2007年10月31日

【監査】会計士のルール、学校会計では守るのかな?

考える先生

 

こんにちは! 今日は、公認会計士監査のご質問です。

<Q>会計士の監査を受ける学校法人ですが、公認会計士協会から出ているルールは学校法人の経理にどう影響するのですか?

 

<A>

学校法人の経理をすすめるにあたり公認会計士からのルールは、本来、学校の経理を強制するものではありません。

 

ただ、公認会計士の監査を受けるにあたり公認会計士の判断指針になるために、結果として学校会計の指針になってしまうのです。

 

ちなみに、日本公認会計士協会から公表されている学校法人のルールには3種類があります。

 

◆学校法人委員会報告

◆学校法人会計問答集(Q&A)

◆学校法人委員会研究報告 です。

 

お役に立てば幸いです。

 



kaikei123 at 07:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 《特集》 学校法人の経営 

2007年10月29日

【33条】貸借対照表の記載科目

バランスシート

 こんにちは! 毎週、月曜日は学校会計基準を順番に読み込んでいます。とうとう33条まできました。今日は、基準第33条(貸借対照表の記載科目)です。

 

 

 

第33条 (貸借対照表の記載科目)

 賃借対照表に記載する科目は、別表第3のとおりとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨 

 本条は、貸借対照表に記載する科目を別表第3のとおり定めたものです。

 

2 科目のルール

 科目は、大科目、中科目、小科目の3段階で定めています。ただ、基本金の部および消費収支差額の部の科目には、この区分がありません。

 各科目の性質および内容については、別表第3の備考欄に説明があります。

 

3.小科目のルール

 小科目については、必要があれば、適当な科目を追加し、または、小科目をさらに内訳するためその細分を行うことができます(別表第3()1)

 

4.知事所轄学校法人の特例

 機器備品は、教育研究用のものとその他のものを区分するのが原則ですが、知事所轄学校法人にあっては、事務組織の実態を照らし、簡略化できるものはなるべく簡略化を認めるという方針に基づいて、この区分を行なわないこともできるものとしました。資金収支計算書においても同様の措置が講じられています。(別表第3()3および別表第1()5)

 

5.別表第3をみたい

 なお、インターネット上でも別表第3を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表第3をご覧下さい。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html

 



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2007年10月22日

【32条】貸借対照表の書き方

案内

こんにちは! 今日は、貸借対照表の話です。基準第32条(貸借対照表の記載方法)です。

 

 

 

 

32条(貸借対照表の記載方法)

 貸借対照表には、資産の部、負債の部、基本金の部及び消費収支差額の部を設け、資産、負債、基本金又は消費収支差額の科目ごとに、当該会計年度末の額を前会計年度末の額と対比して記載するものとする。

  

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、貸借対照表の記載にかかる基本的事項を定めています。

 

2.貸借対照表の書き方

(1)4つの部

 貸借対照表は、資産ならびに負債、 基本金および消費収支差額の4つの部を表示します。

(2)前年度比較

 貸借対照表は、当年度の額のみでなく前年度の額も記載して、その年度における資産等の増減の状況を明らかにします。

(3)貸借の一致

 「資産の部合計」と「負債、基本金および消費収支差額の部合計」の金額は、一致します。

(4)報告式

 貸借対照表の様式は、報告式と勘定式がありますが、学校会計は報告式を採用しました(基準36条と第6号様式)

 

3.貸借対照表の見方のコツ

BS天秤

 貸借対照表は、一般企業の貸借対照表とほぼ同じです。

 貸借対照表は、表の左側の合計値と右側の合計値が一致するのでバランスシートとも言います。

 貸借対照表に記載する科目は、別表第3、ひな型は第6号様式にあります。



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2007年10月15日

【31条】基本金が取り崩せる場合

案内

 こんにちは! 今日は、基準第31条(基本金の取崩し)です。学校会計特有の論点です。 

 

 

 

 

 

第31条(基本金の取崩し)

 学校法人は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該各号に定める額の範囲内で基本金を取り崩すことができる。

1 その諸活動の一部又は全部を廃止した場合 その廃止した諸活動に係る基本金への組入額

2 その経営の合理化により前条第1項の第1号に規定する固定資産を有する必要がなくなった場合 その固定資産の価額

3 前条第1項第2号に規定する金銭その他の資産を将来取得する固定資産の取得に充てる必要がなくなった場合 その金銭その他の資産の額

4 そのたやむを得ない事由がある場合 その事由に係る基本金への組入額

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、基本金の取崩しを行うことができる4つの場合と基本金取崩額を定めています。

 

2.平成17年改正

 平成17年基準改正で、基本金の取崩し条件が緩やかになりました。

 

3.基本金を取り崩すことができる具体的な場合

 教育水準の低下を招かない場合で、かつ学校法人会計基準31条の各号に該当する場合は、基本金を取り崩します。

(1)その活動の−部又は全部を廃止した場合は、その廃止した諸活動に係る基本金への組入額(基準311号)

<例>

・学部、学科などを廃止し、又は定員が減少した場合

・学生寮事業を廃止した場合

 

(2)その経営の合理化により固定資産を持つ必要がなくなった場合は、その固定資産の価額(基準312号

<例>

・複数のキャンパスを統合した場合

・学生通学用バスを売却したが、今後取得しない場合

・校外の研修施設を処分し、今後は学内施設において研修を行うこととし、今後再取得しない場合

・校舎などの建替えに要した額が、当初取得価額を下回った場合

・年度一括対応によっている機器備品について、除却資産の取得価額より本年度に取得した資産の取得価額の合計額が少なく、今後その除却資産と同等の金額水準まで機器備品を取得しない場合

 

(3)金銭その他の資産を将来取得する固定資産に充てる必要がなくなった場合は、その金銭その他の資産の額(基準313号

<例>

・施設設備計画を大幅に見直し、計画規模を縮小した場合

・学部設置計画や体育館新築計画を廃止又は変更した場合

 

(4)その他やむを得ない事由がある場合は、その事由に係る基本金への組入額(基準31‖4号)

<例>

・地方公共団体などによる土地収用 

 

31条



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2007年10月12日

【経営】評議員会って何だろう??

評議員会

 こんにちは! コンプライアンス、つまり法令遵守が叫ばれる今日ですが、昨日に続いて、学校の役員の法律上の仕事を確認していきます。

 

学校には、機関としては理事会、理事長、理事、監事及び評議員会が置かれています。今日は、評議員会をみてみましょう。

 

<Q>学校法人の評議員会って法律では何をする人ですか?

 

<A>学校の各機関の業務について、私立学校法が定めています。

  

評議員会 

評議員会の仕事

理事長の以下の諮問に対し意見を述べること。(私立学校法42条)

 

 

1 予算、借入金及び重要な資産の処分に関する事項

2 事業計画

3 寄附行為の変更

4 合併 

5 理事の3分の2以上の同意による解散

6 収益事業に関する重要事項

7 その他寄附行為で定める重要事項(42条第1)

8 なお、1〜7で、これらについて寄附行為で議決権を付与されている場合には議決を行うこと(42条第2)

9 学校法人の業務若しくは財産の状況又は役員の業務執行の状況について、役員に対して意見を述べ、若しくはその諮問に答え、又は役員から報告を受けること(43条)

 →会社で言うと経営企画室といったところでしょか?ぴったりする部署がありません。

以上、3回シリーズを終わります。



kaikei123 at 07:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 《特集》 学校法人の経営 

2007年10月11日

【経営】監事の仕事って何だろう??

監事

こんにちは! コンプライアンス、つまり法令遵守が叫ばれる今日ですが、昨日に続いて、学校の役員の法律上の仕事を確認していきます。

 

学校には、機関としては理事会、理事長、理事、監事及び評議員会が置かれています。今日は、監事を見ています。

 

 

<Q>学校法人の監事って法律では何をする人ですか?

 

<A>学校の各機関の業務について、私立学校法が定めています。

監事の仕事(私立学校法37条)

1 学校法人の業務を監査する

2 学校法人の財産の状況を監査する

3 毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後2月以内に理事会及び評議員会に提出する

4 1〜2の結果、不正な行為又は法令違反の重大な事実は所轄庁に報告し、又は理事会及び評議員会に報告する

5 4を報告するために、理事長に評議員会の招集を請求する

6 学校法人の業務・財産の状況について、理事会に出席して意見を述べること

 →会社で言うと監査役、大きな会社では監査役会が相当します。



kaikei123 at 07:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 《特集》 学校法人の経営 

2007年10月10日

【経営】理事会、理事長、理事の仕事

理事長

 こんにちは! コンプライアンス、つまり法令遵守が叫ばれる今日ですが、今週は、学校の役員の法律上の仕事を確認していきます。

 学校には、機関としては理事会、理事長、理事、監事及び評議員会が置かれています。今日は、まず理事会、理事長、理事を見ています。

 

 

 

 

<Q>学校法人の理事会、理事長、理事は、法律では何をする人ですか?

 

<A>学校の各機関の業務について、私立学校法が定めています。

〕事会

・学校法人の業務を決し、理事の職務の執行を監督すること。(36条第2)

 →会社で言うと取締役会です。

 

⇒事長

・学校法人を代表し、その業務を総理すること。(37条第1)

・理事会を招集すること。(36条第3)

・評議員会から、必要な事項につきあらかじめ意見を聞くこと。(42条第1)

 →会社で言うと社長です。

 

M事(理事長を除く)

・寄附行為の定めるところにより、学校法人を代表し、理事長を補佐して学校法人の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行うこと。(37条第2)

 →会社で言うと取締役ですね。

 

 今日は、ここで失礼いたします。



kaikei123 at 07:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 《特集》 学校法人の経営 

2007年10月08日

【30条】大切な基本金の組入れとは!

案内

 こんにちは! 今日は、基本金の第2回目。基本金の組入れを説明しましょう。基準第30条(基本金への組入れ)です。

 

 はじめは慣れない言葉の基本金の組入ですが学校会計ではとても大切な概念です。基本金の組入を超簡単な言葉で言うと、教育に必要な設備を自己財源で買ったことを意味しています。では条文からみていきます。

 

第30条(基本金への組入れ)

 学校法人は、次に掲げる金額に相当する金額を、基本金に組み入れるものとする。

 ― 学校法人が設立当初に取得した固定資産で教育の用に供されるものの価額又は新たな学校の設置若しくは既設の学校の規模の拡大若しくは教育の充実向上のために取得した固定資産の価額

 二 学校法人が新たな学校の設置又は既設の学校の規模の拡大若しくは教育の充実向上のために将来取得する固定資産の取得に充てる金銭その他の資産の額

 三 基金として継続的に保持し、かつ、運用する金銭その他の資産の額

 四 恒常的に保持すべき資金として別に文部大臣の定める額

 

2 前項第2号又は第3号に規定する基本金への組入れは、固定資産の取得又は基本金の設定に係る基本金組入計画に従い行うものとする。

 

3 学校法人が第1項第1号に規定する固定資産を借入金又は未払金により取得した場合において、当該借入金又は未払金に相当する金額については、当該借入金又は未払金の返済又は支払を行った会計年度において、返済又は支払を行った金額に相当する金額を基本金へ組み入れるものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は基本金組入について、4つの基本金と組入ルールを定めています。すなわち、本条第1項で、第1号〜第4号まで4つの基本金の内容と金額を明らかにしています(基準30 法B茖温爐任蓮第2号・第3号基本金について組入計画の明確化を定めています(基準30供法B茖街爐任牢靄楸發量ち汎がある場合の組入ルールを定めています(基準30)。

 

2.4つの基本金の概要

 学校会計では、第1号基本金、第2号基本金で学校運営に必要な固定資産(ハード面)の財源を自己資金で確保します。第4号基本金は、学校運営の教育サービス(ソフト面)の財源を自己資金で確保するための基本金です。学校会計では、学校運営のハード面とソフト面の財源を基本金で支え、学校法人の永続的な運営を実現しようと考えています。

 第3号基本金は利息で奨学事業を行う場合などの基金の自己財源を言います。

 

3.4つの基本金

 基本金は、具体的には、第1号基本金から第4号基本金まで4種類あります(基準30 法

 ○第1号基本金…現有の固定資産の金額の財源的裏付けとなる基本金

 ○第2号基本金…将来の固定資産の金額の財源的妻付けとなる基本金

 ○第3号基本金…奨学基金など基金の金額の財源的裏付けとなる基本金

 ○第4号基本金…運転資金の金額の財源的裏付けとなる墓本金

 

(1)第1号基本金(基準30^譟

 第1号基本金は、金額的に基本金のほとんどを占める基本金です。

 第1号基本金は基準30〇佑猟蟲舛世箸舛腓辰板垢て難しいので、第1号基本金は、固定資産についての「設立当初の基本金」と「施設拡充の基本金」と考えると理解が早まります。

 第1号基本金は固定資産(基本金対象資産)の取得の自己財源を意味しています。

 

(2)第2号基本金(基準30‘鵝

 第2号基本金は、将来の新規投資に充てるために積み立てた特定預金(資産)に見合う金額です。

 

(3)第3号基本金(基準30〇亜

 第3号基本金とは、運用果実を奨学金などに充てるために積み立てた基金に見合う金額です。学校法人会計基準では、第3号基本金を「基金として継続して保持し、かつ、運用する金銭その他の資産の額」(基準30〇亜砲板蟲舛靴討い泙后

 具体的な第3号基本金は、元本を運用して、その運用で得た利息・配当金で奨学生の支援、特定の研究、海外交流などに利用します。利息で基金の目的で行う訳ですから、ある程度規模のある学校法人でないと第3号基本金は、なかなかもてません。

 

(4)第4号基本金(基準30〇諭

 第4号基本金は、「恒常的保持すべき資金として別に文部科学大臣の定める額」(基準30〇諭砲箸覆辰討い泙后この額を簡単にいうと、前年度の人件費・経費・借入金利息など経常的経費の1ケ月分の運転資金の金額が相当します(文部大臣裁定)。学校運営のソフトの財源も1ヶ月分程度は自己財源を確保しておくことを意味しています。

 

3.組入計画の明確化(基準30

 第2号基本金と第3号基本金の組入れについては、理事会の決定(評議員会が決議機関である場合は評議員会を含む)に基づいて計画的に組み入れることを要求しています(基準30)。恣意的な基本金の組入が行われては、消費収入や消費収支差額の金額が恣意的に操作されて困るからです。

 

4.固定資産を−部借入金で購入した場合(基準30

 固定資産を一部借入金や未払金で取得した場合には基本金組入れの時期を繰り延べて(基本金の未組入を言います)、実際に借入金の返済や未払金の支払を行った会計年度に基本金への組入れを行うことしました。

 

5.まとめ 

 まず、基本金の種類が4つあることを知って下さい。

 どこの学校でもあり、一番金額が多いので第1号基本金です。

30条-1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 基本金は、教育事業を継続するために購入した校舎、教育用備品など固定資産に充当した資金を言います。そして、この充当した資金が自己資金の場合は組入れ、借入や未払いの場合は未組入れと言います。

30条の2

 

 

 

 



kaikei123 at 07:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 【学校法人会計基準・逐条解説】 

2007年10月03日

【経営】学校経営の着眼点

ポイント こんにちは! 今日は、学校経営の今後の着眼点と経営リスクを考えてみます。

 

学校法人は、少子化の中、自立的な経営が要請されていますが、他方で事業目的は教育研究という公共性を有するとともに、ほとんどの学校法人は国や地方公共団体から補助金の交付を受けているため各種の規制を受けています。

法人存続のために、学校経営の今後の着眼点をまとめてみます。

逆に言うと、経営上のリスクといえます。

 

1 将来の収入の見込み

 ・志願者、入学者の動向

 ・学校の競合関係

 ・株式会社による学校の設立認可の動向

 ・税法上の収益事業の有無、内容

 ・補助金給付の制度改正

 ・カリキュラムの見直し

 

2 施設設備の投資計画

 ・今後の設備計画と資金の調達

 ・学校の立地

  →今は学食がカフェテラスの時代ですね。

 

3 資金調達の方法

 ・運転資金の確保

 ・設備資金の確保

  →補助金も大切ですが、設備の2号資金を忘れてない。

 

4 関連当事者との取引

 オーナー系の学校法人に予想される関連当事者との取引。恣意性が介入する余地があり、特に透明性が要求されます。

 →監査でも注目されています。

 

5 関係する団体等との取引

 ・関係する団体等との取引の有無、内容

 

6 財務状況

 ・負債構成

 ・含み損のある資産

 ・教職員の退職金の引当不足  

  →規模が小さい法人では、退職金に注意です。

 

 以上、気をつけたいところです。

 



kaikei123 at 07:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 《特集》 学校法人の経営 

2007年10月01日

【29条】基本金って何だろう?

案内

 こんにちは! 今日から、学校会計最大の特徴です「基本金」に入ります。基本金は、会社で言う資本金は似ていますが、全く別のモノです。比べない方が理解が早くなります。

 

 基準では基本金は、基準では29条から31条の3条しかありません。

 

第2節 基本金

第29条 基本金

第30条 基本金への繰入れ

 第31条 基本金の取崩し

 

今日は、基準29条(基本金)です。

 

29条(基本金)

 学校法人が、その諸活動の計画に基づき必要な資産を継続的に保持するために維持 すべきものとして、その帰属収入のうちから組み入れた金額を基本金とする。

 

【解説】

1.本条の意義 

本条は、基本金の概念を定めたものです。

 

2.基本金とは

基本金とは、学校法人がその基本的な資産を継続的に保持していくために必要な金額を、学校法人において維持すべき金額としてとらえ、これを、負債とならない収入です帰属収入のうちから、消費に当てることのできる収入(消費収入)と区別して、基本金組入れの理事会などの決定手続きを経て組み入れた金額をいいます。

 

3.基本金の金額

 学校法人は、学校を設置することを目的として設立される法人ですから、その設置する学校の教育研究のために必要な基本的な資産は、学校法人にとって継続的に保持すべき必要な資産であり、これらの資産の価額に相当する金額が維持すべき金額です。

 

4.基本金の考え方

 基本金は、学校の教育活動に必須の基本金対象資産(土地・建物から運転資金まで)の金額を財務面から陰のように支える貸方勘定です。

 学校が永続的な教育研究活動を実現できるように、校地・校舎などの固定資産を自己財源で確保して(ハード面)、教育研究活動(ソフト面)の運営も自己財源で確保できるように、学校会計では、基本金概念が生まれました。

             貸借対照表

固定資産

 多くは基本金対象資産

 

基本金

 基本金対象資産の財源

(左の金額の自己財源で確保)



kaikei123 at 07:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 【学校法人会計基準・逐条解説】 

2007年09月26日

【用語】学校用語と会社用語の違い!

案内  こんにちは! 今日は、一般企業の方のために、学校と一般企業との用語の違いを少しだけお話します。

 

 

 

 

 

【一般企業】  → 【学校法人】

財務諸表    → 計算書類(又は財産目録)

企業      → 学校法人

経営者     → 理事者

監査役・監査役会→ 監事

取締役会    → 理事会

従業員     → 教員・職員

 

少ない用語解説ですが、今日はこれで失礼いたします。



kaikei123 at 07:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 《特集》 学校法人の経営 

2007年09月24日

【28条】学納金が徴収できなかったら?

回収 こんにちは! 今日は、学校経営で気になる学納金が徴収できない場合会計処理の話です。今日は、基準28条(徴収不能額の引当て)です。

 

 

28条(徴収不能額の引当て)

 金銭債権については、徴収不能のおそれがある場合には、当該徴収不能の見込額を徴収不能引当金に繰り入れるものとする。

 

【解説】

1 本条の意義

 本条は、未収入金、貸付金等の金銭債権について徴収不能のおそれかおる場合には、資産の確実な有効を把握し表示するという観点から、不確実な債権です徴収不能の見込額の部分を徴収不能引当金に繰り入れ、その額を金銭債権の額から差し引くことを定めたものです。

 

2 徴収不能の見積もり方

 徴収不能の見込額の見積りは、個々の具体的な金銭債権について一々徴収の確実性を判断して行うほか、経験等に基づき合理的に債権額の一定割合を徴収見込額として見積る方法もあります。

 

3 知事所轄学校法人の特例

知事所轄学校法人(高等学校法人を除く)については.本条を適用しないことができる旨の特例規定があります。(第37条参照)。

 

4 基準28条理解のコツ

 徴収不能引当金の考え方は、企業会計の貸倒引当金と同じです。

 知事管轄学校法人でも徴収不能引当金の引き当てが原則です



kaikei123 at 07:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 【学校法人会計基準・逐条解説】 

2007年09月21日

【退引】退職給与引当金の取り崩し

退職 こんにちは! 今日は、退職給与引当金の質問をいただきました。学校は知事所轄学校法人さんです。

 

 

 

 

<Q>退職時の仕訳

 当学校法人の教員が退職いたしました。退職金の支払額は1000万円ですが、退職給与引当金は300万円積んでいます。仕訳はどうなりますか?

 

<A>

■資金収支計算書

 退職金支出   1000万円/支払資金1000万円

 

■消費収支計算書

 退職金      700万円/現金預金1000万円

 退職給与引当金  300万円/



kaikei123 at 01:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ★ 負債 

2007年09月19日

【奨学金】滞納増える奨学金

奨学金

 こんにちは。今日は「奨学金の滞納」の話しです。昨年まで経済的理由の滞納が多いと言われていたが、今年はモラルの低下が指摘されている。大学経営の学納金には、すぐ影響があるわけではないないが、残念な問題になっている。

 

 

 

 


奨学金滞納2000億円超、昨年度、モラル低下7年で倍に、政府、事業見直し検討。(日本経済新聞2007.9.17を抜粋)

 

 政府が大学生などに貸し出す奨学金事業で、返済が滞っている債権が2006年度末は前年度末より11%増え、初めて2000億円を超えたことがわかった。この7年で滞納額は倍増。

 

奨学金 

 奨学金は親の年収などを審査した上で、無利子もしくは有利子で貸す仕組み。申し込みは年々増えており、利用者は昨年度末で約114万人。貸出総額は4兆7243三億円に上る。

 

卒業後20年内の返済を義務付けているが、最近は返済の要請に応じない卒業生が増えている。返済期日から3カ月以上過ぎても回収できない貸出金の総額は2074億円。

 

 給食費や保育料などの滞納と同じく、利用者のモラルが低下していることが一因とみられる。回収業務を手掛けている独立行政法人の体制などが不十分との見方もある。



kaikei123 at 07:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 《特集》 学校法人の経営 

2007年09月17日

【27条】有価証券の評価換え

評価換え

 こんにちは! 先々週、資産の金額は取得原価で決めるとお話しました。今日は、その資産の例外的な評価の話です。基準第27条(有価証券の評価換え)です。

 

第27条(有価証券の評価換え)

 有価証券については、第25条の規定により評価した価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価するものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨 

 本条は、有価証券の評価について、資産の評価の例外的処理の減損処理を定めたものです。以前は強制評価減を読んだ時期もありました。

 

2 時価評価する場合の目的 

 有価証券についてその時価が著しく下落し、その評価額までの回復の目処が立たない場合には、資産の確実な有効を把握し表示するため時価によって評価すべきこととしました。

 

3 固定資産明細表での記載

 なお、本条の規定により評価換えを行った場合には、固定資産明細表の適用欄にその旨を記載することになります。



kaikei123 at 07:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 【学校法人会計基準・逐条解説】 

2007年09月10日

【26条】減価償却をする

固定資産

 こんにちは! 前回は、学校法人の資産の評価原則が取得原価主義ですことを学びました。今日は、基準第26条(減価償却)資産の減価償却の話です。

 

26条(減価償却)

 固定資産のうち時の経過によりその価値を減少するもの(以下「減価償却資産」という。)については、減価償却を行うものとする。

2 減価償却資産の減価償却の方法は、定額法によるものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 本条は、減価償却資産について、定額法で減価償却を行うべきことを定めています。

 

2 定額法

本条は、減価償却を実施すること、ならびに減価償却の方法は定額法によることを定めたものです。定額法の算式を示します。

減価償却額=(取得価順一残存価額)÷耐用年数

 

 定額法は、毎年、同じ金額だけ価値が減少していくと考えます。計算すると、毎年同じ金額の減価償却額が計算されます。学校会計が定額法を採用したのは、計算方法が簡単で期間比較がしやすいからです。

 例えば、機器備品を100万円で購入して、耐用年数が5年で5年後の残存価額を0円とすると、当年度の減価償却額は、以下のようになります。

(取得価額100万円一残存価額0円)÷耐用年数5年=20万円/年

 

3.図書は減価償却なし

固定資産のうち校舎(建物)、パソコン(機器備品)、スクールバス(車輔)など時の経過によりその価値を減少する資産は、減価償却資産といいます。

他方、学校会計では、固定資産のうち、図書については時の経過により価値が減少するか価値判断が必ずしも統一されていないので、原則、減価償却はしません。

 

図書の会計処理に関する学校法人財務基準調査研究会報告で、次のような取扱いをすることとしています。

「固定資産に属する図書であっても、原則として減価償却経理を必要としないものとする。このように減価償却を行わない場合で、図書の管理上除却の処理を行ったときは、当該図書の取得価額をもって消費支出に計上するものとする。

除却による経理が困難なときは、総合償却の方法によって減価償却経理を行うことができる。」

 

4.減価償却額の秘密

 学校会計では、「減価償却」と言わずに「減価償却」と言います。

 これは、聞いた話ですが説得力があるのでお伝えします。

 消費収支計算書は、収支を考えた計算書なので、現金の支出を伴う記載科目は「○○費」、現金の支出を伴わない支出項目には、「○○額」の字をつけました。つまり、現金の支出を伴わない計算額なので減価償却額と言っています。そう言えば、徴収不能引当金繰入額も現金の支出を伴わない計算額なので「○○費」でなく「○○額」となっています。



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2007年09月03日

【25条】資産の金額の決め方

バランスシート

こんにちは! 今日から、第4章の貸借対照表です。学校法人会計基準の逐条解説始めましたけれど、理解進みましたか?

 貸借対照表では、第1節は資産で簡単です。第2節が基本金、第3節は記載方法等です。貸借対照表は、英語でバランスシートと言います。

 

まず基準の体系を見てみましょう・

4 貸借対照表

1 資産(25条〜28条)

2 基本金(29条〜31条)←学校会計特有の勘定です

3 貸借対照表の記載方法等(32条〜36条)

 

 それでは、今日の主題の貸借対照表に計上する資産の金額の決め方の話です。基準第25条(資産の評価)からです。

 

25条(資産の評価)

 資産の評価は、取得価額をもってするものとする。ただし、当該資産の取得のために通常要する価額と比較して著しく低い価額で取得した資産又は贈与された資産の評価は、取得又は贈与の時における当該資産の取得のために通常要する価額をもつてするものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 本条は、資産の評価について、学校法人の永続性、評価の確実性および客観性の観点から取得評価主義を原則とすることを定めたものです。つまり、企業会計のように減損会計は適用しません。

 

2 取得価額とは

資産の取得価額には、整地費、周旋料等の資産の取得に伴う付帯費用が含まれます。算式では、

 資産の取得価額=購入対価+付帯費用

 

3 低廉譲受け・贈与

時価よりも著しく低い価額で取得した資産および贈与された資産の価額は、取得価額によらずにその資産の取得のために通常要する価額によることとしました。(本条但し書き)

例えば、世間相場は1枚1000万円ぐらいする絵を、画家が卒業生であったために30万円で描いてくれた場合は、貸借対照表の計上価額は30万円でなく時価の1000万円になります。

 

4 有価証券の評価

有価証券について、その時価が取得価額を著しく下まわることとなった場合においては、本条の規定にかかわらず、評価換えが行われることがあります(第27条)。これは資産の確実な有り高を資産の確実な価値を把握し表示するため、時価によって評価すべきこととしました。いわゆる保守的な処理を認めました。



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2007年08月27日

【24条】消費収支内訳表って何?

案内

こんにちは! 月曜日に基準を読み込んで、とうとう消費収支計算書の最終回です。基準第24条(消費収支内訳表の記載方法等)です。

 

第24条(消費収支内訳表の記載方法等)

 消費収支内訳表には、消費収支計算書に記載される消費収入及び消費支出の決算の額を第13条第1項各号に掲げる部門ごとに区分して記載するものとする。

2 消費収支内訳表の様式は、第5号様式のとおりとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 本条は、消費収支内訳表の記載方法と様式(第5号様式)について定めたものです。

 

2 目的

 消費収支内訳表の作成を行わねばならないこととした趣旨は、資金収支内訳表の場合と同様です(13条)なのですが、簡単に言うと。内訳表を作成する目的は、部門別に各学校の収支状況を把握するとともに、部門別に補助金の利用状況をつかむためです。

 

3 部門の取扱い

 資金収支内訳表の部門は2階層になっていますが、消費収支内訳表は1階層止まりでシンプルです。つまり、資金収支内訳表は第2階層までつくったのですが、消費収支内訳表は第1階層までの作成となります。

 

 資金収支計算書は経常費補助金の扱いと連動していることや、学校法人会計基準ができた当時、消費収支計算書はなじみが薄く基本金組入額を細部に分けることが困難だったことなどから、資金収支計算書の内訳表のみ第2階層までと詳しく作成することとしましたが、消費収支内訳表の部門は第1階層止まりにとどまりました。

図表:内訳表の部門の取扱い

 

資金収支内訳表

消費収支内訳表

備考

1階層

学校法人、各学校など

2階層

×(なし)

大学・短大・高校を細分化

4 科目の違い

  本条第2項において消費収支内訳表の様式を、第5号様式のとおり定めています。

 消費収支計算書と第5号様式の消費収支内訳表を比べると、内訳表の方が科目が少なくなっています。内訳表を見ると、消費収入の部は消費収入の部合計まで、消費支出の部は消費支出の部合計まで表示していて、当年分の活動分をもれなく拾っています。消費収支計算書の当年度消費収入(又は支出)超過額以下は省略しています。

 

5 金額の決め方

 どの部門に入れるのかが、すぐにわかる収入支出はよいのですが、部門をまたがる部門共通費の計算の場合は、それぞれの収入または支出の目的、内容 等に応じて、教員数、在学音数、床面積その他の比率等を勘案してできるだけ合理的なルールにより各部門に配付します。

 具体的には、「資金収支内訳表等の部門別計上及び配分について(通知)(S55。文管企第250号)」に解説があります。



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2007年08月21日

【経営】二極化進む大学経営

大学の入学

こんにちは! 文部科学省が学校基本調査を公表しました。日経から抜粋で全入時代を見てみます。

 

 

 


 07年度は大学の志願者数と入学者数が一致する「全入」状態になると予想されていたが、志願者が想定より多く、全入時代の到来は来年以降に持ち越しとなった。

 ただ、受験生が集まるのは一部の有名校に限られ、定員割れが続出する大学との二極化は一段と進んでおり、大学経営は厳しさを増している。

 

 大学・短期大学の全志願者数(実数)は772,000人で前年度比1.0%減。入学者数は0.6%増の698,000人で、志願者数に対しどれだけ入学できたかの割合を示す「収容力」は90.5%にとどまった。

 

 文科省は07年度には志願者数と入学者数が674,000人で一致し、収容力100%の全入状態になると予想していた。志願者が年に約5万―6万人ずつ減ると見込んだ試算だったが、実際にはそれほど減らなかった。同省は「景気回復で家計に余裕のできた家庭が大学進学を選んだ」と分析している。

 

 ただ一学年の定員が100―200人程度の小規模校や地方などを中心に4割の私大が定員割れするなど、事実上の全入になっている大学も多く、学生の獲得合戦は今後も過熱しそうだ。

 

基本調査



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2007年08月20日

【23条】消費収支計算書の書き方

案内 こんにちは! 月曜日は、基準を順番に読みこんでいます。とうとう消費収支計算書の8回目です。今日の基準23条(消費収支計算書の様式)です。消費収支計算書の中心との言うべき条文です。

 

 

 

23条(消費収支計算書の様式)

 消費収支計算書の様式は、第4号様式のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算書の様式を、第4号様式で示しました。消費収支計算書の様式は報告式です。

 

2.第4号様式の構成 

 消費収支計算書は、わかりやすく言うと大きく「消費収入の部」と「消費支出の部」の2つの部からなっています。

 消費収入の部は、第19条による記載科目の次に帰属収入合計を設け、次に基本金組入額合計を差し引いて消費収入の部合計を記載します。

 消費支出の部は、第19条による記載科目の次に、予算上予備費を設けた場合は予算費を記載し、そのあとに消費支出の部合計を記載して作成します。

 

<第4号様式の要点>

         消費収支計算書

         ○○年○月○日から

         ○○年○月○日まで

科目

金額

消費収入の部

帰属収入合計

基本金組入額合計

消費収入の部合計

消費支出の部

………

〔予備費〕

消費支出の部合計

当年度消費収入(又は支出)超過額

前年度繰越消費収入(又は支出)超過額

基本金取崩額

翌年度繰越消費収入(又は支出)超過額

 

3.科目のルール

 各科目のうち計上すべき金額がない科目の記載は、省略します。また、中科目の設定または小科目の追加、細分化を行っているときは、これらの科目を追加して記載します(第4号様式(注)12参照)。



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2007年08月13日

【22条】翌年度繰越消費収入超過額等の書き方

案内

 こんにちは! 月曜日は、学校法人会計基準を順番に読み込んでいます。今日は、消費収支計算書の7回目です。基準第22条(翌年度繰越消費収入超過額等の記載)は、21条に規定した翌年度繰越消費収入超過額等の消費収支計算書への記載方法を明らかにしたものです。

 

 

第22条(翌年度繰越消費収入超過額等の記載)

 翌年度繰越消費収入超過額又は翌年度繰越消費支出超過額は、当年度消費収入超過 額又は当年度消費支出超過額の次に、前条第1項の規定による加減の計算とともに、当該金額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 本条は、基準20条に規定した翌年度繰越消費収入超過額等の消費収支計算書への記載方法を明らかにしたものです。

 

2 ひな形 

 ひな型は、先週の21条と同じです。

<第4号様式の抜粋>

         消費収支計算書

         ○○年○月○日から

         ○○年○月○日まで

科目

予算

決算

差異

消費収入の部

 

 

 

消費支出の部

 

 

当年度消費収入(又は支出)超過額

 

 

前年度繰越消費収入(又は支出)超過額

 

 

基本金取崩額

 

 

翌年度繰越消費収入(又は支出)超過額

 

 



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2007年08月06日

【21条】翌年度消費収入超過額等の書き方

案内

 こんにちは! 消費収支計算書の6回目です。基準第21条(翌年度消費収入超過額等)です。消費収支計算書は、各条にこだわらないで、15条から通して読まないとわかりませんね。さて、21条です。

 

 

 

第21条(翌年度繰越消費収入超過額等)

 当該会計年度において次に掲げる額がある場合には、当法額を相互に加減した額を、翌年度繰越消費収入超過額又は翌年度繰越消費支出超過額として、翌会計年度に繰り越すものとする。

 ― 当年度消費収入超過額又は当年度消費支出超過額

 二 前年度繰越消費収入超過額又は前年度繰越消費支出超過額

 三 消費支出準備金(特定の会計年度の消費支出に充当するために留保する準備金をいう。以下同じ。)として当該会計年度において留保した額

 四 消費支出準備金の当該会計年度における取崩額

 五 第31条の規定により当該会計年度において取り崩した基本金の額

2 前項第3号の消費支出準備金の留保は、翌年度繰越消費支出超過額を繰り越すこととなる場合には、行なうことができないものとする。

 

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、翌年度繰越消費収入超過額または翌年度繰越消費支出超過額の計算方法を定めるとともに、消費支出準備金の留保の制限を定めたものです。

 

2.消費支出準備金について

 消費支出準備金は、将来における消費収支の計画的な均衡を図るため、特定の会計年度の消費支出に充当する目的をもって留保する準備金です。将来において、たとえば開校100周年記念式典を行なうための準備金です。

 本条第2項は、消費支出準備金の留保を行なうことができない場合を明らかにいます。 消費支出準備金の留保をしても翌年度繰越消費支出超過額が出ないときに 限り、その範囲内でのみ消費支出準備金の留保ができます。これは、当該会計 年度における消費収支の均衡が取れない状態で、将来のために留保することは、消費支出準備金の制度を設けた趣旨に反するからです。

 

21条

 



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2007年08月03日

【経営】評議員会って何だろう?

評議員会

 こんにちは! 今日は、評議員会についてご質問をいただきましたのでご説明いたします。

 

 

 

 

 

<Q>学校法人には評議員会なるものがありますが何ですか?

 

<A>

 評議員会は、普通の会社や公益法人にはありません。学校法人特有のものなので、ちょっと馴染みにない機関もしれません。

 

 評議員会は、簡単に言うと、学校法人に必置の諮問機関です(私立学校法第41条)。寄附行為で、議決機関とすることもできますが(同法第42条2項)、数は少ないようです。

 

 多くは、理事長は、評議員会の意見を聞かなければならないとして、理事長の諮問機関となっています。あくまでも、評議員会は、諮問機関なので、法律的には理事会を拘束することはありません。

 

 私立学校法では、評議員の人数を理事総数の2倍を超える数としているのは(同法第41条2項)、学校法人の公共性の高揚と法人運営に対して教育関係者の意見を反映させようとする考えによります。



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2007年07月30日

【20条】当年度消費収入超過額等の書き方

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 こんにちは! 消費収支計算書の5回目です。第20条(当年度消費収入超過額等の記載)です。消費収支計算書は、各条にこだわらないで、15条から24条まで通して読まないとわかりませんね。別表第2と第4号様式を合わせて見て下さい。さて、20条です。

 

第20条(当年度消費収入超過額等の記載)

 当該会計年度の消費収入超過額(消費収入が消費支出をこえる額をいう。)又は消費支出超過額(消費支出が消費収入をこえる額をいう。)は、当年度消費収入超過額又は当年度消費支出超過額として、消費支出の部の次に当該金額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 基準20条は、当該年度の消費収入超過額および消費支出超過額の記載方法を明らかにしたものです。

 

2 当該年度に消費支出をこえる消費収入があった場合は「当年度消費収入超 過額」として、また、当該年度に消費収入をこえる消費支出があった場合は 「当年度消費支出超過額」として、消費収支計算書の「消費収支の部合計」 の次の項に予算額と対比して記載します。

 

3 同額の場合の記載 

 当該会計年度における消費収入と消費支出とがたまたま同額となった場合のときは、「当年度消費収入(消費支出)超過額 0円」のように記載します。

  

4 この当年度消費収入超過額または当年度消費支出超過額に、次の21条で定める金額を加減して、翌年度に繰り越す消費収入超過額または消費支出超過額を算定します。

20条



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2007年07月23日

【19条】消費収支計算書の記載科目

案内

 こんにちは! 消費収支計算書の5回目です。今日は、基準第19条(消費収支計算書の記載方法)です。

 

19条(消費収支計算書の記載科目)

 消費収支計算書に記載する科目は、別表第2のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算書の記載科目を、別表第2に定めるとおりとすることを規定したものです。

 インターネット上でも別表第2を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表第2をご覧下さい。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html

 

2.資金収支計算書の記載科目

 科目は、大科目とそれに属する小科目を定めています。各科目の性質および

内容については、別表第2の備考欄を参照して下さい。

 

3.小科目・中科目

 小科目の追加または細分、追加する小科目についての制限および中科目の設定については、第10条の資金収支計算書の記載科目の場合と同様です。

 

4.知事所轄学校法人の特例

 都道府県知事所轄の学校法人については、その規模、事務組織等を考慮して、大科目の「教育研究経費」と「管理経費」を統合して「経費」の科目によることができる特例措置を講じています(別表第2(注)4参照)。



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2007年07月16日

【18条】消費収支計算書の書き方

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 こんにちは! 毎週月曜日は、学校法人会計基準を読み込んでいます。今日は、消費収支計算書の4回目です。基準第18条(消費収支計算書の記載方法)です。

 

 

 

 

第18条(消費収支計算書の記載方法)

 消費収支計算書には、消費収入の部及び消費支出の部を設け、消費収入又は消費支出の科目ごとに、当該会計年度の決算の額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

2 消費収入の部に記載する消費収入は、当該会計年度の帰属収入の金額から第29条及び第30条の規定により当該会計年度において基本金に組み入れる額を控除する形式で表示するものとする。

 

【18条のコツ】

1 本条の趣旨

 本条は、消費収支計算書の記載方法の基本事項について規定しています。

 すなわち、消費収支計算書には、消費収入の部と消費支出の部を設け、それぞれに消費収入または消費支出の科目を設けることとしています。

 具体的な様式は、基準の(4号様式)です。

 

2 予算との対比

 消費収支の持続的な均衡の有無を確認するためには、予算に基づいて計画どおりに運営されているかどうかを明らかにする必要があります。そのため、消費収支計算書の記載は、予算額と決算額との比較が可能のように行うべきものとしています。 

 

3 基本金組入額の控除

 消費収入は、当該会計年度の帰属収入の金額から当該会計年度において基本金に組み入れる額を控除する形式で明示することとしています。これは、正確な言い方ではありませんが、基本金の組入が固定資産の確保を自己資金で確保するようにと言う設置基準のようなものです。ですから、帰属収入から真っ先に差し引きます。残りの残額は教育研究活動に使ってよいお金を言う意味で消費収入を言っています。

 基本金の組入額は、理事会で決めた金額です。

  

4 第4号様式

 消費収支計算書の様式を定めた規程です。具体的には、様式第4号です。様式4号はボリュームがあるのでちょっと掲載できません。法規集で読んで下さい。

 でも、少しひな型を掲載します。

 

18条

 



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2007年07月09日

【17条】消費収支計算書の勘定科目

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こんにちは! 月曜日は、地味ですが学校法人会計基準を読み込んでいます。今日は、消費収支計算書の三回目です基準第17条(勘定科目)です。

 

 

 

 

 

第17条(勘定科目)

 学校法人は、この章の規定の趣旨に沿って消費収支計算を行なうため必要な勘定科目を設定するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算を行う上に必要な勘定科目の設定に関する原則を定めた規定です。

 

2.勘定科目と記載科目

 勘定科目については、基準8条◆併餠蘯支計算書の勘定科目)にも出て来ました。

 学校法人で起こる各種取引を記録整理するには、授業料収入、補助金収入というような科目を使います。そして、学校会計では、日常の経理業務に使う科目を「勘定科目」、学校法人会計基準に従った計算書類をつくる場合に使う科目を「記載科目」と呼んで区別しています。

 基準の別表第1から第3は、記載科目を定めています。記載科目は、大科目、中科目、小科目の3階層になっています。

 ただ、日常の経理実務では、記載科目と勘定科目の用語の区別をあまり気にしません。

 

3.記載科目

 基準の別表第2では消費収支計算書の記載科目が明示されています。 

 インターネット上でも別表第2を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表をご覧下さい。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html



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2007年07月04日

【秘密】消費収支計算書のホントの感じ

感想

 こんにちは。今日は、企業会計が得意な方のために、ちょっと無理して消費収支計算の仕組みを書きたいと思います。

一般の企業会計に強い人は、消費収支計算書を損益計算書と考えるとなかなか学校会計の理解が進みません。

 

消費収支計算書は、一般の損益計算書と比べると、基本金の繰入額、取崩額が学校特有の項目です。学校の消費収支計算書は、学校会計的には正しい言い方ではありませんが、キャッシュフロー計算書に似ています。つまり、消費収支計算書では、教育活動の損益を計算しているのですが、この計算書のなかに、設備投資の支払や除却が入っています。基本金の組入額は、企業会計で言えば「元入高」です。資本金と考えないのがコツです。

 

もちろん、消費収支計算書は発生主義の計算書、キャッシュフロー計算書は現金主義の計算書なので、本質的なところは違うのですが、登場する科目が似ています。

 

さて、キャッシュフロー計算書で説明すると、帰属収入、消費支出は営業キャッシュフロー。基本金繰入額、取崩額は、投資キャッシュフローとなります。多少無理がありますが、図解します。 

16条新

 


 



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2007年07月02日

【16条】消費収支計算の方法

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 こんにちは! 月曜日は、学校法人会計基準を順番に読んでいます。今日は、消費収支計算書の二回目です。基準第16条(消費収支計算の方法)です。

 

 

 

 

第16条(消費収支計算の方法)

 消費収入は、当該会計年度の帰属収入(学校法人の負債とならない収入をいう。以下同じ。)を計算し、当該帰属収入の額から当該会計年度において第29条及び第30条の規定により基本金に組み入れる額を控除して計算するものとする。

2 消費支出は、当該会計年度において消費する資産の取得価額及び当該会計年度における用役の対価に基づいて計算するものとする。

3 消費収支計算は、前2項の規定により計算した消費収入と消費支出を対照して行なうものとする。

 

【消費収支計算書を読むコツ】

1.本条の趣旨

 本条は、前条で示した消費収支計算の目的に即応した消費収入および消費支出の計算方法について明らかにしたものです。

 

2.消費収支の計算

 消費収支計算書では、まず、父兄からもらう授業料、国・地方公共団体から受け取る補助金のように学校法人が返さなくてよい収入は、学校に100%帰属するということで「帰属収入」といいます。次に、学校は永続的な健全経営を目的にすることから、校地・校舎などの財源を自己資金で手当てすることを要求します。この金額を「基本金組入額」といって帰属収入から控除します。(基本金組入額の金額は、理事会で決定します。)

 残りの収入は、学校が授業などの教育サービス事業に自由に使える収入なので「消費収入」といいます。そして、実際に学校で使った人件費、諸経費をまとめて「消費支出」といっています。消費収入と消費支出の差額を「消費収支差額」といいます。

 

3.消費支出の内容

 本条第項に「当該会計年度において消費する資産の取得価額」とあります。これは当該会計年度において取得した資産のうち単年度内に消費支出してしまうもの(消耗品等)の取得価額、ならびに固定資躍のうち時の経過によりその価値を減少するものについて、第26条の規定により減価償却を行った場合の当該会計年度に割り当てられた減価償却額をいいます。

 

 第項後段の「当該金計年度における用役の対価」とは、人件費、旅費、交通費、その他の用役の対価として支払われるものをいいます。退職給与引当金繰入額のように、将来の資金支出となるべきものについて各年度に割り当てる額についても、当該会計年度における用役の対価と考えて、消費支出の計算に含めて考えます。

 

16条

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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2007年06月25日

【15条】消費収支計算の目的

案内 こんにちは! 今日から、「第3章 消費収支計算及び消費収支計算書」から消費収支計算書です。まず、15条(消費収支計算の目的)の本文をみて見ましょう。

 

 

 

 

第15条(消費収支計算の目的)

 学校法人は、毎会計年度、当該会計年度の消費収入及び消費支出の内容及び均衡の状態を明らかにするため、消費収支計算を行うものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算の自的を示した規定です。

 

2.消費収支計算書の目的

 資金収支計算は、学校法人の1年間の活動の全体を資金の動きでとらえることができる点ですぐれた働きがありました。しかしながら、資金収支の中には、借入金収入や、前受金、未払金等の要素が包含されているため、資金収支の均衡がすなわち学校法人の財政の健全性、安定性を示すものではありませんでした。そこで、学校法人の永統的な維持と発展とに役立たせるための会計資料を整えるために消費収支計算を行なうこととしました。

 

 具体的には、消費収支計算の目的は、単年度の消費収入と消費支出の内容を明らかにするのみならず、消費支出とこれに充当し得る消費収入の均衡の有無を明らかにして、将来にわたる計画的な財政運営を可能ならしめることにありました。

 

3.消費収支計算書の特徴

 学校法人会計の消費収支計算書で特徴的なことは、収支均衡主義です。収支均衡主義とは、学校に入ってきた収入は、すべて消費支出という形で園児・生徒・学生に還元し、収支を均衡させることと言います。ただ、経営的には、毎年度の収支均衡は少し非現実的で、収支は多少プラスの形で学校運営をすることが望ましいと考えられます。

 

 学校会計では、消費収支の差額がプラスで極端に多い場合は、園児・生徒・学生への還元が少ないと見られてしまいます。そうかといって毎年、消費収支がマイナスでは将来の学校運営が不安になり、教育研究のための永続的な組織が維持できなくなってしまいます。毎年、消費収支がマイナスになるような経営だと、人件費、修繕工事代、設備代など学校経営に必要な支払いがいつかはできなくなってしまい教育研究活動の永続性が保てないからです。 

15条

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



kaikei123 at 08:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 【学校法人会計基準・逐条解説】