませんでした。

施行規則第2条第6項に明示された区分です。

財産目録の区分

内容

基本財産

学校法人の設置する私立学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金をいう。

運用財産

学校法人の設置する私立学校の経営に必要な財産をいう。

収益事業用財産(学校法人が収益を目的とする事業を行う場合)

収益を目的とする事業に必要な財産をいう。

また、財産目録の様式については、学校法人の寄附行為等の認可申請に係る書類の様式等(平成6年文部省告示第117号。最終改正平成19年文部科学省告示第115号)においてその様式(第6号)が定められています。

論より証拠で、様式例の実物は、文科省のホームページにあります。

http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/img/k19940720001_y0000007.pdf

 

3.似たような手続規定

似たような手続規定が施行規則にあります。流して説明する予定です。

・寄附行為の認可申請(規則第2条)

・寄附行為変更の認可申請(同規則第4)

・解散認可又は解散認定申請(同規則第5)

・合併認可申請(同規則第6)

・組織変更認可申請(同規則第9条)などについても,寄附行為の認可申請の場合と同様に必要書類が規定されている。

 

 手続き規定は長いですね。今日は、ここまでです。



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【施行規則】第2条(寄附行為認可申請手続等)2

バランスシート こんにちは!昨年の夏休みは私立学校法(本法)を読み込んでいきました。今年は、私立学校法施行令と施行規則を読み込んでいます。今日は、第2条(寄附行為認可申請手続等)です。掲載できる容量の関係で第2条は2回に分けて掲載します。

 基本財産(私学法施行規則2Α砲抜靄楸眤仂飮饂此奮惺史/猷餬彜霆爍械悪 の関係を一言加えておきます。

 

4.基本財産と基本金対象資産

<Q>基本財産は、学校会計の基本金の組入れ対象となる資産とは同一概念でしょうか。

<A>

(1)「基本財産」について

私立学校法施行規則第2条第6項では、基本財産を「当該学校法人の設置する私立学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金をいう。」と定めています。

 

(2)「基本金対象資産」について

この基本財産に対して学校法人会計基準第30条第1項に対応する基本金対象資産は、次のとおりです。

バランスシート

資産の部

基本金の部

(基本金対象資産)

(基本金)

ヽ惺史/佑設立当初に取得した固定資産で教育の用に供されるもの又は新たな学校の設置若しくは既設の学校の規模の拡大若しくは教育の充実向上のために取得した固定資産

第1号基本金

学校法人が新たな学校の設置又は既設の学校の規模の拡大若しくは教育の充実向上のために将来取得する固定資産の取得に充てる金銭その他の資産。

第2号基本金

4雍發箸靴瞳兮嚇に保持し、かつ、運用する金銭その他の資産。

第3号基本金

す云鐡に保持すべき資金

第4号基本金

 

(3)両者の関係について

(1)と(2)を比べれば、大要において両者は一致していますが、決して、両者は同一概念ではないことに留意して下さい。

※出典「基本金に係る実務上の取扱いに関するQ&A」(学校法人委員会研究報告第15)



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2012年08月02日

【施行規則】第1条(収益事業の種類)

収益事業

 こんにちは!昨年の夏休みは私立学校法(本法)を読み込んでいきました。今年は、私立学校法施行令と施行規則を読み込んでいます。

 今日から施行規則です。今日は、施行規則第1条(収益事業の種類)です。

 

【私学法施行規則】

1(収益事業の種類)

 私立学校法(以下『法』という。)第26条第2項 の事業の種類は、文部科学大臣の所轄に属する学校法人については文部科学省告示で定める。

 

【かんたん説明】

1.本条の趣旨

 文字通り、大臣所轄学校法人ができる収益事業の種類を文部科学省令告示で定めることを規定しています。

 本法の私立学校法では、第26条(収益事業)の規定がありました。

 

2.収益事業の種類

 収益事業の種類に関しては、文科省より次の141号通知が出ています。

 

文部大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類を定める件

(最終改正 文部科学省告示第141号。平成20820日)

 

第1条 私立学校法第26条第1項の規定により文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業(当該学校法人の設置する学校の教育の一部として又はこれに付随して行われる事業を除く。以下「収益事業」という。)は、次条に掲げるものであって、次の各号のいずれにも該当しないものでなければならない。

一 経営が投機的に行われるもの

二 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条各項(第2項及び第3項を除く。)に規定する営業及びこれらに類似する方法によって経営されるもの

三 規模が当該学校法人の設置する学校の状態に照らして不適当なもの

四 自己の名義をもって他人に行わせるもの

五 当該学校法人の設置する学校の教育に支障のあるもの

六 その他学校法人としてふさわしくない方法によって経営されるもの

 

第2条 収益事業の種類は、日本標準産業分類(平成19年総務省告示第618号)に定めるもののうち、次に掲げるものとする。

一 農業、林業

二 漁業

三 鉱業、採石業、砂利採取業

四 建設業

五 製造業(「武器製造業」に関するものを除く。)

六 電気・ガス・熱供給・水道業

七 情報通信業

八 運輸業、郵便業

九 卸売業、小売業

十 保険業(「保険媒介代理業」及び「保険サービス業」に関するものに限る。)

十一 不動産業(「建物売買業、土地売買業」に関するものを除く。)、物品賃貸業

十二 学術研究、専門・技術サービス業

十三 宿泊業、飲食サービス業(「料亭」、「酒場、ビヤホール」及び「バー、キャバレー、ナイトクラブ」に関するものを除く。)

十四 生活関連サービス業、娯楽業(「遊戯場」に関するものを除く。)

十五 教育、学習支援業

十六 医療、福祉

十七 複合サービス事業

十八 サービス業(他に分類されないもの)

 

第3条 収益事業の種類を寄附行為に記載する場合には、日本標準産業分類の名称を例として具体的に記載するものとする。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)【法】 私学法施行規則・ミニ逐条解説 

2012年08月01日

【施行規則】 はじめに

案内 こんにちは!昨年の夏休みは私立学校法(本法)を読み込んでいきました。今年は、私立学校法施行令と施行規則を読み込んでいます。

 今日から私学法施行規則です。

 

 まず施行規則の意義ですが、私立学校法施行規則は私立学校法(本法)の規定に基づいて、本法を実施するために定められました。

 施行規則は、単純に数えると18条ありますが、うち3条は削除されています。

 読んでみると施行規則は内容的には手続規定が中心になります。第4条の4には、学校法人・準学校法人の計算書類作成の基準が明示されています。

 

【私立学校法施行規則】

第1条(収益事業の種類)

第2条(寄附行為認可申請手続)

第3条(文部科学大臣の認可の手続)

第4条(寄附行為変更認可申請手続等)

第4条の2(同上)

第4条の3(寄附行為変更の届出手続等)

第4条の4(計算書類の作成)

第5条(解散認可又は解散認定申請手続)

第6条(合併認可申請手続)

第7条  削除

第8条(準学校法人への準用)

第9条(学校法人及び準学校法人の組織変更認可申請手続等)

第9条の2(認可申請書の様式等)

10条(専修学校又は各種学校を設置する学校法人に対してこの省令の規定を適用する場合)

11条  削除

12条  削除

13条(登記の届出等)

14条(学校法人及び準学校法人台帳)

 

 次回から各条に入ります。



kaikei123 at 07:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0)【法】 私学法施行規則・ミニ逐条解説