2007年07月16日

【18条】消費収支計算書の書き方

案内

 こんにちは! 毎週月曜日は、学校法人会計基準を読み込んでいます。今日は、消費収支計算書の4回目です。基準第18条(消費収支計算書の記載方法)です。

 

 

 

 

第18条(消費収支計算書の記載方法)

 消費収支計算書には、消費収入の部及び消費支出の部を設け、消費収入又は消費支出の科目ごとに、当該会計年度の決算の額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

2 消費収入の部に記載する消費収入は、当該会計年度の帰属収入の金額から第29条及び第30条の規定により当該会計年度において基本金に組み入れる額を控除する形式で表示するものとする。

 

【18条のコツ】

1 本条の趣旨

 本条は、消費収支計算書の記載方法の基本事項について規定しています。

 すなわち、消費収支計算書には、消費収入の部と消費支出の部を設け、それぞれに消費収入または消費支出の科目を設けることとしています。

 具体的な様式は、基準の(4号様式)です。

 

2 予算との対比

 消費収支の持続的な均衡の有無を確認するためには、予算に基づいて計画どおりに運営されているかどうかを明らかにする必要があります。そのため、消費収支計算書の記載は、予算額と決算額との比較が可能のように行うべきものとしています。 

 

3 基本金組入額の控除

 消費収入は、当該会計年度の帰属収入の金額から当該会計年度において基本金に組み入れる額を控除する形式で明示することとしています。これは、正確な言い方ではありませんが、基本金の組入が固定資産の確保を自己資金で確保するようにと言う設置基準のようなものです。ですから、帰属収入から真っ先に差し引きます。残りの残額は教育研究活動に使ってよいお金を言う意味で消費収入を言っています。

 基本金の組入額は、理事会で決めた金額です。

  

4 第4号様式

 消費収支計算書の様式を定めた規程です。具体的には、様式第4号です。様式4号はボリュームがあるのでちょっと掲載できません。法規集で読んで下さい。

 でも、少しひな型を掲載します。

 

18条

 



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2007年07月09日

【17条】消費収支計算書の勘定科目

案内

こんにちは! 月曜日は、地味ですが学校法人会計基準を読み込んでいます。今日は、消費収支計算書の三回目です基準第17条(勘定科目)です。

 

 

 

 

 

第17条(勘定科目)

 学校法人は、この章の規定の趣旨に沿って消費収支計算を行なうため必要な勘定科目を設定するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算を行う上に必要な勘定科目の設定に関する原則を定めた規定です。

 

2.勘定科目と記載科目

 勘定科目については、基準8条◆併餠蘯支計算書の勘定科目)にも出て来ました。

 学校法人で起こる各種取引を記録整理するには、授業料収入、補助金収入というような科目を使います。そして、学校会計では、日常の経理業務に使う科目を「勘定科目」、学校法人会計基準に従った計算書類をつくる場合に使う科目を「記載科目」と呼んで区別しています。

 基準の別表第1から第3は、記載科目を定めています。記載科目は、大科目、中科目、小科目の3階層になっています。

 ただ、日常の経理実務では、記載科目と勘定科目の用語の区別をあまり気にしません。

 

3.記載科目

 基準の別表第2では消費収支計算書の記載科目が明示されています。 

 インターネット上でも別表第2を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表をご覧下さい。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html



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2007年07月04日

【秘密】消費収支計算書のホントの感じ

感想

 こんにちは。今日は、企業会計が得意な方のために、ちょっと無理して消費収支計算の仕組みを書きたいと思います。

一般の企業会計に強い人は、消費収支計算書を損益計算書と考えるとなかなか学校会計の理解が進みません。

 

消費収支計算書は、一般の損益計算書と比べると、基本金の繰入額、取崩額が学校特有の項目です。学校の消費収支計算書は、学校会計的には正しい言い方ではありませんが、キャッシュフロー計算書に似ています。つまり、消費収支計算書では、教育活動の損益を計算しているのですが、この計算書のなかに、設備投資の支払や除却が入っています。基本金の組入額は、企業会計で言えば「元入高」です。資本金と考えないのがコツです。

 

もちろん、消費収支計算書は発生主義の計算書、キャッシュフロー計算書は現金主義の計算書なので、本質的なところは違うのですが、登場する科目が似ています。

 

さて、キャッシュフロー計算書で説明すると、帰属収入、消費支出は営業キャッシュフロー。基本金繰入額、取崩額は、投資キャッシュフローとなります。多少無理がありますが、図解します。 

16条新

 


 



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2007年07月02日

【16条】消費収支計算の方法

案内

 こんにちは! 月曜日は、学校法人会計基準を順番に読んでいます。今日は、消費収支計算書の二回目です。基準第16条(消費収支計算の方法)です。

 

 

 

 

第16条(消費収支計算の方法)

 消費収入は、当該会計年度の帰属収入(学校法人の負債とならない収入をいう。以下同じ。)を計算し、当該帰属収入の額から当該会計年度において第29条及び第30条の規定により基本金に組み入れる額を控除して計算するものとする。

2 消費支出は、当該会計年度において消費する資産の取得価額及び当該会計年度における用役の対価に基づいて計算するものとする。

3 消費収支計算は、前2項の規定により計算した消費収入と消費支出を対照して行なうものとする。

 

【消費収支計算書を読むコツ】

1.本条の趣旨

 本条は、前条で示した消費収支計算の目的に即応した消費収入および消費支出の計算方法について明らかにしたものです。

 

2.消費収支の計算

 消費収支計算書では、まず、父兄からもらう授業料、国・地方公共団体から受け取る補助金のように学校法人が返さなくてよい収入は、学校に100%帰属するということで「帰属収入」といいます。次に、学校は永続的な健全経営を目的にすることから、校地・校舎などの財源を自己資金で手当てすることを要求します。この金額を「基本金組入額」といって帰属収入から控除します。(基本金組入額の金額は、理事会で決定します。)

 残りの収入は、学校が授業などの教育サービス事業に自由に使える収入なので「消費収入」といいます。そして、実際に学校で使った人件費、諸経費をまとめて「消費支出」といっています。消費収入と消費支出の差額を「消費収支差額」といいます。

 

3.消費支出の内容

 本条第項に「当該会計年度において消費する資産の取得価額」とあります。これは当該会計年度において取得した資産のうち単年度内に消費支出してしまうもの(消耗品等)の取得価額、ならびに固定資躍のうち時の経過によりその価値を減少するものについて、第26条の規定により減価償却を行った場合の当該会計年度に割り当てられた減価償却額をいいます。

 

 第項後段の「当該金計年度における用役の対価」とは、人件費、旅費、交通費、その他の用役の対価として支払われるものをいいます。退職給与引当金繰入額のように、将来の資金支出となるべきものについて各年度に割り当てる額についても、当該会計年度における用役の対価と考えて、消費支出の計算に含めて考えます。

 

16条

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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2007年06月25日

【15条】消費収支計算の目的

案内 こんにちは! 今日から、「第3章 消費収支計算及び消費収支計算書」から消費収支計算書です。まず、15条(消費収支計算の目的)の本文をみて見ましょう。

 

 

 

 

第15条(消費収支計算の目的)

 学校法人は、毎会計年度、当該会計年度の消費収入及び消費支出の内容及び均衡の状態を明らかにするため、消費収支計算を行うものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算の自的を示した規定です。

 

2.消費収支計算書の目的

 資金収支計算は、学校法人の1年間の活動の全体を資金の動きでとらえることができる点ですぐれた働きがありました。しかしながら、資金収支の中には、借入金収入や、前受金、未払金等の要素が包含されているため、資金収支の均衡がすなわち学校法人の財政の健全性、安定性を示すものではありませんでした。そこで、学校法人の永統的な維持と発展とに役立たせるための会計資料を整えるために消費収支計算を行なうこととしました。

 

 具体的には、消費収支計算の目的は、単年度の消費収入と消費支出の内容を明らかにするのみならず、消費支出とこれに充当し得る消費収入の均衡の有無を明らかにして、将来にわたる計画的な財政運営を可能ならしめることにありました。

 

3.消費収支計算書の特徴

 学校法人会計の消費収支計算書で特徴的なことは、収支均衡主義です。収支均衡主義とは、学校に入ってきた収入は、すべて消費支出という形で園児・生徒・学生に還元し、収支を均衡させることと言います。ただ、経営的には、毎年度の収支均衡は少し非現実的で、収支は多少プラスの形で学校運営をすることが望ましいと考えられます。

 

 学校会計では、消費収支の差額がプラスで極端に多い場合は、園児・生徒・学生への還元が少ないと見られてしまいます。そうかといって毎年、消費収支がマイナスでは将来の学校運営が不安になり、教育研究のための永続的な組織が維持できなくなってしまいます。毎年、消費収支がマイナスになるような経営だと、人件費、修繕工事代、設備代など学校経営に必要な支払いがいつかはできなくなってしまい教育研究活動の永続性が保てないからです。 

15条

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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2007年06月18日

【基準14条】人件費内訳表

給料

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。第6条からは「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。

今日は、基準第14条の(人件費内訳表の記載方法など)です。

 

第14条(人件費支出内訳表の記載方法等)

 人件費支出内訳表には、資金収支計算書に記載される人件費支出の決算の額の内訳を前条第1項各号に掲げる部門ごとに区分して記載するものとする。

2 前条第2項及び第3項の規定は、前項の規定による記載について準用する。

3 人件費支出内訳表の様式は、第3号様式のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 資金収支計算書の附属資料として、人件費の支出の内訳を表示した人件費支出内訳表の作成(基準・第3号様式)を義務づけています。 

 

2.本条の目的

 校長や教員の給与は経常費補助に影響するので所轄庁、学校とも的確に把握する必要がありました。

 

3.記載内容

 人件費内訳表では、資金収支計算書の教員人件費支出と職員人件費支出については本務と兼務に分け、さらに、金額的に支出割合の高い本務教員・本務職員については、「本俸、期末手当、その他の手当、所定福利費」と区分表示して、支出の大きな人件費科目の内訳を説明していきます。

 

4.教員と職員の区分基準

 教員人件費支出とは、教員に支給する人件費支出をいい、職員人件費支出は教員以外の職員に支給する人件費支出をいいます。

 教員人件費支出は、学校が教員資格者(学長、校長、園長を含む)を教員職員として任用している者の人件費です。そうすると教員以外の職員人件費支出は、事務員、用務員、運転手などの人件費支出があたります。

 

 ただ、実務では、教育と職員の区分が補助金の支給と関連してきます。大学法人では、私立大学等経常費補助金配分基準によります。知事所轄学校法人では、所轄庁である都道府県知事の指示がある場合はこれに従います。

 

5.本務・兼務の区分基準

 本務と兼務の区分は、学校法人の正規の教職員として任用されているか否かによります。一般にこれを、通常「発令基準」と言います。教員の場合は、通常、常勤の専任教員が本務者で、非常勤講師が兼務者となります。

 

 ただし、本務と兼務の区分は、発令基準を基本にしながらも、知事所轄学校法人では、あくまでも「正規の雇用関係の有無により判断する県」、「学校基本調査の区分による県」など多少のバラツキが見られるので、一度、各所轄庁に確認しておくことが望まれます。



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2007年06月11日

【基準13条】資金収支内訳書の作り方

部門

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。

 第6条から「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入りました。今日は基準の第13条の(資金収支内訳書の記載方法など)です。

 

資金収支内訳表は、部門ごとに資金の収入と支出を明らかにするために作成します。部門ごとにつくるものは、

資金収支内訳表、

人件費支出内訳表、

消費収支内訳表です。

 さて、条文で細目を確認します。

 

第13条(資金収支内訳表の記載方法等)

 資金収支内訳表には、資金収支計算書に記載される収入及び支出で当該会計年度の諸活動に対応するものの決算の額を次に掲げる部門ごとに区分して記載するものとする。

 ― 学校法人

 二 各学校

 三 研究所

 四 各病院

 五 農場、演習林、その他前2号に掲げる施設の規模に相当する規模を有する各施設

 

2 前項第2号に掲げる部門の記載にあたっては、2以上の学部を置く大学にあっては学部に、2以上の学科を置く短期大学にあっては学科に、高等学校にあっては課程にそれぞれ細分して記載するものとする。

 この場合において、学部の専攻に対応しない大学院の研究科は大学の学部をみなす。

 

3 学校教育法第68条に規定する大学に係る前項の規定の適用については、当該大学に置く大学院の研究科は大学の学部と見なす

 

4 通信教育を行なう大学に係る第2項の規定の適用については、当該教育を担当する機関は大学の学部又は短期大学の学科とみなす。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支内訳表の記載方法について、資金収支計算書に記載される収入および支出で当該会計年度の諸活動に対応するものの決算の額を部門ごとに区分して記載することを定めるとともに、資金収支内訳表の様式を第2号様式のとおりと定めたものです。

 

2.目的

 資金収支内訳表を作成する目的は、教育研究のための諸活動は通常、部門別(具体的には学校別)に行われることになるため、各部門の教育研究活動を把握するとともに、部門別に交付を受けた経常費補助金の効果を部門別に把握するためです。

 

3.部門の取り方

 学校法人会計基準ができた当時、消費収支計算書はなじみが薄く基本金組入額を細部に分けることが困難だったことなどから消費収支内訳表の部門は第1階層止まりです(基準24条)。しかしながら、資金収支内訳は、従来より馴染みがあったことに加えて、資金収支計算書が経常費補助金の扱いと連動していることから、資金収支計算書の内訳表は第2階層までと詳しく作成します。 

図表:内訳表の部門の取り方

資金収支内訳表

消費収支内訳表

備考

第1階層

学校法人、各学校など

第2階層

大学・短大・高校を細分化

 

4.科目の違い

 資金収支計算書と内訳表を比べると、内訳表の方が科目が少なくなっています。内訳表は資金収支計算書と違い、収入の部は大科目で「借入金等収入」まで、支出の部は「設備関係支出」までしかありません。これは学校法人会計基準が、資金収支内訳表の範囲を学校法人の行う当年度の諸活動に絞り、特に教育研究活動の部門ごとの収入支出を明らかにし、その運営状況を把握するためのものにしようとしたためです。

5.金額の決め方

 どの部門に入れるのかが、すぐにわかる部門固有の収入や支出はよいのですが、部門をまたがる部門共通費の計算の場合は、適切な基準で按分することになります。

 

ちょっと、図解しておきます。

13条 



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2007年06月04日

【基準12条】収支計算書のひな型

手本

  こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行います。毎週、月曜日に掲載しています。

 さて、第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。今日は、基準第12条の(資金収支計算書の様式)です。

 

第12条(資金収支計算書の様式)

 資金収支計算書の様式は、第1号様式のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支計算書の様式を第1号様式のとおりとすることを定めています。資金収支計算書の様式(第1号様式)は報告式です。したがって、まず「収入の部」から記載し、次に「支出の部」を記載します。

 

2.収入の部

 収入の部は、第10条による記載科目の次に第11条第1項による資金収入調整勘定および前年度繰越支払資金を記載したのち収入の部合計を記載します。

 

3.支出の部

 支出の部は、第10条による記載科目の次に、予算上予備費を設けた場合は予備費を記載し、そのあとに第11条第2項による資金支出調整勘定、次年度繰越支払資金を記載したのち、支出の部合計を記載します。

 

       ↓

1号様式は、ちょっと量が多いので、各自法規集で確認して下さい。掲載できなくて、ごめんなさい!



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2007年05月28日

【基準11条】前期末前受金など

案内こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。

第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。

今日は、基準の第11条(前期末前受金等)です。

 

11条(前期末前受金等)

 当該会計年度の資金収入のうち前期末前受金及び期末未収入金は、収入の部の控除科目として資金収支計算書の収入の部に記載するものとする。

 

2 当該会計年度の資金支出のうち前期末前払金及び期末未払金は、支出の部の控除項目として、資金収支計算書の支出の部に記載するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収入および資金支出の調整に関する科目の記載方法を明らかにしたものである。

 

2.考え方

 資金収支計算書と言っても発生主義で作っている部分があります。そこで、この部分を前期末前受金などを使って資金収支計算書の資金の残高を無理やり期末現預金に合わせるのです。だから前期末前受金などのことを資金調整勘定と言っています。資金収支計算書と言っても純粋の資金繰表にはなっていません。この部分は注意ですね。

 条文は文章だけなのでわかりづらいので、ひな形を示します。

資金収支計算書



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2007年05月21日

【基準10条】資金収支計算書で使う科目

お金 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。

今日は、基準第10条(資金収支計算書の記載科目)です。

 

第10条(資金収支計算書の記載科目)

 資金収支計算書に記載する科目は、別表第1のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支計算書の記載科目を別表第1のとおりに定めたものです。

 

2.科目の概要

 別表第1では、大科目とそれに属する小科目を定めています。各科目の性質および内容については、別表第1の備考欄に説明があります。

 

3.大科目・中科目・小科目

(1)大科目と小科目

 大科目は変更できません。小科目は追加できます。

 大科目は、学校法人のすべての収入及び支出を網羅して、それを基本的な科目に分類して整理しました。そのため、大科目の追加設定は認められていません。従って、すべての収支は大科目のうちのいずれかの科目に分類して計上します。

 

 小科目は大科目と異なって、小科目は、学校法人の諸活動に対応するすべての収入支出を整理して網羅しているわけではないので、必要に応じ、これに適当な科目を追加することができることになっています。

 

(2)小科目は原則、形態分類 

 基準では、 形態分類によることを原則とし、目的分類(機能分類)を例外としました。

 科目の作り方には、形態分類と目的分類があります。

 例えば、学園祭でポスター用の紙を買いました。この場合、目的分類で勘定科目を決めると「学園祭支出」になりますが、学校会計では採用しません。学校会計では、ポスターの紙は「消耗品費支出」と形態分類を採用します。

 そのため小科目に追加する科目は、形態分類による科目でなければなりません。ただし、形態分類によることが困難であり、かつ、金額が僅少なものについては、目的分類のこともあります。

 

(3)中科目

 大科目と小科目の間に適当な中科目を設けることができます。

 小科目は形態分類となっているため、予算管理の必要や便宜上、目的に応じて分類した目的分類や機能に応じて分類した機能分類の方が科目の設定として都合のよい場合があります。その場合には、目的分類又は機能分類として中科目を設定することが適当です。また複合科目を設定する場合も同様です。中科目、複合科目の例としては、学生募集費支出や何周年記念事業費支出などが考えられます。(「学校法人会計基準詳説」野崎先生p45

 

(4)知事所轄学校法人の特例

 都道府県知事所轄の学校法人については、その規模、事務組織等を考慮、して、 次のような特例措置を講じています。

‥堝刺楔知事を所轄庁とする学校法人にあっては、教育研究経費支出の科目及び管理経費支出の科目に代えて、経費支出の科目を設けることができます。

都道府県知事を所轄庁とする学校法人にあっては、教育研究用機器備品支出の科目及びその他の機器備品支出の科目に代えて、機器備品支出の科目を設けることができます。

 

4.別表第1を見てみよう、

 資金収支計算書の記載科目は、決まっています。是非、法規集で別表第1を見て下さい。

 また、インターネット上でも別表第1を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表1をご覧下さい。

 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html



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2007年05月14日

【基準9条】資金収支計算書の記載方法

お金

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。

第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。

今日は、基準第9条(資金収支計算書の記載方法)です。

 

第9条 (資金収支計算書の記載方法)

 資金収支計算書には収入の部及び支出の部を設け、収入又は支出の科目ごとに当該会計年度の決算の額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は資金収支計算書の記載方法の基本的事項について規定しています。具体的な計算書の様式は、基準・第1号様式があります。

 

2.収入の部と支出の部

資金収支計算書には、収入の部と支出の部を設け、それぞれに収入又は支出の科目を設けることとしています。

 

3.予算実績対比

 学校法人の会計は、予算に基づいて運営されるのなので、その結果を示す資金収支計算書は、予算額と決算額との比較が可能なように記載することとしています。

 

 

 サンプルで情報公開されている慶應義塾大学(平成17年度)の資金収支計算書を見てみます。確かに、決算と予算が対比して開示されています。

 

資金収支計算書



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2007年05月09日

【経営】学校の健康診断のすすめ!

健康診断

 こんにちは! 今日は、学校の健康診断は話です。学校の教職員の皆さんは、年1回健康診断をすると思いますが、たまには、学校自体の健康診断も面白いです。

 

自校の財務数値を他校と比べて良いか悪いかを見て、貴方の学校の健康診断をしてはどうでしょうか。あくまでも、数値面のデータですが、自分の学校のポジションがわかります。

 

 

健康診断2

 財務分析は、人の健康診断で言うと血液検査のような検査です。数値面で学校の善し悪しの、だいたいが分かります。

 

 新しい情報としては、月報私学の今年の2月号が良いでしょう。月報私学は日本私立学校振興・共済事業団の月刊誌ですが、web条で読めるので利用されると便利です。

 

最新の財務情報は、月報私学のホームページ

http://www.shigaku.go.jp/g_geppo.htm  から今年の2月号をご覧下さい。

 



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2007年05月07日

【基準8条】資金収支計算書の勘定科目

お金

 こんにちは! 皆さん、G.W.はどうでしたか? このブログは、月曜日は毎週、学校法人会計基準を順番に読み込んでいます。

 

第6条から「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。今日は、基準第8条(勘定科目)です。

 

第8条(資金収支計算書で使う勘定科目)

学校法人は、資金収支計算を行なうため必要な勘定科目を設定するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支計算を行なううえに必要な勘定科目の設定に関する原則を定めた規定です。

 基準8条に資金収支計算で使う勘定科目、17条で消費収支計算で使う勘定科目の規定があります。

 

2.勘定科目

 「勘定科目」とは、会計年度期間中の一切の取引の記録整理をするために設ける科目です。

 

3.勘定科目と記載科目

 勘定科目については、基準17条(消費収支計算書の勘定科目)にも出て来ます。

 学校法人で起こる各種取引を記録整理するには、授業料収入、補助金収入というような科目を使います。そして、学校会計では、日常の経理業務に使う科目を「勘定科目」、学校法人会計基準に従った計算書類をつくる場合に使う科目を「記載科目」と呼んで区別しています。

 基準の別表第1から第3は、記載科目を定めています。記載科目は、大科目、中科目、小科目の3階層になっています。

 ただ、日常の経理実務では、記載科目と勘定科目の用語の区別をあまり気にしません。



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2007年04月30日

【基準7条】資金収支計算の方法

お金2

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第7条(資金収支計算の方法)です。

 

 

 

第7条 (資金収支計算の方法)

 資金収入の計算は、当該会計年度における支払資金の収入並びに当該会計年度の諸活動に対応する収入で前会計年度以前の会計年度において支払資金の収入となったもの(前期末前受金)及び当該会計年度の諸活動に対応する収入で翌会計年度以後の会計年度において支払資金の収入となるべきもの(期末未収入金)について行なうものとする。

 

2 資金支出の計算は、当該会計年度における支払資金の支出並びに当該会計年度の諸活動に対応する支出で前会計年度以前の会計年度において支払資金の支出となったもの(前期末前払金)及び当該会計年度の諸活動に対応する支出で翌会計年度以後の会計年度において支払資金の支出となるべきもの(期末未払金)について行なうものとする。

 

【解説】 

1.本条の趣旨 

 本条は、前条(第7条)で示した資金収支計算の目的に即応した資金収入及び資金支出の計算方法について明らかにしています。

 

2.資金収入の計算方法

 本条第1項は、資金収入の計算方法について規定しています。

  

3.資金支出の計算方法

 本条第2項は、資金支出の計算方法について規定しています。

 

 条文は文章だけなので分かりづらいので、ひな形を示します。

資金収支計算書



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2007年04月23日

【基準6条】資金収支計算の目的

お金

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第6条(資金収支計算の目的)です。第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入ります。

 

 

第6条 (資金収支計算の目的)

 学校法人は、毎会計年度、当該会計年度の諸活動に対応するすべての収入及び支出の内容並びに当該会計年度における支払資金(現金及びいつでも引き出すことができる預貯金をいう。)の収入及び支出のてん末を明らかにするため、資金収支計算を行なうものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支計算の2つの目的について規定しています。

 

2.資金収支計算の2つの目的

 基準6条は、資金収支計算の目的を2つあげています。

(1)諸活動のすべてを表示(半発生主義)

 第1の目的は、学校法人が、当該会計年度の教育研究その他の諸活動を行なうことにより、これに対応して発生したすべての収支の内容を明らかにすることである。すべての収支の内容とは、実際は、入金すべき内容、支出すべき内容なので、はっきり言うと発生主義に近い考え方です。

 

(2)支払資金の顛末を表示(現金主義)

 第2の目的は、当該会計年度の学技法人の諸活動との対応関係の有無にかかわらず、現実に当該会計年度中に収納、または支払った支払資金の収支のてん末を明らかにすることです。

 支払資金は、下記に説明しますが簡単に言うと貸借対照表の現金預金です。資金収支計算書では、現金預金の収支の顛末を明らかにします。顛末とは、初めから終わりまでと言うことです。学校会計では、支払資金の始めから最後までまでの動きすべてをいいます。ですから、資金収支計算書の一番下の次年度繰越支払資金は、貸借対照表の現金預金残高と一致します。

 

3.支払資金

 「支払資金は、現金及びいつでも引き出すことができる預貯金をいう。」と定義されています。

 ここで、「いつでも引き出すことのできる預貯金」を具体的に言えば、当座預金、普通預金、郵便貯金等はもちろんですが、そのほか、学技法人の意思で随時または短期間のうちに解約等により支払い手段となし得るものであれば、通知預金や定期預金もこの範囲に含めるものと解されています。

 

4.注意点

 資金収支計算書は、企業会計のキャッシュフロー計算書に近い計算書と言えます。資金収支計算書は、純粋の資金繰表とは違います。いわば、修正資金収支計算書と考えていた方が、資金収支計算書の理解は早まります。

 

6条 380



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2007年04月16日

【基準5条】総額表示

案内 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第5条(総額表示)です。

 

 

 

 

 

第5条(総額表示)

 計算書類に記載する金額は、総額をもって表示するものとする。ただし、預り金に係る収入と支出その他経過的な収入と支出及び食堂に係る収入と支出その他教育活動に付随する活動に係る収入と支出については、純額をもって表示することができる。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、 金額の表示方法は原則として総額によることし、例外的に純額表示を認めることを規定しています。

金額の表示方法

例示

原則:総額表示

(特になし)

例外:純額表示

経過的な収支、付随活動の収支

 

2.原則:総額表示とは

 総額表示であるから、 収入と支出を相殺し、 資産と負債・基本金・消費収支差額を相殺しないで表示することです。

 

3.例外:純額主義とは

 本条のただし書は、 学校法人のすべての会計について画一的に総額で表示することは却って会計報告の目的に反する場合もあることを考慮して、一般的には総額で表示するほど重要ではなく、必要性も薄いものについては例外として純額表示を認めるとともに、その例外を2つの場合の収入と支出に限定しました。

(1)経過的な収入と支出

 預り金とは、源泉徴収された所得税、社会保険料等がこれに該当します。この他の経過的な収入と支出としては、 仮受金、 仮払金等がこれに該当する。

(2)付随活動の収入と支出

 食堂に係る収入と支出は、 教育活動に付随する活動に係る収入と支出の例示です。この他に売店、学生寮等に係る収入と支出も純額表示することがあります。

 補助活動事業に係る純額表示の方法については、学校会計委員会報告第22号(昭和51年)が説明されています。

 

第5条

 



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2007年04月09日

【基準4条】どんな計算書類をつくるのか?

計算書類

こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。1年後には貴方は学校会計のプロになりますよ。今日は、基準第4条(計算書類)です。

 

 

 

 

 

 

第4条(計算書類)

 学校法人が作成しなければならない計算書類は、次に掲げるものとする。

 ― 資金収支計算書及びこれに附属する次に掲げる内訳表

  イ 資金収支内訳表

  ロ 人件費支出内訳表

 二 消費収支計算書及びこれに附属する消費収支内訳表

 三 貸借対照表及びこれに附属する次に掲げる明細表

  イ 国定資産明細表

ロ 借入金明細表

ハ 基本金明細表

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、学技法人が作成すべき計算書類を定めたものです。

 それぞれの計算書類の記載方法等は基準第2章以下で、 記載科目は別表第1から別表第3まで、 様式は第1号様式から第9号様式までに定められています。

 

2.企業会計との比較

ちょっと企業会計と比べて説明します。資金収支計算書は、資金繰表・キャッシュフロー計算書です。消費収支計算書は、損益計算書に相当します。貸借対照表は企業会計とほぼ同じです。

 

第4条



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2007年04月02日

【基準3条】収益事業の会計基準は!

収益事業

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第3条(収益事業会計)です。

 

 

 

 

 

第3条(収益事業会計)

 私立学校法に規定する収益事業会計に係る会計処理及び計算書類の作成は、一般に公正妥当と認められる企業会計の原則に従って行わなければならない。

2 収益事業については、前2条及び前項の規定を除き、この省令の規定は、適用しない。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、収益事業会計に関しては、原則としてこの省令で定めるところによらないで、企業会計の原則によることを規定したものです。

 学校法人会計基準は、学校法人の公益的性格に着目してその会計基準を定めているので、収益事業についてまでこれを適用するのは適当ではないと考えました。そこで、収益事業は、少なくとも会計処理の面では企業におけるそれと何ら異なる性格のものではないので、本条のように規定しました。

 

2.収益事業会計

 学校法人は、教育に支障のない限り、私立学校の経営に充てるための収益事業を行うことができます(私学法第26)。学校法人が収益事業を行うのは、その収益を私立学校の経営に充てるためです。そして、収益事業活動は、学校の本業である教育研究活動と異なる事業なので、収益事業の会計は学校自体の一般会計と区分して特別会計で行います(本条、私学法第26)

3



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2007年03月26日

【基準2条】会計の原則

案内2

こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第2条(会計の原則)です。

 

 

 

 

 

第2条(会計の原則)

 学校法人は、次に掲げる原則によって、会計処理を行ない、計算書類を作成しなければならない。

1 財政及び経営の状況について真実な内容を表示すること。

2 すべての取引について、複式簿記の原則によって、正確な会計帳簿を作成すること。

3 財政及び経営の状況を正確に判断することができるように必要な会計事実を明りょうに表示すること。

4 採用する会計処理の原則及び手続並びに計算書類の表示方法については、毎会計年度継続して適用し、みだりにこれを変更しないこと。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、会計に関し共通の基本的原則を、 その重要性に鑑み、 他の立法例にならい、念のために規定しています。

 基準の第2条は、企業会計で言う「真実性の原則」「正規の簿記の原則」「明瞭性の原則」「継続性の原則」が表明されています。一般企業の会計と同じです。

 

2.真実性の原則(本条第1号)

 真実性の原則は、一般原則の最上位の原則にあたります。

 

3.複式簿記の原則(本条第2号)

 企業会計では「正規の簿記の原則」といいます。昭和46年の施行された学校法人会計基準制定前の学校会計は、単式簿記の学校もあっため、基準は今後の簿記方式を複式簿記にすることを明示しました。

 

4.明瞭性の原則(本条第3号)

 計算書類の利用者が誤解をすることのないように明瞭で分かりやすい計算書類の作成を要求しています。

 

5.継続性の原則(本条第4号)

 会計処理の方法や計算書類の表示方法にいくつかの方法がある場合は、一つの方法を選択し会計年度継続して採用することを明示しました。この継続性の原則は、毎年度、勝手に会計処理の方法を変更して計算書類の数値を変えないように、年度間の比較を可能にするためです。

      会計の原則

 

 



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2007年03月19日

【基準1条】学校の会計基準だ!

基準

 こんにちは! もうすぐ新年度です。今日からちょっと、学校法人会計基準を読み込んで行きます。1年後には貴方は学校会計のプロになりますよ。今日は、1条(学校法人会計の基準)です。

 

 

 

第1条 (学校法人会計の基準)

1 私立学校振興助成法に規定する学校法人は、この省令で定めるところに従い、会計処理を行い、計算書類を作成しなければならない

 

2 学校法人は、この省令に定めのない事項については、一般に公正妥当と認められる学校法人会計の原則に従い、会計処理を行ない、計算書類を作成しなければならない。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、経常的経費に対する補助金の交付を受ける学技法人は、この省令で定めるところに従って会計処理を行い、計算書類を作成しなければならないという私立学校振興助成法第14条第1項の規定を確認するとともに、この省令の性格および内容を明らかにしたものである。

 

2.対象となる学校法人

 ここで「助成法第14条に規定する学校法人」を整理すると、経常的補助を受ける大臣所轄学校法人と知事所轄学校法人になります。

 

 では、経常費補助金の交付を受けない専修学校、各種学校では学校法人会計基準の適用は、学校法人会計基準が唯一の基準であり、私学法施行規則4条の4(計算書類の作成)では、「(計算書類等)の作成は、一般に公正妥当と認められる学校法人会計の基準その他の学校法人会計の慣行に従って行わなければならない」と定めていることから学校法人会計基準によることになります。

 

3.一般に公正妥当と認められる学校法人会計の原則

 本条第2項は、この省令が学校法人の会計処理及び計算書類の作成に関し必要なすべての事項を網羅的に定めているわけでなく、むしろ基本的事項を規定するにとどまっているものです。そこで、この省令に定めのない事項について準拠すべき原則を示しました。

 

 「一般に公正妥当と認められる学校法人会計の原則」とは、学校法人会計の実務において慣行として確立したもののうち、一般に公正妥当と認められているものをいいます。具体的には、

 ・学校法人財務基準調査研究会の報告

 ・日本公認会計士協会の学校法人委員会の委員会報告や実務指針

が代表です。

 

第1条再



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2007年03月12日

【学校特有41】4タイプある基本金の内容!

 こんにちは梶間です。学校会計特有の「基本金」のお話をします。今日は基本金の種類です。

 

 基本金は、第1号基本金から第4号基本金まで4種類あります。学校法人会計基準の30条に定められています。

 

基本金

 

 

【第1号基本金】

 第1号基本金は、校舎、運動場などの基本金組入対象資産に対する組入額で、必ずどこの学校でもあります。基準では、

 ・設立当初に取得した国定資産

・新たな学校の設置するために取得した固定資産

・既設の学校の規模拡大or教育充実向上のために取得した国定資産

 やさしくまとめると、第1号基本金は「学校設置のための基本金」とその後の「施設拡充のための基本金」の2つのグループからなります。

 基本金はあくまでも、貸方(右側)の勘定です。     

            貸借対照表

固定資産(基本金対象資産)

 土地

 建物

 機器備品

基本金

(基本金対象資産の自己財源

 

 

 

【第2号基本金】

 第2号基本金は、新校舎の建設など(基本金対象資産)の自己財源です。

 基準では、

学校法人が新たな学校の設置

既設の学校の規模の拡大or教育の充実向上のために将来取得する国定資産の取得に充てる金額

 

            貸借対照表

固定資産

新校舎建築引当特定預金100

基本金

 第2号基本金   100

 

 

【第3号基本金】第3号基本金は、奨学金基金などの自己財源です。

 基準では、

基金として継続的に保持し、かつ、運用する金銭その他の資産の額

           貸借対照表

固定資産

 第3号基本金資産 100

基本金

 第3号基本金   100

 

 

【第4号基本金】第4号基本金は、いわゆる運転資金を準備しておきます。基準では、

・恒常的に保持すべき資金として別に文部大臣の定める額 としています。

            貸借対照表

流動資産

 (支払資金)    100

※基本金対象資産を特定の科目で持ちません

基本金

 第4号基本金   100

 



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2007年03月05日

【学校特有40】今日から基本金です!

基本金

 こんにちは! 今日から学校会計特有の会計処理は「基本金」のお話をします。

 

学校会計の勘定科目で一番やっかいなのが基本金です。企業会計の資本金にも違いのですが、名称は似ていても基本金と資本金は全く違います。基本金と資本金は比べないのが、基本金理解のコツです。

 

今日は、まず基本金は何かをお話しします。

基本金は、学校法人会計基準29条に定義があります。

 

「学校法人が、その諸活動の計画に基づき必要な資産を継続的に保持するために維持すべきものとして、その帰属収入のうちから組み入れた金額を基本金とする。」 ちょっとわかりづらいですね。組入金額は理事会で最終決定します。

 

     消費収支計算書

帰属収入    1000

基本金組入額 △500 ←設置基準のようなものなので先に引く

消費収入     600

 

 簡単に言うと、基本金とは、「校舎・運動場など教育活動に必要な資産を自分のお金で購入した場合の金額」と言うような意味です。企業会計で言えば、「元入高」です。

 

             貸借対照表

固定資産←多くが基本金対象資産

 土地(校地) 300

 建物(校舎) 200

基本金 500

(基本金対象資産の自己財源)



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2007年02月21日

【資産運用】学校の資産運用はどこでするの?

試算運用

 こんにちは! 今日は、大学がどこの金融機関で資産の運用をしているか見てみましょう。学校法人では、手堅い資産運用が求められているので気になるところです。

 

 日経金融新聞が私立大学へのアンケート調査で136大学から回答を受けました。貴方の学校ではどうですか?!

 

【銀行部門】

 首都圏や関西圏の大学はメガバンクとの取引が中心ですが、地方にキャンパスを持つ大学は地域金融機関との関係が深い傾向もありました。

 総合順位です。

第1位 34大学……三菱東京UFJ銀行

         傘下の三菱UFJ証券と連携して決済性預金の獲得から融資、運用ノウハウの提供まで大学側を囲い込んでいるようです。

第2位 18大学……三井住友銀行

第3位 16大学……みずほ銀行

 

【証券会社】

第1位 44大学……野村證券

          公共・公益法人サポート部が、全国支店と共同で国際分散投資に向けた営業攻勢をかけました。

       

              (参考:日経金融新聞07.2.1

            



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2007年02月19日

【特有39】固定資産を売ったら?!

バス

こんにちは! 今日は、「固定資産の売却の会計処理」です。

 

 固定資産を売却した場合,学校法人会計では売却による収入を資金収支計算書の資産売却収入に計上します。

 

 例えば、簿価40万円のスクールバスが100万円で売れたとします。

<資金収支計算書>

 (借)支払資金  40/(貸)車両売却収入100 

<消費収支計算書>

 (借)現金預金 100/(貸)車両     40 

                車両売却差額 60

 

 

 

注意

  また、資産売却収入は,固定資産に計上された物だけが対象になります。ですから、経費処理した少額固定資産を売却してお金をもらったら「雑収入」になるので注意です。

 

 それと、土地売却に係る仲介手数料や立退料等の関連費用は,売却代金から差し引かないで、資金収支計算書の管理経費支出として処理します(固定資産問答集4−1)。

 



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2007年02月15日

【経営】学校倒産、最多7件!

倒産

 

 こんにちは。今日、新聞で学校法人の経営についての気になる記事を見かけました。気を引き締めて経営を考える時代ですね!

 

 


学校法人倒産、最多の7件に―帝国データ、昨年まとめ

 民間調査会社の帝国データバンクがまとめた学校法人などの倒産動向調査によると、2006年の学校法人の倒産件数と負債総額が01年の調査開始以降最高になった。

 倒産件数は七件、負債総額は640億円だった。学校法人の倒産件数は01年から03年まで年1件だったが、04年3件、05年5件、06年7件と増加傾向にある。

 

 01年から06年までの累積の倒産件数は18件。倒産原因の内訳は、校舎の新築などの設備投資で借入金が膨らみ、資金繰りが悪化したケースが6件と最も多かった。(2007.02.15 日本経済新聞)

 



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2007年02月12日

【特有38】除却費用の会計処理

廃棄 こんにちは! 今日は、先週に続いて固定資産の「除却・廃棄費用」の会計処理です。

 

バス

 建物を取り壊した場合、スクールバスを除却する際に払った場合、建物の取壊し費用や車両の処分費用は、原則として、その資産の使用状況に応じて資金収支の教育研究経費支出か管理経費支出として処理します。

 

QA第6号「教育研究経費と管理経費の区分について」昭和61年7月8日、日本公認会計士協会学校法人委員会)。

 

 

 

 

 



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2007年02月05日

【特有37】資産売却差額、処分差額

廃棄

 こんにちは! 今日は、先週に続いて学校会計特有の処理から「資産売却差額」です。

 

 

 

バス 固定資産を除却・廃棄した場合は、その資産の帳簿価額を消費収支計算書の儲かった場合は「資産売却差額」、損した場合は「資産処分差額」として計上します。

 

 

<例題>

スクールバス簿価40万円(取得価額800万円)を除却しました。

 

本例題の場合は、企業会計で言うと売却価額0万円−簿価40万円=除却損40万円なりますが、学校会計では「資産処分差額40万円」になります。除却益が出たら資産売却差額です。

 

 消費収支計算書の仕訳は、

<直説法>なら

 (借)車両処分差額 40/(貸)車両 40 

 

<間接法>なら

 (借)車両売却差額   40/(貸方)車両 800

    車両減価償却累計額760/ 

 

となります。

 



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2007年01月29日

【特有36】現物寄付金ってなんだろう?

プレゼント こんにちは。今日は、先週に続いて学校会計特有の処理から「現物寄付金」です。

 

 

 

バス

 

 例えば、600万円するスクールバスを卒業生の親から特別に200万円で買った場合の会計処理の話です。

 

 学校法人会計基準25条但し書では、

「資産の取得のために通常要する価額と比較して著しく低い価額で取得した資産又は贈与された資産の評価は,取得又は贈与の時における当該資産の取得のために通常要する価額をもってするものとする」とされています。

 

この場合、

・著しく低い価額で取得した資産の購入額と時価との差額、つまり「600万円−200万円=400万円」

・贈与された資産(金銭以外)の時価

は,資金の動きを伴わないため,消費収支計算書では「現物寄付金」として処理します。企業会計では、通常「受贈益」「寄付金」と言っている部分です。 

 

 企業会計の感覚から見ると、現物寄付金を言うのは、ちょっと税務的な言い方にみえます。



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2007年01月22日

【特有35】学納金システムの会計処理

ソフト(字)

 こんにちは! 今日は、先週に続いて学校会計特有の処理から「ソフトウェア(その2)」です。

 

 学校法人のソフトウェアの会計処理については、「Q&A第8号「コンピュータ・ソフトの購入等に閲する会計処理について」昭和62年。日本公認会計士協会)に従います。

 

学費

 

学校で、よく利用する応用ソフトに、学納金システムがありますが、もしこれを学校独自で開発したらどうなるのでしょうか。

 

上記のQ&Aでは、独自の学納金システムのような応用ソフトを学校が開発した場合、開発に要した費用は、学校では人件費や消耗品費等で処理しており、通常は、プログラム開発のための必要時間数を把握していないとものと考えられるため資産計上は不要としています。(Q&A第8号質問3)。

 

個人的にはおかしいと思うQ&Aなのですが、今はこのQ&Aで会計処理します。



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2007年01月15日

【特有34】ソフトウエアの会計処理

ソフト(字)

 こんにちは! 事務所の移転があり1カ月ブログはお休みしました。今日から再開です。今日は、学校会計特有の処理から「ソフトウェア」です。

 

ソフエウェアは、企業会計と学校会計は違います。

企業会計には、「研究開発費等に係る会計基準」があり、ソフトウェアを無形固定資産に計上する場合がありますが,学校法人会計では原則として消耗品費支出等で経費処理します。

 

学校法人のソフトウェアの会計処理については、「Q&A第8号「コンピュータ・ソフトの購入等に閲する会計処理について」昭和62年。日本公認会計士協会)に従います。

 

 

ソフト(本体とOS) ソフトには、基本ソフト(いわゆるOS)と応用ソフト(アプリケーションソフト)があります。(Q&A質問1)

 学校会計では、パソコンとともに購入した基本ソフトパソコンのハード本体と同様に取り扱い、学校法人の採用する固定資産の計上基準によって判定し,機器備品に計上するか経費処理することになります。(Q&A質問1)

 

ソフト(表計算) 応用ソフトについては,支出額の多寡にかかわらず支出時の経費として処理することとされています。



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